持久力もドーピング並みに劇的に上がるという研究結果を、フランスの国立スポーツ体育研究所(INSEP)を中心とした科学者のグループが発表した。
「トライアスリート21人がINSEPのリサーチに参加し、一つのグループは一日中炭水化物を摂る食事とし、もう一つのグループは、午後の高強度のトレーニンングの後はタンパク質と脂質しかとらないで、炭水化物の少ない状態で眠る「スリープロー」という食事をした。
このグループは、次の日の軽い低強度の朝練が終わるまで食事を摂らない。1日全体で摂取する食べ物の内容はどちらのグループも全く同じ。
「スリープロー」のグループは、1週間当たり3.5日だけこのタイミングで食事とトレーニンングをした。他の日は通常の食事。3週間の実験の結果、驚くべき結果が出た。
「スリープロー」のグループは筋肉の量は変わらず、脂肪の量が実験前に比べて平均マイナス8.5%となった。そして低強度のサイクリング時のエネルギー効率が11%も上がり、ピーク時の出力は12.5%も上がった。」
巷を騒がしている持久競技のEPOドーピングでさえ、検査に引っかかりにくい低使用量だと10%位のパフォーマンスの向上なので、その効果の大きさがわかる。10キロのランニングのタイムも2.9%短くなった。これは1分くらいの大きな差がでる。正しく食事とトレーニングの管理を行えば、ドーピング以上に効果的かもしれない。
出典:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26741119