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夕張岳の花と木 吹き通し~頂上

2016-08-31 00:39:43 | 花の山

 

 夕張岳の花と木  吹き通し~頂上

  2016年7月24日    

 ユウバリソウ


 夕張岳の「吹き通し」だけに生育する夕張岳固有種です。

 ユウバリソウに会えるのは世界でここだけ。

 花は6月下旬頃からですから、遅くとも7月上旬までに登らないと、花にはお目にかかれません。

 

 

 ホソバツメクサ


 前ページに続き、「吹き通し」で撮影したホソバツメクサの拡大写真です。

 ホソバツメクサは7~8月、茎先に花を咲かせます。

 白い花弁は5個で、倒卵形から楕円形で全縁。

 雄蕊は10個。雌蕊は3個です。

 花柄には腺毛が密生します。

 萼片は長さ3mmで花弁とほぼ同じ長さ。

 5個の萼片は卵形から広披針形で、毛が生えます。

 萼片には3脈があり先端は鋭形です(中央の花の左側にある萼片をご覧下さい)。

  

 

 チシマヒメイワタデ


 北海道の礼文島、利尻島、中央高地、夕張岳、北日高山系、羊蹄山などの高山の砂礫地に生える多年草です。

 葉は2.5~7㎝の披針形~卵状披針形で葉柄はありません。

 7~8月に咲く花は白色~淡紅紫色で、花被は5つに深裂します。

 目立たない花ですが、味わい深い趣を感じさせます。

 

 

 

サマニヨモギ


 北海道や東北地方北部の高山帯に分布する多年草です。

 北海道日高地方の様似で発見されたことが名の由来です。

 茎は分枝せず、20~50㎝の高さになり、7~9月に、花茎の先に総状、複総状に、10個ほどの黄色い頭花を付けます。

 

 

 

 クモマユキノシタ


 北海道の中央高地、夕張山地、日高山脈北部の湿った岩礫地に生える多年草です。

 全ての葉が根生葉で、長楕円状楔形で上半分に鋭い鋸歯があります。

 高さ4~10㎝の花茎の先に径1cmの白い花を多数咲かせます。

 5個の花弁の基部には黄色の斑点が2つあります。雄蕊は10個で葯は暗紅色です。

 

 

 エゾツツジ

 北海道と東北地方の高山帯に岩場などに生育する落葉小低木です。

 樹高は5-30cm程で、7~8月頃、枝先に径3~4㎝の紅紫色の花を2~3個咲かせます。

 花冠は5裂し、上弁には暗い褐色の斑点があります。

 雄蕊は10個で、下の5本が長い。

 

 

 

 タカネナナカマド


 北海道、本州の中部地方以北の亜高山から高山に生える落葉低木です。

 葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は7~11枚、多少光沢があり、縁には重鋸歯があります。

 よく似たミヤマナナカマドは小葉が7~9枚で花や実は垂れ下がりません。

 

 

イワブクロ


 北海道、東北地方の亜高山~高山の岩場や砂礫地に生える多年草です。

 葉は先の尖った卵状楕円形で、基部は楔形で茎を抱き、縁に浅い鋸歯があり対生します。

 花は淡紫紅色で、茎先に数個を横向きに咲かせます。

 花冠は上唇が2裂、下唇が3裂し、縁に長い軟毛が密生します。

 

 

 

 

 

 

 

 ヤマハハコ


 北海道、本州中部地方以北の山地~高山地帯の日当たりの良い乾いた場所に育つ雌雄異株の多年草です。

 葉は互生し、長さ7~9㎝の狭披針形で厚く、3脈があり、標高が上がるほど葉幅が広くなるようです。

 茎頂に散房状花を開き、白い花弁のように見える総苞片が8~12列付きます。

 

 

 

ミヤマダイコンソウ


 北海道、本州中部以北、奈良県大峰山、四国石鎚山の亜高山~高山帯の岩場、砂礫地に生育する多年草です。

 葉は奇数羽状複葉ですが、頂小葉が極めて大きな腎円形で、縁に欠刻状の鋸歯があります。

 鮮黄色の花弁は5枚で円形~広倒卵形の花弁は先がわずかに凹みます。

 

   


 コガネギク


 北海道、本州中部以北の亜高山帯~高山帯の草地、砂礫地に生える多年草です。

 ミヤマアキノキリンソウとも呼ばれます。

 茎葉は互生し、長楕円状披針形で先は尖り縁に鋭い鋸歯があります。

 黄色い多数の頭花が散房状に付き、舌状花は雌花で、筒状花は両性花です。

 

   


 タカネナデシコ


 北海道、本州中部以北の高山帯の岩礁地などに自生します。

 花は、高さ15~40㎝の茎の先に1~3個つき、花弁は5個で、上部は平開して細かく裂け、基部との境目付近に紫褐色の毛があります。

 花の基部に2対の苞がありますが、1対しかないものをエゾタカネナデシコとするそうです。

 

   


 ムカゴトラノオ


 夕張岳頂上でムカゴトラノオが揺れていました。眼下に山頂神社の社が見えています。

 北海道、本州中部以北の亜高山帯~高山帯の日当たりの良い場所で高さ5~30㎝に育ちます。

 6月~9月に茎先に穂状花序を1個付け、白色ないし淡紅色の花を密に咲かせ、下部の花はむかご(珠芽)になります。

 

  

 

 

 夕張岳山頂で、オオカサモチが白雲流れる蒼峰を背に、花笠を広げていました。


 どっしりと大らかな風貌に、北国の花の百名山を飾るにふさわしい風情が伴います。


 数多くの可憐な花と出会い、天気にも恵まれ、幸せな夏のを過ごすことができました。


 ご一緒してくれたMさん、素敵な一日を、どうも有難うございました。


 

 

  

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