「アンチクライスト」「メランコリア」の鬼才ラース・フォン・トリアー監督が、
色情狂(ニンフォマニアック)のヒロインの性の遍歴をシニカルなユーモアで描いた衝撃作の後編。
Vo.1の続きが公開されたので早速。
1人の男を愛しながらも、様々な男たちと体を重ねてきた女性がたどり着く結末とは
これ、2部作にする必要ないでしょ~!
前作も、ユマ(サーマン)はじめ多彩なゲスト(出演者)が出て来たけど
後編ではお待ちかねの常連デフォーさん、ジェイミー・ベル、そしてウド・キアも出演
って、えー
ウド・キアさんなんてウェイターで数秒だけなんですけど!
ココ
前回までのあらすじ。
最愛の男、ジェローム(シャイア・ラブーフ)に去られた寂しさを埋めるように、
様々な男とのsexにふけるジョー(シャルロット・ゲンズブール)。
父(クリスチャン・スレイター)の死も重なり、スケジュールを組んでまでsexに励むようになる。
そんな中 偶然にも、妻と別れたジェロームと運命の再会をして久々に求め合うが、ジョーは不感症となっていた
ジェロームは常軌を逸した性欲をぶつけるジョーを持て余し、彼女に浮気をしてこいということになる。
言葉の分からない同士のsexに刺激があると思ったジョー、通訳を雇い道にいたアフリカ系男性に
自分とのsexを誘うと兄貴も連れて来て3pになると思いきや、どっちが前に入れるかで揉めだしたため
その気をなくして安ホテルを飛び出す。
不感症を治したい一心で、更なる刺激を求めていたジョーは、 K(ジェイミー・ベル)というサディストのもとへ通う。
そこにはKによるいくつかのルールがあり、「犬ころ」と名付けられたジョーは
彼のいいなりで、小銭の入った手袋をして顔を殴られたり、尻をムチでぶたれたり。
あの「リトルダンサー」のジェイミーくん。近年もちょこちょこ出て嬉しい限り。
。。。ご想像にお任せします。
その過去の経緯はもちろん、前回同様にセリグマン(ステラン・スカルスガルド)に聞かせている。
相変わらず、なんでそんなことまで知ってんの、ってくらい博識なこの男は、
ジョーの話を聞いててもこれまでの人たちとは違い、興奮もしない。
さては、、、、と思ったら「I'm Virgin」と告白。 童貞なのでした。
童貞だし、性欲もないが好奇心と博識さから熱心に聞入るセリグマンだった。
6/10(61点)
ちょこっとネタバレあり
今回で完結したので前半含めた評価で。
はじめに書いた通り、2部作にしてまで引っぱる必要性ある!?
って感じ。
前作のオープニングで、何者かに殴られ尿の匂いをさせぼろぼろの状態で道に横たわっていた
ジョー。「自分は最低な人間だと」出会って助けてくれたセリグマンに話した。
そこまでの経緯がついに明かされるということで、もちろんラストは最初に繋がる。
セックスの虜(中毒)になり、どんな男たちと出逢い何をしてきたか
延々とそれまで語られ、セリグマンの想像と解釈で綴られてきて、
果ては普通の仕事をやめて借金取りまでやり、(借金取り仕切りボスがデフォーさん。)
目をつけた両親がいない若い子を自分になつくように仕向けさせ、
実際、親子のような、レズのような不思議な関係を続けてた娘を自分の仕事の後がまとして教え込み。
そして、借金取りで訪れた先が偶然にもジェロームの家!!
だったのでその娘に行かせると、、、、
観てる方が想像していた関係に!!
二人の関係をこっそりみたジョーは、、、、。
いや~観てる間はけっこう苦痛というか、「わたし何観てるんだろ的な感じ」 笑。
前作にも書いたけど、興奮させるようなエロい映画ともまた違うし
不感症になったからといって、自分の性器をタオルでたたいたりいじったり血が出て来たり
お尻ムチで殴られたりと痛々しい&生々しいにもほどがある。
観ていて興奮どころか、不快感ってヤツ。
クラッシックの名曲を随所にいれてごまかしてるだろーって思えてくる。
それまでたらたらと性遍歴の遥かなる旅とセリグマンの知ったかのうんちくをみせられていたのが
最終章に近づくにつれて、それが倒れていた理由に繋がる、数時間前の出来事になってくると面白くなる。
しかしよくもまぁこんな入り込んだ脚本に仕立てるねー 笑。
若いその娘のような女とそんな関係になってた愛するジェロームを
ピストルで撃とうとするも弾がなぜか入っていなくて失敗。
逆に蹴られ殴られ、女からは尿をかけられるという結末。
しかしそれで終わらないのが良かった。
ここは想像通りのシニカル&ブラックなオチ。
そうだよね、大物で常連のステランさんをただの聞き役だけになんてするわけがないんだもの。
ラストでやってくれました。
「殺さなくて済んで良かった。私、(sexなしで)もう頑張れる気がする。寝かせて」と
もちろん。ゆっくりおやすみ。と部屋出て行った彼は。
数分後、現れた。
「そんなにいろんなヤツと寝たんだからいいじゃないか」
そして、、、、、 なんという皮肉。
ほんとこのオチのために延々語られてきたのね。
でも1本を2時間ちょっとくらいにしてもう少しコンパクトにしても良かったな。
結末を知りたい方はコメント欄にて 笑。
ご自分の目で確かめたい人は是非劇場で!
こんなふざけた?ブラックジョークみたいなオチ、
フォントリアー監督作の中でも珍しいんじゃ?
なんか、こう書いてたら観たあとよりも面白く感じてきた
それにしてもシャルロット・ゲンズブールはフォントリアー作品でこの体当たり毎度ながらすごいな
快感への飽くなき欲求に突き動かされ、見境のないセックスを重ねてきたジョーだったが、ついに不感症に悩まされる事態に。ジェロームと家庭を持ち、子どもも生まれるが、不感症が治らないことへの不安は募るばかり。怪しげなセックス・セラピストのもとに通い、ますます倒錯した性体験を重ねていくジョーだったが…。
『ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2』予告ハードバージョン
NYMPHOMANIAC 2013年 デンマーク/ドイツ/フランス/ベルギー/イギリス 123min
11月1日より、公開中~
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