1963年11月22日12:30、テキサス州ダラス。世界中に衝撃が走った。
パレード中のジョン・F・ケネディが狙撃された。
そして狙撃犯としてリー・H・オズワルドが事件当日に逮捕された。
あれから50年経った今もなお、謎に包まれているジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件。
(※実際の写真)
これまでも映画化は数本(他にドキュメンタリーは沢山)あり、
特にオリバー・ストーンが監督した1991年の「JFK」では一連の事件にまつわることが描かれた大作で、
当時若い頃観てからいろいろと考えさせられたものだった。
参考までに。映画で代表的なもの
- 『JFK』 - JFK
- 『ダラスの熱い日』 - Executive Action
- 『タイムクエスト』- Timeques
- 『ザ・シークレット・サービス』- In the Line of Fire
- 『ダラスの長い日』- Ruby and Oswald
そしてケネディ大統領の5年後に、実の弟ロバート・ケネディがアンバサダーホテルで演説後に暗殺された事件を
俳優、エミリオ・エステベスが監督した「ボビー」も記憶に新しい。
瀕死の状態で運ばれたのはパークランド病院。
本作は、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺 20世紀の歴史的暗殺事件に巻き込まれ、
その後の人生に多大なる影響を受けた人々を通して、ケネディとオズワルドが埋葬されるまでの4日間の真実を追う。
その病院の医師、シークレットサービス、8ミリカメラで銃撃の瞬間を偶然撮影した一般市民、ケネディ暗殺で容疑者となり
逮捕されるも、2日後に殺されたオズワルドの家族からの立場など、さまざまな視点で描かれる。
監督/脚本にはこれがデビュー作となるピーター・ランデズマン。 制作にはトム・ハンクスとビル・パクストン。
「歴史的ドラマは病院到着時に終わった」と語る監督。その後の関わっていた人々に重点を置く。
意外にもって言うのもへんだけど、
こんな地味な作品に名優たちに混じってザック・エフロンが重要な医師役で出演。
当日は、担当医として新人研修医のチャールズ医師、
チーフ研修医のマルコム(←トム・ハンクスの息子、コリー・ハンクス)
マーシャ・ゲイハーデン演じるベテラン看護師などがケネディの手術を担当。
シークレットサービスのダラス支局長フォレスト・ソレルズは
誰だこのおじいさんって思って終わり頃気づいた!久々にみたビリー・ボブ・ソーントン。(アンジーもと旦那)
老けたわ。
ケネディパレードを見ようと妻と訪れていて、決定的瞬間を8ミリカメラで撮影した
エイブラハム・ザプルーダーにはポール・ジアマッティ。
その映像をライフ社に売るが、暗殺を目撃したショックから立ち直ることはできない。
犯人とされたリー・H・オズワルドにはジェレミー・ストロング。
苦悩する家族、兄ロバートにジェームズ・バッジ・デール。
母親のマーガリートを演じたのは名優、ジャッキー・ウィーバー。
「息子はアメリカの工作員なので、犯人の身代わりにされた」と主張
ジェームズ・ホスティに、ちょこちょこ脇で映画でるけど
「Satc」のキャリーの元カレ、ジャック・バーガーの印象がいつまでも強すぎる
ロン・リヴィングストン(そんな名前だったっけか)
神父には、曲者俳優のジャッキー・アールヘイリー。
6/10(60点)
余計なサブタイトルにあって期待を煽るが
観る側が期待しているような、「真実」は描かれていないのがちょっと肩すかし。
演出も、もちろんこういう題材なので明るくというわけにはいかないけど
淡々としすぎていて盛り上がりや見せ場をもっての「映画」としての演出力に欠けていて
少々眠くもなっちゃった。「映画」としてもっと興味深く観れるようにつくれていれば
眠くもならないはずなんだけど。
昨年、暗殺から50年目メモリアルイヤーだった米国では
「JFK」でも使用された、アマチュアカメラマンが撮影した有名な「ザプルダーフィルム」や
当時撮影された記録フィルムを最新映像解析技術を使い再検証する作業がいくつも実施されたところ、
狙撃犯複数説に否定的な結果が出て、オズワルド単独犯説が有力になっていたため
あまり盛り上がりもみせていなかったというけど、それほどに
世間では「オズワルド囮で、他に真犯人がいる」もしくは「陰謀」であるとすると考える人が多いからのよう。
本作でわたしが新たに分かったのは、
ケネディ大統領と暗殺の容疑者オズワルド、両人の死に立ち会った病院の医師、看護師たちは
偶然ほぼ同じメンバーだった。ということ。
そしてこれまで描かれていなかったし、考えてもいなかった人たちの描写。
これまで死者はださなかったというシークレット・サービスの一人の男の
「大統領を死なせた」ことへの生涯の苦悩。
容疑者となり捕まって、その後自らも暗殺されたオズワルドの兄と母親の動向など。
これを観て本当の真実が明かされるというものではないけど、
気にかけられなかったケネディ妻、棺を入れるために座席を切り離す、
シークレットサービス側からの苦悩など、知る事もなかった側面から観る事が出来る。
事件を振り返ってみるきっかけにもなる作品。
興味ある方は観ておくべき作品。
映画『パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間』本国予告
1963年11月22日、アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディが、ジャクリーン夫人とともにダラスの地に降り立つ。昼過ぎ、パレードを8mmカメラで撮影しようと待ち構えていたザプルーダーは、大統領を乗せたリムジンを視界に捉える。その時、3発の銃弾が鳴り響き、一帯はパニックに陥る。やがて、市内のパークランド病院に瀕死の大統領が運び込まれてくるが…。
Parkland 2013年 アメリカ 93min
6月28日より、公開中~
2013年 トロント映画祭にて
右、トム・ハンクス息子。やっぱそっくり。
ザッくん相変わらず人気☆