2020年7月22日(水)父の入院先へ行って、母を面会させました。
私が看護師と話していたら、杖の音がカツカツして母が父の病室から出てきました。
母が「お父さんが素子と替われって」と言ってムッとしています。
多分母が父の気分を害するようなことを言ったのでしょう。
私が病室に入ると、父が起き上がってベッドに腰かけていました。
父は小脳の病気でバランスがとれないので、ベッドの柵につかまって、やっとこ座っている状態です。
家族や親戚の状況を聞いてきたので、みんな変わりなく過ごしていること、入院中の親戚が持ち直したことを話しました。
何か楽しい話題にしようと思い、父に「20年前は何していたの?」と尋ねたら、「大学病院を辞めて、開業した」と返事。
「開業したのは40代だから、30年前でしょう?間違えているよ」と指摘したら、「そうだった」と言って暫く開業した頃の話をしたけど、
最後に「金儲けのことばかり考えていたから、病気に気づかなかった」と悲しそうに言うから、咄嗟にかける言葉を思いつかなかったです。
父は医師としては優秀だけど、経営は全くダメでした。
金儲けばかり考える人なら、もっと繁盛していたはず。
多分私達兄弟4人の高校、大学と学費のいる頃で、色々考えて少し遅い40代に頑張って開業して必死に働いていたのだと思います。
体調の変化に気づかない位、私達家族のために頑張って生きていたのだろうと思い、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
と同時に、すぐに言葉をかけられなかったことを後悔しました。
父は自分の病気のことは分かっていますが、病気を受け入れていくことはつらいと思います。
今はコロナウィルス感染防止で面会制限中だから、あまり話し相手になれません。父が鬱にならないか、とても心配です。