山を遠目に見て誰でもすぐに分かったのが松くい虫被害、緑色の葉は赤く変
色しやがては哀れな枝と幹がヌーボーと立っていた。それらは放置されたまま
峰々に立ち並んでいたが多くは朽ちて以前ほど醜い景色を染めてはいない。
これらの被害は減ったのではなく大方の松は松くい虫にやられいしまったとい
うのが本当のところかもしれない。
思い返せば松くい虫防除のためヘリが薬を散布していた。頑張った割には何
の効果もなかったようだ。
今日のニュースにカミキリムシによる果樹被害が広がり廃園に追い込まれる農
家もあると報じていた。
炭焼き、薪づくりのため伐採した木は既定の寸法に裁断し薪割機で割る。カシ
やナラの木の特に径の大きいものほど中にカミキリムシが入り込んで数センチ
にも及ぶ通路になっているものもある。その成虫の大きいものは6~7㌢もある。
当然のこと幼虫も。放置された椎の木の伐採でも多くの木に害虫が巣食い雪
の重みで幹が裂けたり、太い枝が折れたりするのを見る。
昔からナラ枯れ病はあったらしいが炭焼きが盛んだったため樹齢15年前後で
世代交代していたため今のようなことは起きにくかったという。人が手をかける
必要のない自然、かけなければならない自然、どこかでズレが生じ、山にも人
にも『不都合な現実』を突き付けられている。
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