まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

保存の技術…手の技術

2013年10月27日 | 日記
北陸の冬は長~い。
そのため漬物の技術に秀れ、野菜だけでなく…魚類も独特な漬け方が工夫され伝承されている。
糠漬は航海の船上や冬の保存食とされてきた。
なかでも「へしこ」と呼ばれる鰊の糠漬けが、我が家の好物。
糠の香ばしさとともに、にしんの独特な風味が存分に濃縮されて美味しい。

  

鰊<にしん>の糠ずけ。一年間寝かせた<発酵熟成>にしん。
米ぬかは、北陸の米ぬか…ふるいにかけて使い、糀も地元<美川>の糀をふんだんに使いう。
差し汁も十分に寝かして澄ました鰯のいしる、または醤油を使う。塩は入れない。
S町のウルトラKばあ様直伝でございます。

みがき鰊…つける前にラップでまいて、金槌でたたく。柔らかく、柔らかく。

食べ方については各人の好みがあると思うが、焼いて食べる。
アルミホイルで包んでとろとろと焦げないように焼く…炭火なら最高。
ぬかを落として…<つけたままでも>一口大に切り…盛り付けて食べる。
どちらも美味しい。美味しい。
お酒のお友にどうぞ。
炊き立ての新米ご飯にどうぞ…独り言いいながら、取り出して使う。

そろそろ、お正月用の蕪<かぶら>ずしも作らねば。

「いやぁ、職人の技術やねぇ」

「姉さん、60年やっとるんや。こんなもん、手が勝手に覚えとるんやわいね」

達人の言葉は常に軽やか。
ゆるぎない自信が見え隠れする。
その手から、作られる物すべては、塩加減、口あたりの柔らかさ、旨さ…すべてが好い加減。

まいうー。










コメント
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