これは人体のリンパ組織の図です。
老廃物排出の為に進化した組織です。
タンパク質は他の老廃物を細胞間から集め、血液中に入れ、排出することができます。
しかしこの図をよく見てみると、納得いかないことがあります。
脳にはリンパ管が一つもないのです。
これは全くおかしな話ですね。
脳の活動は非常に活発です。
(脳の活動に使う電気エネルギーは、体の全エネルギーの1/4を使いますが、質量は2%しかありません)
と同時に大量の老廃物を排出しなければなりません。
なのに、リンパ管が無いのです。
老廃物の排出は脳内と体では異なるという事です。
ではどのように脳は解決しているか?
それは想像もしていなかったような仕組みが、ニューロンと血管の間にあったのです。
脳脊髄液(CSF)は脳の周りを満たしていて、脳内からの老廃物はCSFに吸収され、他の排泄物と共に血液中に排出されます。
最近分かった驚くべき事は
CSFは寝ている時に活発に脳内を駆け巡るのです。
と同時に分かったことは、脳が眠ると脳細胞が縮み、脳細胞間の隙間が広がり、CSFが流れやすくなり、老廃物を排出させます。
まとめると
脳が起きている最も活発な時は、細胞間からの老廃物排出を後回しにし、睡眠中には脳の働きは静まり浄化体制に入り、脳細胞間のスペースから、その日に蓄積された老廃物を排出します。
老廃物アミロイドベーターは、常に脳で作られているタンパク質です。
アルツハイマー病患者の脳はアミロイドベーターが脳細胞間に蓄積します。
アミロイドベーター処理速度は、睡眠中の方が目覚めている時よりも速いです。
確かなことは、アミロイドベーターのような老廃物排出が上手くいかないと、アルツハイマー病のような症状が起き出すようだ、ということです。
最後に
「睡眠は脳を回復し浄化する」