それとは対照的なマイケル・ジョーダンを見てみよう。
彼はしなやかなマインドセットを持った超一流の運動選手。
だれもが一様に「スーパーマン」「人の姿をした神」「バスケットシューズをはいたイエスキリスト」とほめたたえる。
自分を特別だと思っても不思議はない人間がいるとしたら、彼をおいてほかにない。
それなのに、バスケットボールに復帰するという噂がセンセーションを巻き起こしたき、ジョーダンはこう語った。
「試合に復帰するくらいでこんなに騒がれるなんて……カルトの教祖か何かみたいに持ち上げられて恥ずかしくてたまらない。ごく普通の人間なのに」
ジョーダンは、自分が努力によって能力を伸ばしてきた人間であることを知っていた。
苦労を重ねながら成長をとげてきた人であり、生まれながらに秀でた人間ではなかった。
キャロル・S・ドゥエック. マインドセット:「やればできる!」の研究 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.519-526). Kindle 版.