すべてのシーンが芸術
まるで舞台を観てる感覚で次々と現れる濃いキャラたちと不思議な行動に引きこまれていく
ホドロフスキーマジック。
アレハンドロ・ホドロフスキー監督、23年ぶりの新作となった自身の過去を描いた
「リアリティのダンス」から4年。
ホドロフスキー自身の人生を振り返り。過去の自分とともに歩み直す
新たな人生の道のり。
監督&脚本はホドロフスキー。
撮影監督に、ウォン・カーウァイ監督作品などで知られるクリストファー・ドイル。
音楽は前作同様、自身の息子で本作の主演でもある
アダン・ホドロフスキー。
父親ハイメには前作から続投、ホドロフスキーの長男、ブロンティス・ホドロフスキー。
母親サラと強烈なインパクトの詩人の女、ステラにパメラ・フローレス。
母親のみ今回も台詞が全編オペラ。
歌舞伎
前作に続き、子供のアレハンドロにはイェレミアス・ハースコヴィッツ。大きくなったね。
エンリケ・リンにレアンドロ・タウブ。実生活でも友人で、
劇中と同様、実際にも元カノを奪う形になりそれがアダンの今の妻なんだとか。
前作のラストシーンから引き続き繋がる。
アレハンドロ・ホドロフスキー青年とその一家は故郷であるチリのトコピージャから首都サンティアゴのマトゥカナ通りへと移り住んだ。
万引き客に容赦なく暴力をふるう父ハイメ。そんな抑圧的な父に複雑な葛藤を抱くアレハンドロ。
詩集を読みふけるアレハンドロをハイメは軟弱だと罵倒、生物学の本を読んで医者になれと言う。抑圧された毎日。
もっと自分自身を表現し、解放したいと悩むアレハンドロはある日、母サラの故郷へ連れられてゆく。そこで思い切って、自分は医学の道へは進まず、詩人になると宣言。それを聞いた従兄弟リカルドは、ダンサーやピアニスト、画家など自由を謳歌するアーティストたちが暮らす芸術家姉妹の家へ案内する。自由な表現者たちを前にして、今までにない開放感を感じ始めたアレハンドロ。仲間を手に入れ、詩人として生活をはじめたアレハンドロはある日真っ赤な髪の女、ステラ・ディアスと出会い、強烈なショックとともに初めての恋に落ちる。
そして、様々な人たちと出会い、次々と人生は一変していく。
7/10(76点)
ホドロフスキーの、ホドロフスキーによる、ホドロフスキーのための一遍。
人生における悔いをやり直し、再出発するための。
抑圧からの解放。新しい自分との出会い。そして、父との決着、決別。
金儲けのための映画ではなく、撮りたい作品を撮る。
ホドロフスキー監督の信念と自己肯定、熱く、生きることへの情熱が観る者にも伝染する。
いろいろと唐突で面白い。
ビール1、5リットル一気飲み 笑った
これが人生。
ホドロフスキーらしい、みんなが楽しめるような作品ではなく、万人受けしなくとも
見ごたえある、味わい深い1作。
前作の方が好きだけどこちらはこれはこれで変態的であり、天才的。
常識にとらわれない行動、精神に拍手。
今回も映像、音楽が素晴らしい。
愛されなかったから、愛が必要だと学んだ。
拘束から逃れ旅立とうとする息子と、自分のもとで望む姿でいて欲しかった父親。
自分の間違いに気づいてもこと遅し。 本当に大事だったのは息子だったのか、自分だったのか。
新たなる旅立ち。そして、人生は続く。
パワフルで精力的な88歳のホドロフスキー監督、この作品、前後編かと思ったらさらに続くらしい。
次はパリ編、楽しみにしてます!
(本人、あと12年生きて、あと5本くらいは撮りたいと言ってるからすごい)
『エンドレス・ポエトリー』は、われわれを取り巻く世界に潜むマジック・リアリズムを探求します。
観た人が真の自分を発見する手がかりになる、まさに“生きること”への招待とも言うべき作品です。
アレハンドロ・ホドロフスキー監督
このイラストポスター素敵すぎる
エンドレス・ポエトリー/POESIA SIN FIN/ENDLESS POETRY
11月18日より、公開中〜
ホドロフスキーと息子達。やっぱり似てるかもね。
後5本も撮るならもう時間がない監督、次回作、早く〜