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間質性肺炎とは、肺胞で炎症が起きる一般的な肺炎とは違い、肺胞壁やその周辺に炎症が起こる肺炎のこと。まれに、使用した薬剤が原因となって間質性肺炎が発症することがあり、これを「薬剤性間質性肺炎」と言います。
■薬剤性間質性肺炎とは
薬剤性間質性肺炎は、薬の点滴や内服によって起こる間質性肺炎です。原因となる薬はさまざまで、使用する薬の総量が多い、多種類の薬を使用している、といった場合に発症しやすい傾向にあります。また、高齢者や、もともと肺機能に障害を持っている人も発症しやすいとされています。症状は通常の肺炎と似て、かわいた咳、呼吸困難、場合によっては発熱も見られます。
発症の仕組み発症の仕組みとしては、薬剤の細胞毒性によるもの、薬に対するアレルギー反応、という2パターンがあります。前者の場合は、原因となる薬剤を長期的に投与することによって起こることが多く、発症するまでには比較的時間がかかるのに対し、後者では、感作される期間はあるものの、比較的早く発症します。
■薬剤性間質性肺炎を起こす可能性のある薬
薬剤性間質性肺炎には2つの原因があるとお伝えしましたが、どのような薬で発症しやすいのか、詳しい特徴をみてみましょう。
(1)細胞毒性について薬剤の細胞毒性による間質性肺炎は、主に抗がん剤によって起こります。具体的な薬剤としては、ブレオマイシン、ペプロマイシン、ブスルファン、シクロフォスファミドなどがあげられます。ただし、細胞毒性による間質性肺炎の場合、その薬の投与量や患者に行われる治療によって発症を予測することが可能なので、予防や早期発見のための対策をとることができます。
(2)アレルギー反応についてアレルギー反応が起こる薬剤は、全ての薬が対象です。比較的早い段階で発症し、抗菌剤、消炎鎮痛剤などは1〜2週間、インターフェロン、漢方薬は2か月ほどで発症が見られます。特に頻度の多い薬剤としては、ゲフィチニブ、メトトレキサート、アミオダロン、インターフェロン、金製剤、小柴胡湯などがあります。
■薬剤性間質性肺炎の治療法
治療法は、原因となる薬の即中止が基本です。中止後にも治らない際にはステロイド剤などを使用します。場合により、酸素療法、呼吸管理、感染予防を行うこともあります。
薬剤性間質性肺炎の治療は、早期発見・早期治療が肝心です。