2005年6月30日
コンフェデレーションズカップ決勝戦
ブラジル4-1アルゼンチン
フランクフルト
○コンフェデ
ブラジル(01年ワシントン、ジダを擁したが3位決定でオーストラリアに沈黙、03年1勝1敗1分トルコに同勝点得失点ながた1得点の差で予選敗退)
アルゼンチン(01年、03年不出場)
○ワールドカップ
・02年日韓
地区予選(両チームの戦績は1勝1敗)1位で突破のアルゼンチンは予選敗退、3位で突破のブラジルは優勝
・南米地区予選
(アルゼンチンは既に本大会出場決定。ブラジルは未決の2位)
04年6月2日3-1でブラジルがホームで勝利
05年6月8日3-1でアルゼンチンがホームで勝利
雷鳴が響くスタジアム上空。天上の隙間からは僅かに雨が滴る。
自国の3位決定戦よりもドイツ人にとっては注目が高いかもしれない。
PK戦まで持ち込んだアルゼンチンの中2日に対し、3日前にドイツ戦を終えたブラジルには連戦の疲労は見受けられない。ロナウジーニョも参加する堅い守備はアルゼンチンの攻撃のチャンスを消していく。
前半10分シシーニョからパスを受けたアドリアーノがスピードに乗り中央に駆け上り得意の左足で強烈なシュートを決め先制。ブラジルの前線がワンタッチを繋ぎアルゼンチンのDFの足を止めシシーニョがサイドチェンジで渡したボールをロビーニャが受け取りカカに送る、パスを受けたカカがDFを背負いながらもバランスを保ち今大会初ゴールで早くもその差を2点に広げる。アルゼンチンは30分を過ぎ攻勢を保つが決定期を逃し得点できず。
アウェ-側右コーナーには天上のシートの裂け目から多量の雨水が流れ落ちる。
未得点のいら立ちからか、習性からか時間の経過と供にアルゼンチンのマリーシアを超えた容赦のないファールがブラジルイレブンを削ってゆく。
43分カカの長いドリブルからのミドルシュートはGKがなんとか両手で弾く。
ロスタイム2分両チーム得点なく後半に向かう。
両監督は動かず後半試合開始。
1分右サイドを駆け上がったシシーニョから低いクロスがゴールエリアへ。中央に入ったロナウジーニョがダイレクトにシュートを放ちネットを揺し、さらにアルゼンチンの勝利を遠ざける。
5分アルゼンチンのコロッチーニが後方からのフリーキックが折り返されボールをフリーで受けシュートを放つがゴールの上に浮かしてしまう。
10分アルゼンチンはカンビアッソに代えアイマールを投入し、攻撃を強化する。
アイマール、リケルメを起点に攻撃を仕掛けるがブラジルの守備を崩せない。
18分ロナウジーニョはやや下がり目のサイドチェンジで右のシシーニョへ。シシーニョから渡ったロングパスにアドリアーノがジャンピングヘッドで今大会単独5点目を決め優勝をほぼ決定付ける。
20分ベルガドのゴールエリアのクロスに頭から飛び込んだアイマールがゴールを決め1点を返す。
再びブラジルが流れを掴みアルゼンチンのゴールマウスを狙い続ける。アルゼンチンもチャンスをつくるが
26分今大会4得点のフィゲロアに代えアテネ五輪8得点のテベスを投入。さらに攻撃層を厚くする。
予選リーグの試合とははるかに掛け離れた分厚い守備はアルゼンチンの刃をもってしても崩す事は容易ではなかった。さらに前半の失点が、未回復の体力と供に重い足枷になったのかもしれない。
36分デルガドに変えカジェッティを投入。アルゼンチンは3枚全てのカードを攻撃に使い切った。
残り10分を切りアルゼンチンが流れを奪い取るがリケルメ、テベスのシュートも尽くジダの両手に抱えられゴールネットに預けられる事はなかった。
39分カカに代えレナト、シシーニョに変えマイコンを投入。
44分ブラジル、ロビーニョに変えジュニーニョを投入。指揮官の巧みな計算で残り6分で3枚のカードを使う。
ロスタイム3分点差を物ともせず攻撃を仕掛け続けたアルゼンチンには南米の王者たる勇猛な姿勢が映った。
幕を下ろせば圧倒的な強さを見せたブラジル。カフ-、ロベカル、ロウナウドら主力選手が不参加だった今大会、来年はさらなる力を発揮するのだろうか。