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「誰も農業を知らない」 有坪民雄 / ものづくり・工場改善 農業

2020年07月18日 | ものづくり・工場改善 農業


満開なのに桜の花が寂しそうです。
コロナウイルスの関係で人が少ないせいでしょうか、
それとも、寒さが戻ってきたからでしょうか。

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第410回(2020年4月6日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 ものづくり・工場改善 農業 / 「誰も農業を知らない」 有坪民雄
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「誰も農業を知らない」とは実に不思議なタイトルです。
その理由は、農家でさえ農業の分野が色々あるので全てを知っているわけではないという意味です。
著者の有坪さんは、現在は農家ですが、経営コンサルタントのご経験があり、
データに基づいた農業論には高い説得性がありました。
農業にご興味のある方は一読されるのが良いのでは。

まず目次は以下のようになっています。
第1章 第二次農業機械革命
第2章 無力な農業論が目を曇らせる
第3章 農家も知らない農業の現実
第4章 農業敵視の構造を知る
第5章 新しい血――新規就農・企業参入・移民
第6章 二一世紀の農業プラン
全6章からなっていますが、それぞれの章が独立していますのでどこから読まれても良い。
興味がある章だけ読まれるのも良いでしょう。

農薬の安全性については第1章。農業改革論については第2章。農林水産省の評価については第3章。
を読まれれば良いかと思います。

私は農家ではありませんが、農家の真似事をしています。
つまり素人なので、コメントできるほどの力はありませんが、
そんな私が面白いなと思って気がひかれた3点をご紹介したいと思います。
1.わが国における農薬単位面積当たりの使用量の年次別推移
 41ページにグラフが載っています。年々減少傾向にあります。
 以下の記載が大変面白かったです。
 「農薬メーカは、有効成分が減っても見せかけの量は規格に合わせて1キロなり3キロにするため、
 有効成分を減らしたぶん、無害な鉱物を混ぜて、つまり「かさ上げ」して製品化している。」
2.規模による生産性向上のパターン
 60ページに経営規模に対する生産性と稼働率のグラフが載っています。
 経営規模が大きくなれば常に生産性が向上するわけではなく、あるポイントで下がると出ています。
 たとえが機械1台で出来る規模を越え、機械が2台になると生産性が低下する。
 私の経験からこのグラフは正しそうと思え、思わず「そうだ!そのとうりだ!!」と言いたくなりました。
3.主な作物の10アールあたりの年間労働時間
 97ページに表が載っています。
 コメが43、キャベツ70に対し、トマト720~1500、イチゴ1200~2000となっています。
 そんなに違うものなのですかと思ってしまいますが・・。
 また、私が通勤で見る畑では、6月から10月はコメ、11月から5月はキャベツを毎年作られており、
 非常に効率的に農家をされているなあと感心してしまいました。

データ
著者  :有坪民雄
出版社 :原書房
出版年 :2018年
ページ数:307p
表紙  :
 



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