震災キャラバン (集英社文庫)の感想3.11の震災の直後、神戸の中華料理店の息子・勇太は、気仙沼近くの出身のアルバイト店員・清美を送るため、支援物資を積み込んだバンで東北へ向かう。清美の家族の安否、道連れになった胡散臭いカメラマン・加藤と得体のしれない高橋。読みながら当時の状況を思い出し切なくなりましたが、勇太の成長物語ともとらえられ、読み心地は良かったです。読了日:03月19日 著者:高嶋 哲夫
いちばん悲しいの感想一人の冴えない中年男が滅多刺しにされ殺害された。遺された家族・愛人、思わぬ事故で娘を喪った母親、渦中の被害者たちは皆自分が「いちばん悲しい」。真相が明かされても切なさが残る、こういう路線の物語を描いたら、本当に上手いですね。「完璧な母親」より、面白かったです。読了日:03月20日 著者:まさきとしか
夜の底は柔らかな幻〈上〉の感想一気に上巻を読破!こういう異能の人たちが登場する物語、大好きなのです。感想は下巻で。読了日:03月20日 著者:恩田 陸
夜の底は柔らかな幻〈下〉の感想なるほど、最後はそう来たか!残りページがどんどん少なくなってどういうラストになるのかと読み進めてしまいました。でも、こういう終り方は嫌いではありません。スピンオフの新作が出ているようなので、そちらも読んでみたいと思います。読了日:03月21日 著者:恩田 陸
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)の感想シリーズ完了ですね。もっとこの二人のあれこれを読みたいのですが、スピンオフが出るとのことなのでそれを期待。母智恵子との関係も好転して行きそうだし、ともあれお二人さん、末永くお幸せに!読了日:03月21日 著者:三上 延
ザ・原発所長(上)の感想言わずと知れた福島第一原発・吉田所長をモデルにした小説。原発の安全神話など、今読むと鳥肌が立つほど恐ろしくなる。下手なホラーよりずっと怖い…。事故が多くても隠していたという事実。感想は下巻で。読了日:03月22日 著者:黒木 亮
ザ・原発所長(下)の感想一気に下巻も読み切りました。最後は涙。あのときこの人が現場にいてくれたから、なんとか放射能汚染で日本がダメにならずに済んだ。出てくる政治家の名前や顔を想像しながら読破。この世に絶対の安全などない。読了日:03月22日 著者:黒木 亮
あきない世傳 金と銀〈3〉奔流篇 (時代小説文庫)の感想幸が五代目のご寮さんとなり、これで五鈴屋も安泰かと思ったら、どっこいそうは問屋が。。この時代、女が前に出ることは難しかったのでしょうね。でも、宣伝広告を考えたり、奉公人のことや生産者のことに思いを巡らせ、たぐいまれなる知恵であきないを大きくしようとする幸のこれからに期待です!はぁ、次を早く読みたいです~!読了日:03月23日 著者:髙田 郁
SCS ストーカー犯罪対策室 上の感想ストーカー犯罪対策室の女性刑事・白井有梨は、自らもストーカーらしき人物から執拗にメールを送られて、その対応に悩む。上巻の終りのどんでん返しに思わずびっくり!さて、有梨さんの今後はどうなる??下巻がまだ入手出来ていないので、すごくもどかしい。。読了日:03月23日 著者:五十嵐 貴久
シューカツ!の感想大学3年生の水越千晴と6人の友人たちの就活の物語。マスコミ志望の彼らの1年間の奮闘。挫折して引きこもった比呂氏以外は全員がシューカツ成功。同じ就活を取りあげた朝井リョウくんの「何者」より、どろどろ感が少ない分読みやすかったです。千晴は2社の内定をもらったけど、どっちに進んだのか?読者の想像に委ねると言うラストも好みでした。読了日:03月24日 著者:石田 衣良
標的の男 (ハルキ文庫 と)の感想追跡捜査係シリーズ第4弾。5年前の事件を追う沖田が足を骨折し松葉杖に。いつものパターンと逆に西川が現場を歩き、沖田は病床で書類を読みこむ。そして刑事総務課・大友鉄さんもチラリと登場。結局松葉杖でも沖田は外に出て大活躍、真犯人の身勝手さに呆れかえったという結末。5の「刑事の絆」は既読なので次は6を読みます。読了日:03月25日 著者:堂場 瞬一
さえこ照ラスの感想友井さん、久しぶりに読みました。沖縄の法テラスに持ち込まれる問題を解決する阿礼沙英子弁護士、語り手は助手の大城くん。沖縄ならではの問題もあり、とても興味深く面白かったです。読了日:03月26日 著者:友井 羊
