今回、茨城県結城市の金太郎ラーメンの村山さんの長年の夢が叶ったという講演会でしたが、須永博士の夢もひとつ、叶いました!
それが、「いろりのあるところで旅の話をしたい」ということでした。
今回の新潟行きが決まったのは、まだ1ヶ月半くらい前の事です。
村山さんは、もう20年来の須永博士のファンでいてくださっているのですが、村山さんの子供の頃からの同級生の高橋さんが、十日町の留守原というところでお米を育てていて、そのお米のパッケージを作りたい、須永博士の字で書いてもらいたい、と、今年春にご依頼がありました。
その時に、村山さんは、「自分の故郷である十日町松之山に須永博士を連れていって、実際にその田んぼを見せたい」という想いが湧き出てきていたそうです。
そこから話が始まり、せっかくいくのならば、皆さんに旅の話をしたい。
できれば、須永博士の夢だった「いろりのある場所」があるといいなと思っていたら、たまたま、村山さんの奥さまが「地炉」をひらめいたそうなんです(*^^*)
期日もせまっていたので、早速パンフレットを作り、須永博士に見せると本当に喜び、松之山に行くことを心から楽しみにしていました。
そしていよいよ、6月3日、須永博士が十日町松之山に向かいました。
十日町は、上野駅から越後湯沢駅まで新幹線で1時間半。
そこからは村山さんがお車で迎えに来てくださり、約1時間で十日町につきます。
須永博士も若い頃はスキーをしたこともあるそうで、石打丸山スキー場の看板をみて懐かしがっていました。
私も、中学校の頃の体育の先生(女性)が私たち友達6人を毎年あちこちのスキー場に連れていってくれていて、その頃は土地の位置なんて分からないで行っていたのですが、苗場、石打、中里、湯沢、妙高など、みんな行ったことのある場所の看板が出ていて、「ここに来ていたんだぁ」と、あれから20年以上経ち、知りました(^^)
そんな会話をしながら、昼食をいただいたのは、十日町の老舗のお蕎麦屋さん、「小嶋屋」さん。
元祖へぎそばのお店で、木の器の上にこのように並べるのも特徴で、さらに、つなぎに布海苔(ふのり)を使っているのは、ここでしか味わえない味と喉ごし、食感だそうです。
こしがあって、ツルツルとしています。
布海苔を使った理由は、この土地では着物の文化があり、つむぎに使っていた布海苔がたくさんあったそうです。
その布海苔をそばに使ったのが、小嶋屋さんの先代(*^^*)
今では、十日町の他のお店でもへぎそばはあるそうですが、その歴史を女将さんから直接お聞きして、美味しさがさらに倍増しました(*^_^*)
「いつもは着物でいるんです。今日はたまたま事務仕事がありましたので洋装ですが、スタッフもみんな、着物でお客様をお迎えしています。」とおっしゃった、洋装でももちろん素敵な女将さん(*^_^*)
長野から嫁がれて、その当初のお話や、このお店を守り続けてこられたお話、それにものすごいフットワークで、情熱あふれる旦那様(この日は残念ながらご不在でした)の事などをお聞きし、到着したばかりで、この町はステキだなぁと感じた須永博士です。
美味しいお蕎麦と、素敵な女将さんに出逢えた須永博士。
次におじゃましたのは、いよいよ十日町に入ったところにある、村山さんのおばさんのお家です(*^^*)
スミおばあちゃんがいました。
3人のお子様を育て上げ、愛する旦那様と穏やかにしあわせに暮らしていたところ、昨年10月に何の前触れもなく、何のお別れの言葉も無く、突然ひとりで、自分の田んぼの横で天をあおぐようにした姿で旅立ってしまったそうです。
スミおばあちゃんがその時の事をくわしくお話してくださり、悲しいことなんだけど、おじいちゃんは幸せな人生を歩んできて、最後は自分ひとりで、おばあちゃんにそっと別れを心で告げて旅立ってゆかれたんだなぁ・・・と、おばあちゃんの優しい笑顔を見て思いました。
おばあちゃんが準備してくださっていた、美味しい心のこもった山菜のお茶うけをいただきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/55/6159db27eed4682d75de9e28e9d5c371.jpg)
これは、お店で売ってるもので、ところてんの材料を使った「えご」というものそうです。酢味噌あえでいただきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/6e/cff4466002d739f7db96e867ec941c48.jpg)
ワラビと、根曲竹の煮物も、美味しかったです(*^^*)
1997年に須永博士が書いた「出逢い」の作品を玄関に飾ってくださっていました。
冬は、四メートルは軽く雪が積もるそうで、二階まで雪が来るそうです。玄関だけは、毎日雪かきをして、あとは雪かきにきてくれるんだそうです。近くに雪を棄てる場所があって、すごく広いとこに、まだ雪が残っていました。
そして、そこから5分ほどで松之山温泉に着きました。
何軒もの旅館が立ち並び、その旅館が並ぶ坂道の一番上に「地炉」がありました。
さぁ、ここでこれから、この場所を最高の空間にするぞ!!
