文字数が3万字をオーバーしたので、パート2に。

表題作を含む6つの短編からなる。どの物語も読みごたえがあり、面白かった。やっぱり「かばん屋の相続」がイチオシ、「セールストーク」も良かった。かばん屋は、想像していた通り、あの有名な騒動がモデルだったのですね~。
読了日:8月6日 著者:池井戸潤

単純な放火殺人と、婿養子の犯行かと思われた1つの事件。彼が無罪になったのは、アリバイがあったから。「一事不再理」と犯人の狙い、登場人物の人間関係が複雑でやや混乱はしましたが、さすがに元弁護士さんの作品、読み応えがありました。探偵と依頼人、なるほど!
読了日:8月6日 著者:深木章子

若くして会社での地位を得た勇一は、いつしか家庭がバラバラになっていることにも気付かずにいた。広島に住む父の危篤の連絡を受け、一家3人で駆けつけ、家族が再生して行く。父が最期に教えてくれたのは、家族の大切さなのでしょうね。読友さんの感想から、いい本でした。
読了日:8月5日 著者:辻内智貴

ガソリン生活では車が会話をしていましたが、こちらのボンネットバスも魂を持っています。瀬戸の大三島、海を渡って広島県の竹原、福山、そして越後湯沢へと。2004年の中越地震と山古志村のことを絡め、ほぼ実話で出来た物語。心温まる素敵な本でした。
読了日:8月5日 著者:森沢明夫

低迷する大学駅伝部の立て直しのために、旭化成から東洋大学へ出向という形で監督に就任した川嶋氏。不祥事で監督を辞任した場面から、自身の選手時代から監督経験を振り返ると言う構成になっている。現在の強い東洋大学の基礎を築いたのは、間違いなく川嶋さんあってのことだと納得。マネージメント論など、人を育てる立場の方には参考になるのでは?
読了日:8月4日 著者:川嶋伸次

白バスのドライバーと、元旅行社勤務のツアーコンダクターの相棒が、目をつけたのは高齢の女性たちをターゲットにした自給自足の湯治旅。姥捨てツアーという自虐的なネーミングもなんのその、集まったのは100人以上の老婆たち。高齢化社会を皮肉ったような、居場所のない、何もすることもない老後になってしまったら?などど考えるとちょっと身につまされる。白熊五郎さんがいい味を出していた。
読了日:8月4日 著者:原宏一

新聞社で働くシングルマザーの可南子が校閲部から異動になったのは運動部。初めての取材は戦力外になった選手たちのトライアウト。可南子は好きなキャラクターではなかったのですが、妹柚菜の性格がステキ。深澤投手の生き方も格好良いと思った。何と言っても考太君がいい子で、ラストも好み。面白かったです。
読了日:8月3日 著者:藤岡陽子

皆塵堂に集まるのは曰くつきの古道具だけではなく、子猫たちまで。猫好きの魚屋巳之助と大家の清左衛門の名付け争いが笑えた。太一郎のように猫に好かれてみたい。
読了日:8月3日 著者:輪渡颯介

小学6年生の冬休みに起こった自宅の火災で両親を失った圭輔。親戚である同学年の達也の家に同居せざるを得なくなり、環境が一変する。小学生でありながらも恐ろしい達也の所業に絶句する…。時を経て弁護士になった圭輔は、達也の弁護を引き受けることに。人の心を支配する天才と、生真面目な優等生の対決、面白くて一気読みでした。これはお勧めです。
読了日:8月3日 著者:伊岡瞬

麻見さん、初読。中々面白かったです。ヒロインは父と娘、2代に渡る警視庁の新人刑事如月塔子。新橋の廃ビルで殺人事件が起こり、捜査会議の最中に犯人を名乗る人物から電話が入る。犯人の目的は何なのか?展開がスピーディーで読みやすかった。これはシリーズのようなので、ちょっと追いかけて読んでみたくなりました。
読了日:8月2日 著者:麻見和史

珈琲屋の人々の続編。表題作を含む7編の連作短編集ですが、どの登場人物も行介の人を殺した過去とその手を見に店にやって来る。生真面目で恋愛に無器用な行介と、ひたすら待っている冬子に幸せが訪れるのはいつなのでしょうか?続編待っていた方がいいのかしら?「ちっぽけな恋」の中学生たちが、可愛かったです。「大人の言い分」は、子供が可哀そうで痛々しくて読み難かったですね…。
読了日:8月2日 著者:池永陽

シリーズだけど、どこから読んでも安定の面白さ。透視す・曲球る・念波る・猛射つの4編。猛射つが一番面白くてハラハラドキドキです。東野さんの本は予約がいつもいっぱいなので、返却棚で未読の本を見つけて読了、ラッキーでした。
読了日:8月1日 著者:東野圭吾

弓矢小町と呼ばれる伊也と、奉納試合で出会った樋口清四郎。互いに想いはあれどお家の事情でままならない。伊也の一途さとやや短絡的な振る舞いに最初はちょっと読み難かったのですが、刺客3人との戦いあたりから面白さがアップ。さらりと読むには良いかもしれません。
読了日:8月1日 著者:葉室麟
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