カズサビーチの感想黒船来航の直前に、アメリカの捕鯨船によって日本人の漂流民22名が救出された。クーパー船長率いるマンハッタン号と日本人の船乗りたちとの交流、幕府側との交渉。爽やかな読後感。ジョン・マンの続編、まだかなぁ。読了日:03月26日 著者:山本 一力
ロストの感想呉勝浩さん、初読み。コールセンターでアルバイトをする女性が誘拐され、身代金一億円を要求される。彼女・村瀬梓はタレント事務所に所属していた。犯人からの指令は100人の警察官に百万円ずつ持たせ、指定の場所に指定の時刻までに運べというもの。警察・タレント事務所・コールセンターの同僚を巻き込んだ末の結末。先が気になり一気に読みましたが、中盤少し冗長な感じで勿体なかったかも。読了日:03月27日 著者:呉 勝浩
七月に流れる花 (ミステリーランド)の感想6月半ばに転校して来たばかりのミチルは、友達のいない夏休みを幽鬱に思っていた。そこに届いた「みどりおとこ」からの不思議な招待状。夏流城で行われる「林間学校」では6人の女子生徒と過ごすことに。流れる花の数の意味は切なくて、お地蔵さまへのお参りも哀しさでいっぱい。読了日:03月27日 著者:恩田 陸,酒井 駒子
夜の歌の感想昭和40年代からその最後まで、数多のヒット曲を生み出した作詞家・なかにし礼。今も記憶に残るものもたくさんあります。「赤い月」を読み、満州で造り酒屋を営んでいたお母さまのことは知っていましたが、ご本人の人生もまた波乱に満ちたもので驚きでした。心臓の持病、二度のがんとの闘いで命を見つめた生への叫びが伝わるような読後感でした。ただ、私はゴーストとの濃密なシーンはあまり好きではなかったです。読了日:03月28日 著者:なかにし礼
黒い結婚 白い結婚の感想黒四人、窪さん・深沢さん・木原さん・中島さん。白三人、成田さん・森さん・瀧羽さん。やっぱり白は読み心地良し。瀧羽さん、成田さんのが好きです。木原さんの黒は、ちょっとSFで面白かったですね。読了日:03月28日 著者:中島 京子,窪 美澄,木原 音瀬,深沢 潮,成田 名璃子,瀧羽 麻子,森 美樹
いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件の感想2007年の夏、母と子で肩を寄せ合って生きてきた一人のOLの命が卑劣な男たちによって奪われた。闇の職安などというふざけたサイトで仲間を募って金を目当てにした犯行。命を奪ったのだから命をもって償ってほしい、賛同する署名が30万を超えたと言うのに、結局永山基準で殺害した人数のみで刑が決められる。母の思いに涙が止まりませんでした。無期懲役の堀の悪行が発覚したのは亡き利恵さんの無念さが通じたからと思いたい。読了日:03月29日 著者:大崎 善生
いっしょにアんべ! (文学の森)の感想読友さんのお勧め本。児童書ですが、とても素敵な1冊。クラスに居場所のないノボルの家に震災で独りぼっちになったケイタがやってくる。片時もデジカメを手放せないケイタと一緒にいるうちにノボルの気持ちにも変化が。「いっしょにアんべ!」素晴らしい!大人のみなさんもぜひ♪読了日:03月29日 著者:高森 美由紀
錯迷の感想鎌倉南警察署の女性署長が急死し、その後任署長として送り込まれた萩原には、前署長の死が自殺なのか、それならば原因は何故かを探る密命が与えられた。うーん、面白かったんだけどね、萩原さんにイマイチ魅力を感じられず。読了日:03月30日 著者:堂場 瞬一
復興の書店の感想あの日の混乱のあと、住むところも食べるものにも不自由な中、本屋さんの営業を心待ちにした被災者たち。この本に語られた事実はたんたんと述べられているのですが、じんわりと感動を覚えました。1冊のジャンプの話、泣けました。読了日:03月30日 著者:稲泉 連
あずかりやさん 桐島くんの青春の感想あずかりやさんの店主・桐島くんのこと。そして文机やオルゴールのこと。障害のある直樹くんを預けたお母さん、オルゴールにこめられた思い、とても素敵な物語でした。読了日:03月31日 著者:大山 淳子
白い衝動の感想スクールカウンセラー千早と、彼女のもとに相談に訪れる生徒とのやりとりを軸に物語は進む。同時期にかつて性犯罪を犯し刑期を終えた男性が地域に転居をしてくる。罪を償ったとはいえ、その人を受け入れることが出来るのか?もやもやした読後で、感想をまとめるのが難しい。読了日:03月31日 著者:呉 勝浩
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