医療従事者の方へのコロナワクチンの接種が本格化してきました。
その中で、ワクチンの供給量が少ない中で何とか接種数を増やそうという、医療現場の工夫には頭が下がる思いです。
そもそもなぜ注射器の違いで接種回数が変わるかという疑問ですが、注射器の先端部分等に薬液が残るためです。生理食塩水を追加した薬液は1ビン2.25mlで、一人当たり0.3ml必要です。5人分なら、1.5mlですので67%しか有効活用されていませんし、6人分なら1.8mlですので80%しか有効利用されません。もし7人分可能なら2.1mlですので93%が有効活用率です。
では、工夫された2例ご紹介したいと思います。
一例目は京都府宇治市の徳洲会病院の事例です。針の短いインシュリン用の注射器を使い先端部に残る量を減らすことで接種回数を7回に伸ばせるという。ただし、針が短いので皮下脂肪が厚い人には適応できないとのこと。(TVでちらっと見たデータでは9割程度が適用可だったようです。)
二例目は鳥取県倉吉市の県立厚生病院の事例で、注射器の中に入った空気を抜くときに注射器針をビンの中にさしたままで空気を抜くことで、薬液がビンの中に戻りムダにならないようにします。ただしこれは、通常の注射器では5回しかできないところを、6回に増やす方法です。
人は困れば知恵が出てくる。そう思います。
散歩道の途中にユキヤナギ(雪柳)がきれいに咲いています。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第431回(2021年3月15日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
好きな「マネジメントの本」 / 井上 直久 / このブログの管理者
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「このブログの管理者」シリーズはブログ管理者の素顔を知っていただく企画になります。
今回は、好きな「マネジメントの本」です。
一倉定(いちくらさだむ)。
先生の名前は聞いたことはありましたが、その著作を読んだことは無いため、正直どんな方か認識できずにいました。しかし、下記の本を最近読んで俄然注目するようになりました。
タイトル:マネジメントへの挑戦 ~復刻版~
著 者 :一倉定
出版社 :日経BP
定 価 :1800円+税
ページ数:271p
先生の紹介をしますと、1963年にコンサルタント稼業を始められ、35年間日本中をくまなく行脚し、大中小1万社を指導。まるで小学生をしかりつけるように厳しく指導されたとのこと。現場が汚いとコップを投げつけられることもあったようです。1999年に80歳で逝去。
この本を読んで好きになった理由は、主に2点でしょうか。
一つ目は、あちこちに私の好きなドラッカー先生の言葉が多数出てくる点でしょうか。その言葉は、理解をし十分に咀嚼されたうえで経営指導に当たられていたと思います。日本にもこんな先生がおられるのだ。
二つ目は、経営はきれいごとではなく、ドロドロした現場の体験が本の中ににじみ出ている点でしょうか。それは以下の文から分かると思います。「従来のマネジメント論は、理論としては、立派であっても、現実に対処したときには、あまりにも無力である。現実に役だたぬ理論遊戯にしかすぎないのである。現実は生きているのだ。」
目次
1章:計画とは本来机上論である。
2章:実施とは決意に基づく行動
3章:統制とは目標を達成しようとする執念
4章:組織は目標達成のためのチームワーク
5章:有能な経営担当者への道
6章:お金(財務)に強くなる方法
7章:時代遅れの教育訓練
8章:破産しかかっている人間関係論
9章:労務管理の基本は賃金
お時間があればご一読をお勧めします。
井上 直久
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