他人に金を借りてまで、彼女に別れを告げてまで無観戦試合へ・・・
そこまで犠牲にしなければタイに行けない状態で何を得て何を他人に伝えられるんだろうか。
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サポーターチーム「ZEAL」を率いる埼玉県川口市の能登俊介さん(24)は、1泊4日のバーレーン戦応援ツアーから帰国してすぐバンコクへ。「W杯出場を決める雰囲気を、行けない人たちや次の世代に伝えたい」と話す。緊迫の一戦は初体験だ。
アルバイトでためた金だけでは足りず、知人からも借りた。「選手のバスに手を振るぐらいしかできないかもしれない。それでも勝利につながるムードをつくりたい」
東京都の会社員落合智さん(28)は中田英寿選手や宮本恒靖主将と同い年。「同世代が中心のW杯はたぶん最後。しっかり見届けたい」と、やはりバーレーンからバンコクに転戦する。
FW高原直泰選手と同じ静岡県三島市の出身。幼いころからサッカーをやり、観戦もしてきた。「今年はW杯予選の応援にかけるから、デート費用はない」と1月、付き合っていた彼女に別れを告げた。
試合会場となるバンコク市内のスパチャラサイ国立競技場周辺のホテル、現地の日本人会などは日本人サポーターの集結を見越し、パブリックビューイングの会場を用意。当日のバンコク行きツアーを企画した旅行代理店にも申し込みが殺到しているという。