カブトかクワガタ
どこに売ってるの?
末っ子が言う。
売ってる???
そんな子に育てた覚えはない。
目覚ましを四時にセット。
長袖長ズボン、懐中電灯、軍手。私と末っ子は探検家みたいな格好になる。
近所の雑木林へ。
ところがそんなに甘くはない。あの甘い酸っぱい香りで樹液が溢れ出している樹は見つけられるのに、そこにカブトもクワガタもいないのだ。
樹に蹴りを入れる。
ドサドサと、カブトかクワガタが落ちてくる予定なのだが、体重が軽すぎる( ̄―+ ̄)のか、樹がピクリとも動かない。
この近所の雑木林はカブトクワガタ捕獲には有名すぎるのかもしれない。
みんなが捕っちゃって、
そして、誰もいなくなった…感もある雑木林。
結局一匹も見つけられなかった。
あああ。理想のお母さんはまだまだ遠いなぁ。