アスペルガー児のリカ子ちゃん(3年生)を指導していた時のことです。
レッスンの途中に、私は、ちょっと面白いことを思い付きました。
子どもが喜びそうな、冗談を言ったのです。
もう、10年も前のことなので、どんな冗談だったかは忘れてしまったのですが。
すると、リカ子ちゃんは、
「先生、そんな冗談を言うのは止めてください。」と言いました。
私は、ちょっとビックリしました。
あれ?大抵の子は、ここで大笑いして、ちょっとしたリセットになるのに。。。
でも私は、リカ子ちゃんの意見を尊重して、謝りました。
「うん、分かった。 ふざけてごめんね。
リカ子ちゃんは、真面目にやろうとしているのに、先生がふざけたらダメだよね。」
すると、リカ子ちゃんは、静かに頷いたのです。
その後、何人かのアスペちゃんを指導しました。
指導しながら気が付いたのですが、どうやら、アスペちゃんは、
大人として扱われた方が、嬉しいみたいです。
例えば、何かを説明する時に、子どもが好きそうな例え話をしても、
全然乗って来てくれません。
むしろ、難しい言葉を使って、大人と喋るみたいに説明すると、
真剣に聞いてくれるような気がします。
アスペルガー症候群も、症状は様々ですので、一概には言えないかもしれませんが
私が出会ったアスペちゃん達は、大人として扱われるのが心地よさそうでした。
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1時間5分