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空沼岳 登山路は札幌市内

2016-08-19 19:40:02 | 花の山

 

 

 真簾沼の湖畔で景色を楽しんだ後、登山路に戻って空沼岳の頂上を目指しました。


 道は傾斜が付いて、山登りらしい雰囲気になってきました。




 そんな時、見慣れぬ形の実を付けた木を目にしたのです。


 葉の形などを撮影し、旅を終えてから調べると、ウコンウツギであることが分かりました。


 ウコンウツギは前から知っていたのですが、花が終わった後の実は、目には映っていても私には見えていなかったようです。


 目に入っても、見るという意識が無ければ、見えてこないのは全てに共通します。


 


 ハリブキの花も、意識してみればなかなかに、面白く、美しい造形美を見せてくれます。


 


 ヒロハツリバナも今回初めて見えた木のうちの一つです。


 

 
 そして、登山路にミネカエデ(左)とハナヒリノキ(右)を認めました。

 

 ハナヒリノキとは変わった名前ですが、殺虫剤として使う、この木の葉の粉末が鼻に入ると、クシャミ(はなひり)が出ることが名の由来だそうです。

 

 

 

 私は、普通の人よりは、かなり多く山に登ってきたと自負していますが、樹木に関しては初心者同様です。


 これからも、「ああ、そうか! そうだったのか!」という驚きを伴いながら、山野を歩けるかと思うと、更に楽しみが膨らんでくるような気がします。


 道はなだらかに、尾根筋に向かって登ってゆきます。


 そして、気付いたのですが、登山路の右端に写っているのはハイマツに違いありません。


 この場所は1100m附近ですから、こんな低い場所にハイマツが出現するなんて、さすがは北海道ですね。

 



 12時を過ぎた頃、空沼岳0.7kmの標識を目にしました。

 



 更に道は、稜線らしき場所に向かって登ってゆきます。

 


 そして万計沼を出てから約90分後、空沼岳と札幌岳との分岐点に到着しました。

 



 分岐点を過ぎた左手に、以外なほどの近さで真駒内周辺の市街地を望むことができました。

 

 

 もっとも、これは後から知ったことですが、空沼岳とその登山路は、札幌市の行政区域内なのだそうです。



 

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空沼岳 万計沼から真簾沼へ

2016-08-19 16:04:45 | 花の山

 

 

 万計沼には万計山荘と空沼小屋がありますが、空沼小屋は改装中で、近寄ることはできませんでした。

 

 


 万計山荘は空沼岳万計山荘友の会が管理し、無料で利用できるようです。


 山荘は昭和40年に建てられ、ボランティアによって運営され、薪などはレンタルのトラックを借りて運び込んでいるそうです。


 平成13年には全国から募金を募って、大改修も行なわれたようです。


 維持資金の為の募金協力依頼が掲示されていました。




 万計沼の岸辺伝いにミツガシワが厚めの葉を並べていました。


 対岸では針葉樹を背にした広葉樹が湖畔を覆うように並んでいます。


 紅葉の季節はどんな光景になるのでしょうか。

 



 万計山荘の前のベンチで5、6分の休憩をとり、再び空沼岳の頂きへ向けて歩き始めました。

 



 針葉樹と広葉樹の混交林の中を進んで行きます。

 



 花を終えて、大きな葉の中央に実を付けたオオバナノエンレイソウ(左)やサンカヨウ(右)を見かけました。

 

 


 
 ユキザサが白い花を見せていました。

 

 


 
 エゾノヨツバムグラも質素な風情の花を咲かせていました。


 こんな目立たない花姿で虫を集めることができるのでしょうか?

 

 

 

 懐かしいゴゼンタチバナにも出会うことができました。


 苗場山以来、3年振りの再開となります。



 見上げるとミヤママタタビが、これも白い花を蔓枝にぶら下げていました。


 ミヤママタタビは雌雄異株ですが、どうやらこの花は雄花のようです。

 



 オガラバナ(左)が如何にもカエデ科らしい実を稔らせていました。


 その根元では、花を終えたツバメオモト(右)が艶めいた葉を光らせていました。

 

 


 
 次は何が出て来るのかなと、目をきょろきょろさせて歩くうちに、40分程で真簾沼に到着しました。


 真簾沼は湖岸にごろた石が並ぶ解放的な雰囲気の沼で、正面に見えている尾根は札幌岳でしょうか?




 

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空沼岳 安息の地 万計沼

2016-08-19 12:03:17 | 花の山

 

 

 道の脇に見覚えのあるランが咲いていました。


 トンボソウのようです。


 しかし、私の記憶しているトンボソウと、花の形が微妙に違って見えます。


 花と葉の形、付き方などを写真に撮り、帰宅してから図鑑で調べると、タカネトンボということがわかりました。


 始めて出会えた花でした。

 

 

 

 植物は花がないと、葉だけではなかなか判別が難いものです。


 同じ山でも、登るタイミングを一週間違えれば、新しい花に巡り会える可能性があります。


 美しい景色を見ながら野山を歩くことだけでも楽しいのですが、花や木との出会いを楽しみながら山野を歩けば、楽しさは無限大に広がります。


 60を過ぎたら、楽しくなければ生きてはいけないし、楽しまなければ生きる屍と同じですよね。


 草木を見て、鳥の声を聞きながら野山を歩けば、誰もが心から楽しい時間を過ごすことができます。


 北海道まで行かなくても、身近な場所でも十分に楽しめます。


 さあ、お金があっても無くても、時間はたっぷりあるぞ。


 熟年よ曠野を目指そう!


 道は沢筋に入ってきました。

 



 目の前に滝が現れました。

 



 登山道は滝の右手の斜面を登ってゆきます。

 



 水が流れる岩場に、面白い形に葉を広げた草に花が咲いていました。


 クルマバソウです。

 



 右手の土壁から、赤い実を付けたオオナルコユリが登山道へ、枝を伸ばしていました。

 



 更にその先で、清楚で慎ましいイワアカバナが花を咲かせていました。

 

 


 
 しゃがみ込んで花の写真を撮った後、目を上げると、緑の森を映した沼が目に飛び込んできました。


 万計沼です。

 

 

 万計沼は30年前のあの日と同じように、静かな湖面に水を湛え、悠久を想わせる深みある色彩で、登り来た人々に、安息の時と場を提供してくれていました。

 



 9時頃から登り始めて2時間弱、足に疲労感を感じることもなく、無事万計沼に到着することができました。


 昨年の夏、私はスポーツジムのオーバーワークで肩に痛みを覚えてから、運動不足となり、一年振りの山登りに少々不安はあったのですが、そんな心配は全く必要ありませんでした。


 

 

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