神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.172 ブラート・オグジャワ

2024-05-16 21:59:57 | 言葉

      じゃがいも

(1)先日、ラジオをつけると、NHKのカルチャー番組をやってました。言語に関することだったので、そのまま聴いていました。すると、つぎの内容のことを言いました。
 牛や馬など、とくに野生の動物は、生まれるやいなや、お母さんがペロペロと少しなめたりする程度で、自力で一緒に動けるようになります。ところが、人間は、半年どころか、1年くらいかからないとそうはならない。手がかかります。これはなぜか。
 それは、脳の形成、とくに言語能力の形成の面から見ると、長い時間、世話や保護をしてもらうことで受け答えを覚えられる。そして、その結果一緒に安全に行動できるようになる。言語習得にそのくらいかかるからではないか。

(2)おもしろいですね。
 これが、この分野の説明としてどのくらいの評価を受けているのかなどはわかりませんから、聴いた限りでの印象ですが、確かに、牛が「モー」と鳴くにしても、馬が「ヒヒン」と鳴くにしても、鳥が「ピーピー」と啼くにしても、ボキャブラリーといえるかどうかわからないまでも、何種類かの用法があることは知られています。
 ところが、人間の言語能力は、複雑さやその体系性において、大きな隔たりがあることははっきりしています。それを習得する時間や期間の差が、生育・保育の差になっているというのです。これ以来、まだ私の頭から離れません。

    

(3)それにしても、言葉・言語は興味深いものです。
 「これまでにカジッタ言語」がいくつあるか、数えてみました。カジッタというのは、入門書・会話集・文法書・辞書などのうちの何か1冊は持っているという程度の意味です。具体的には、NHKの語学講座テキスト・ほかの文法書を買った、ということです。順不同です。
 日本語・英語・ロシア語・ドイツ語・フランス語・ギリシャ語・韓国語・中国語・アイヌ語・スペイン語・イタリア語・チェコ語・スウェーデン語・ポルトガル語・ベトナム語・アラビア語・エスペラント語

 このうち、きちんと話す自信がある言語はゼロです。大半はもう忘れました。辞書があれば少しは何とかなるのがいくつかありますが、それももう忘れる一方。なんとも情けない。

   

(5)とはいえ、忘れない・忘れがたいものがあります。今日はそれを一つ紹介しましょう。
 もう正確な時期はわからなくなっていますが、90年頃のロシア語講座(担当:江川卓先生)で取り上げられたブラート・オグジャワの『グルジアの唄』です。
 テキストには全体4節の原文と大意が書かれています。その第1節を紹介します。

 「ぶどうの種子をあたたかい大地に埋めよう
  つるに接吻し、熟れた房をもごう
  そして友だちを呼び集め
  おのが心を愛に合わせるのだ・・・
  さもなくば、なんでこの久遠の大地に生きる値打ちがあろう」

 講座では、オグジャワ自身のギター演奏と低い声で歌う弾き語りが流されました。私はこれを忘れられず、テープに録音したものがまだ手もとにとってあります。
 それから、ほかの作品も知りたくて、神田のナウか書店に行って買い求めました。行ってオグジャワの名前をいうとすぐに棚に在庫があることを確認してくれ、あちらでは知られた人とわかりました。
 ウィキペディアで紹介されています。興味ある方はオグジャワの名前をネット検索してみください。 
 きょうはここで。

   



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