百歳に向かってもう一度歩いて世界一周

平成7年1月1日より歩いて世界一周に挑戦して居ますので引き続き続けますのでご照覧あれ!

作戦命令 信濃1号 ㊲

2015年03月21日 21時42分10秒 | 軍国物語

         百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月21日 晴

 松本の部隊が3分割された後、夜の集会で本土決戦が避けられない状況説明があって、士気の高揚のため、信濃1号が発令された時の配置の内示があった。

 信濃1号は連合軍が関東平野に侵入した時に発令されることになって居るので、今スグに対応するわけではないが、心得として承知しておくように、との前提があって各自の持ち場が示された。

 軽井沢の郵便局へは何某以下何名などと具体的に指名があった。私は《薬剤行李》の係を命じられた。《薬剤行李》とは聯隊中の医療関係の器機や薬剤の保管を業務とする重要な任務で郊外の土蔵3棟に保管されていると説明された。

 その保管場所に空襲警報が発令された夜一度案内されたが、普段営門から出る機会はすくないので、正確に辿り着く自信はなかった。

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月21日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

12,102

9,947

      

今  月

          21

502、371

343,188

23,922

今  年

80

 1,866,710

1,298.226

23,334

2005年から

3,694

56,337,955

39,428,097

15,251

70歳の誕生から

7,226

138,288086

96,801,660

19,138

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,523,432

 

 

 


目玉を落とした兵隊 ㊱

2015年03月21日 20時49分16秒 | 軍国物語

         百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月20日 晴

 命令受領して来た班長が笑いながらこんな発言をした。「まさかこの中に目玉を落として来た者は居るまえな?」班内に笑い声が起きた。笑い声の中で「落としたのは自分であります」と声を挙げた者がでた。その者はちゃんと目がある。

  不思議に思った班長は「お前は目玉が点いて居ろうが…?」と問うと、「ハイ!目玉は有ります。ですが、私の目は片方は義眼であります。外地に行って目を落としたら困ると思い、義眼を予備に持って来たのです。それを落としてしまったのであります」と。笑って居た者も黙ってしまった。

 この者も《弱兵解除》になった。

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月20日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

14,210

9,947

      

今  月

          20

490、269

343,188

24,513

今  年

79

 1,854,608

1,298.226

23,476

2005年から

3,693

56,325,853

39,428,097

15,252

70歳の誕生から

7,225

138,275,984

96,793,189

19,139

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,531,903

 


弱兵解除 Mさんの後日談 ㉟

2015年03月19日 16時32分08秒 | 軍国物語

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月19日 雨

 翌昭和21年春、城山の花見をしていたところ、戦友だったMさんに本丸で偶然会った。喜びの挨拶が終わった所で,Mさんは帰郷後高校の教諭として勤務して居ると言った後、15日後には終戦になるとは思いもよらず、つい《カカアや子供が居る》と言ったが、実は俺は独身なのだ。スマン!と頭を下げた。

 これには驚いた。捕虜にならずに親子水入らずのくらしをしていると思って居たし、私に感謝していると思っても居たのが、騙されて居たと知って頭に来た。戦友たちが玉砕を覚悟して居たのを知りながら、嘘をついてまでして帰ったのは許せない。しかも一足早く戻ってチャッカリ高校の先生をしているとは…。

 私はそれ以来、戦友の絆を絶ったが、彼は要領良く立ち回り、其れなりの仕事をした。今は故人なのでご冥福を祈るのみだが、苦い思い出だ。

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月19日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

25,290

17,703

      

今  月

          19

476、059

333,241

25,056

今  年

78

 1,840,398

1,288.279

23,595

2005年から

3,692

56,311,643

39,418,150

15,252

70歳の誕生から

7,224

138,261,774

96,783,242

19,139

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,541,850

 


8月1日 除隊 ㉞

2015年03月18日 17時13分00秒 | 軍国物語

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月18日晴のち曇り

 M上等兵に弱兵解除が認められて8月1日の除隊を知らせると、顔をクシャクシャにして喜んで呉れた。近い裡に日本は負けて、金玉を取られて一生奴隷生活をしなければならないと考えていたのに、家に帰って一家団欒の暮らしが出来ることになったのだからその喜びようはない。

 私の手をギュッと握って感謝の気持ちを表してくれた。翌朝、「何もお礼することはできないが、俺の腕時計を受け取って呉れ」と言って差し出した。遠慮したがどうしてもと言うので、頂いた。そして、兵隊だった記念に編上靴を貰って行きたい、というので私は承知した。

 8月1日の朝、除隊の挨拶を済まして営門を出たのを確認して、私は弾薬庫の脇で待った。待ち草臥れたころ、やっとMさんの声を聞いた。私は編上靴を力いっぱい投げた。《ありがとう!》の声を聞いて中隊に戻った。

 これで、《弱兵解除》の件は幕引きだが、15日後には終戦となり、Mさんの予想は外れ、時間差はあったが、全員帰郷した。これで一件落着だが意外な展開が待っていた。後日談で・・・

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月18日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

25,578

17,905

      

今  月

          18

450、769

315,538

25,043

今  年

77

 1,815,108

1,270.576

23,573

2005年から

3,691

56,286,353

39,400,447

15,250

70歳の誕生から

7,223

138,236,484

96,765,539

19,138

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,559,553

 


弱兵解除 ㉝

2015年03月17日 18時35分43秒 | 軍国物語

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月17日 

 本土決戦・一億玉砕のムードの中で、参謀本部から《弱兵解除》の指令が出た。敵が本土に上陸すれば軍隊だけの戦闘ではない、女子供まで一緒になって抵抗するに違いない。軍人も非戦闘員の区別も無くなる。

 食料の面を考える時、主食のコメは軍人が弐号7勺・一般人は2号3勺の配給だ。そこで、軍人の1割を一般人に戻すことで大量のコメを節約できることになる。

 軍人の10%が地方に分散することで一般人の戦力も増強される筈。そこで、こんな戦法を編み出したのだろうと感ぐった。

 M上等兵が呟いたことを思い出した。「俺にはカカアも子供も居る。金玉とられてアメリカで奴隷なぞになって居られない」そうだ、M上等兵を《弱兵》に登録しよう、と決めた。

 これが上司に認められて、晴れて8月1日除隊することになった。俺も戦友として、少しは役に立つ仕事ができたという思いがして嬉しかった。

        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月17日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

23,692

16、584

      

今  月

          17

425、191

297,634

25,011

今  年

76

 1,789,530

1,252.671

23,546

2005年から

3,690

56,260,775

39,382,543

15,247

70歳の誕生から

7,222

138,210,906

96,747,634

19,137

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,577,458