(1)今日は、【コレクション】が長くなってしまいました。こちらは取り止めます。
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昭和30年代にありました:竹橋、毎日新聞社前で
【コレクション 179 レーニン全集】
ソ連が崩壊してのち、レーニンの影も薄くなりました。しかし、レーニンについて私はいくつか思い出がありす。
1.一つは、1971年?にレーニン全集が売り出されているのを知って、なけなしの金5万円をはたいて全47巻を一括購入したことです。近頃の古書店の目録には、10分の1の5千円で出ているのを見ることがありますが、当時の学生の1ヶ月の生活費は約2万円で、2万5千円あれば本も買え、飲み会にも参加できましたから、この買い物は清水の舞台から飛び降りるほどの決断だったわけです。
2.二つ目は、レーニンの演説のソノシートを買ったことです。
上京して、ロシア語は結局自分でやるしかないと思い始めていたころに古書店で見つけて、その足で古道具店に行ってコンパクトな「蓄音機」を求めて、何回も聴きました。
Что такое Советская власть?
シュトー タコーエ ソビエッツカヤ ブラスチ〔ソビエト権力とはなにか〕
いきなりこの問いで始まるレーニンの声は意外とカン高く、しかし、扇動的ではなく、順々と語っていてわかりやすいものでした。
3.三つめは、モスクワでレーニンを見たことです。
ベルリンから列車でモスクワに到着して、予定のシベリア鉄道に乗るまでの待ち合わせで3日間滞在した時のことです。
レーニンを見ようと赤の広場に行きました。レーニン廟前に10時頃に着くと、すでに長い行列ができていて、最後尾はどこかと辿ると、広場から右方向に城壁に沿って行ってようやく見えました。全長400~500m? これでは入るのには大変だなと思いましたが、ともかく並びました。
しばらくすると、今日は土曜日だから昼ごろまでしか入れないとの話しているのが聞こえましたから、それではここまではムリだなと思っていると、案の定、警衛の軍人が来て、私の50mくらい前で「今日はここまで」と宣告しました。
ところが、軍人の近くにいた何人かのお母さんたちが小声で交渉していたと思ったら、だんだん増えてきて声が大きくなり、行列の後ろの方を指差して、今並んでいる人全部でもそんなに時間は変わらない、というふうに突っつき始めました。ロシアのマーマ(お母さん)の勢いは感動モノです。とうとうその軍人は最後尾を指差して、「今日はそこまで」と言い直しました。
あきらめつつも定点観測のつもりで見ていた私は、ホッとしました。
レーニン廟に入れました。
入るとすぐに数段の階段があり、上がって左の入口から安置室に入ると、レーニンが少し斜めに横たえられていて、その左側を足元の方に降りていき、右側に移って階段を上がり、入り口と反対の右側にある出口から退室、外へ出ます。かつてはスターリンも並べて安置されていたそうですが、スターリン批判の後に外されました。
ともかく、念願かなってレーニンを見ることができました。しかし、見てから言うのも後ろめたいことですが、防腐処理されてハクロウ化したレーニンの遺体をみて、陳列品にしてはいけないのではないかと思いました。やはり死者です。きちんと弔うべきです。
レーニンの功績をいうなら、社会を良い方向に推し進める中で偲ぶのでよいのではないかと思いました。
パンフレットの大きさは、B5判8㌻です。B5判大の4枚分の横長の用紙を、最初に左右から4分の1ずつを折り込み、できたものを二つ折りするとできます。
全体の概要は、
1㌻ 下に掲載
2・7㌻ 「レーニンーその理論と実践の統一」と題した解題・解説
3~6㌻ 各巻の略内容とレーニンの肖像写真
*4㌻を下に載せました。
8㌻ 刊行案内 B6判 各巻平均700㌻ 価格12万2千円 大月書店
*パンフの収取日は1㌻右上に「1982年6月25日」とあります。
70年に比べて価格も2倍以上に上がっています。
1㌻
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4㌻
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以上です。
今日はここまで。
トランプ・ゼレンスキー会談について書こうと思いましたが、手が回りませんでした。
いま言いたいのは、
ウクライナがんばれ!
そして、
アメリカよ、ああアメリカよ、なんという醜態か!
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今夕の西の空