神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.256 原爆の日

2024-08-09 00:00:32 | あの日
(1)きょう8日付『朝日新聞』11面の山田朗氏へのインタビュー「昭和天皇の戦争関与」を読んだという人も多いでしょう。「天皇の戦争責任問題研究の到達点」として、私も興味深く読みました。そして、軍の最高指揮権である「統帥権」を持つ天皇が直接に指揮に乗り出す事態にまで対立するに至った陸海軍の実態はどこまで解明されているのかと改めて思いました。

(2)なお、これに関わって、手元に次のパンフがありました。  
    

 大きさはB5判、6㌻です。体裁は、B5判大の用紙3枚分の横長の用紙を、最初に右から3分の1を谷折りし、つぎに左から3分の1を谷折りするとできます。
 全体は、
 1㌻ 上掲
 2㌻ 秦郁彦 刊行にあたって
 3~4㌻ 組見本
 5㌻ 掲載項目 第1部 主要陸海軍人の履歴/第2部 陸海軍主要職務の歴任者一覧/
    第3部 陸海軍主要学校卒業生/第4部 諸名簿/第5部 陸海軍用語の解説
 6㌻ 装丁見本
    刊行案内 B5判 760頁 定価32960円 1991年10月刊 東大出版 
 
(3)ひとことだけ、これを見ての「感想」を述べます。
 まず、上の1㌻目に「巨大組織の全貌!」とあり、「総合事典」とあります。しかし、5㌻を見ると「主要」と付けられてます。はて、どちらが本当でしょうか?
 つぎに、私は軍事について直接関心を持っているわけではありませんが、神足勝記の子息の勝孝〔かつたか〕氏が海軍で爆薬研究に従事しておりました。勝孝氏は、最終的に研究職の軍人として海軍中将に昇進します。しかし、その関係で、戦後は公職を追放となり、追放解除になるまでのあいだ窮乏生活を強いられ、解除後は社会復帰でいろいろ活動します。
 勝孝氏はこのことを日記に記していましたので、勝記日記と同様に、ご遺族の勝文〔かつぶみ〕氏よりお借りして全文を読み解きパソコンに入力しました。(これについては「No.84神吉翕次郎」をご覧ください。)
 海軍中将といえば幹部ですが、それでもかなりのことを経ます。それなのに、「主要」な「全貌」だけだとしても、760㌻の事典でどこまで取り上げられたのか・・・。ふと「発想が軽い」のではないかと思いました。

     

【コレクション 43】
 8月6日は「広島の日」、9日は「長崎の日」、行かなければと思いながら、とうとう半世紀が過ぎました。若い時、親しい友人から誘われたことがありましたが、アルバイトのことやいろいろあり、ついと行けませんでした。しかし、「沖縄の日」と共に忘れることはありません。 
 手元に、次のパンフがあります。
 
   下部の「Kiyoshi Awazu〔粟津潔〕」のサインが切れています。
        この作品名は:「羽ばたく鳥たち」

 大きさはA4判、8㌻のものです。全体は、A4判4枚分の横長の紙を、最初に左右から4分の1ずつを折り込んでA3判大とし、それをさらにもう一度谷折りするとできます。
 体裁は、
 1㌻は上掲。これを開くと、2㌻と7㌻になり、上下各4分の1に「刊行にあたって」と「推薦文」があります。
 「刊行にあたって」の箇所を下に載せます。 
 ガザの子たちと重なります。戦争指導者は生かして、必ず裁きましょう。

 推薦文 林 京子(作家) 若い人たちの未来への道標
     本島 等(長崎市長) 過去への反省、未来への警告
     森瀧市郎(哲学者) 反核の波を起こす契機に
     大江健三郎(作家) 忘れてはならぬもの忘れぬために
     松谷みよ子(児童文学者) 戦争を知らない世代へ手渡さねば―
 3㌻~6㌻ 上段 特長 全巻内容/下段 装丁見本
 7㌻ 上段 刊行案内 A4判 平均420㌻ 1991年刊行 日本図書センター 
    下段 粟津潔の絵:「沈黙する鳥たち」

 なぜ、標題に「日本の」と付いているのでしょうね? ビキニや他の実験地などがあるからでしょうか。
 いま世界に1万1000発余の原爆があり、毎年200兆円もの軍事費が使われています。200兆円は、日本国民約1億人に一人につき200万円ずつ配れる金額に相当します。
 岸田内閣は、軍事費を2倍化し、自衛隊を米軍の指揮下に入れました。ナンセンス!
 過ちを繰り返さないのが叡知です。

 【コレクション 44】
 来年の原爆の日にこのブログが続いているとは思えませんから、この際、もう一つ行きましょう。『新聞資料 原爆』です。
 これは、次に掲げたところに特長や内容説明があるので、贅言を弄するまでもありませんから、簡単に終わらせます。
 
 
 このパンフは、B5判大、4ぺーじです。つまり、B4判を二つ折りしてできています。
 全体構成は、
 1㌻ 上掲 ここに、キノコ雲と、内容説明は右上に記されています。
 2㌻ 監修者挨拶
    小田切秀雄(法政大学名誉教授)ほとんど突然に、経験のワクがひろげられー 
 3㌻ 内容見本
 4㌻ 刊行案内 A4判 240㌻ 定価9800円 日本図書センター
    内容紹介(ほか宣伝)

 パキスタンにカーン博士という人がいました。
 インドとパキスタンでは国境周辺が不分明で、国境紛争で揉めるごとに人々は移動したそうです。そして、カーンさん自身も実はインド人だという説もあり、少なくとも一族がインドに住むそうです。
 カーンさんはイギリスに留学して物理学を勉強し、やがてパキスタンで「水爆の父」といわれる地位を築きました。
 ところが、その兵器はインドに向けられ、つまり一族に向けられているのだそうです。
 
 むなしいですね。自分の努力した結果が一族を苦しめるために使われているわけです。 
 考えなしで学問をすると、あるいは、広く、目先の都合だけで良かれと思ってやっていると、人を苦しめることになりかねません。
 今は、世界の危機です。
 きょうはここで。

    
    〽宵闇~ せ~まれば~ なやみは~ は~てなし~
 

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