と、気合いたっぷりの須永博士です。
東京の自宅から、書き上げてあったたくさんの作品の中から、自分が気に入っている作品だけを選び出して松之山に届けてあったそうです。
それを、自分の手で、飾っています。
この素敵な空間の中に、明日は自分の旅の話を聞きに来てくれる人がいる。こんなに嬉しいことは無い。
その人が、ひとりでも良いから「来て良かった」と言ってくれれば、それでいい。
そんな想いでいるそうです。
ある程度、形ができ、「よし、あとは明日!」と、さらイメージをふくらませている須永博士。
滞在中は松之山温泉の旅館街の中にある旅館「ひなの宿 ちとせ」さんに宿泊させていただきました。
http://www.chitose.tv/
↑ひなの宿 ちとせさんホームページ
玄関から入ると、ロビーの床が畳じき!
スリッパも無い!
さらに、エレベーターの中も、客室の廊下も!!
すごい!こんな旅館は初めてです(*^^*)!
お部屋もステキでした(*´∀`)♪
夜、子供たちから電話があり、LINEのビデオ通話にして、お部屋の中を見せました(*^^*)今は便利な時代ですねえ♪
私の顔も見れて大喜びな娘たち(*^^*)私も娘たちの元気な顔が見れて嬉しい♪
「母ちゃん、こんなとこに泊まってるの!良いなぁ~」って娘。
「ほんと、私一人でこの部屋もったいないくらいだよ。みんなと一緒に来れたらいいなぁ。家族で無理でも、大人になったら友達と来ると良いよ♪」
って話すと、「うん!!!そうだね!!」と(^o^)
ビデオ通話だと、電話の取り合いをすることも無く、みんなで話せるのが良いですね♪
夜はおかげでゆっくりと休ませていただき、お食事もすべて地元の食材を使った、とっても美味しいお料理ばかりでした。
お料理の説明書きもまた、心のこもったものです。
美味しくいただき、温泉に入り、ぐっすりと眠りました!
須永博士も元気げんき!
翌日はいよいよ本番!
今回、ここに来ることになった最初のきっかけ、十日町に生まれ、ここで育ち、現在はお米を作っている高橋さん(*^_^*)
棚田で作っているので、広大な田んぼで作るようなたくさんのお米はとれない。
手入れも大変。
でも、最高に美味しいお米ができる。
たくさんじゃないけど、自分の育てたお米を販売したい。
そのパッケージの文字や絵を須永博士に書いてもらいたいという想いが芽生えていたのだそうです。
高橋さんが須永博士を知ったのは、長年須永博士の作品のファンである村山さんご夫婦が、故郷の同級生にカレンダーを送ってくださっていたり、紹介してくださっていたりしていたことがきっかけ
そんな事からご依頼があり、今その原稿の制作が始まっています。
ぜひ、その作っている田んぼを見たい!と、6月4日の朝、村山さん、高橋さんも一緒に見に行きました。
その場所は、留守原(るすばら)の棚田と呼ばれ、有名な写真スポットにもなっている場所でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/40/4c55b6819947986080c70433f0cdaa72.jpg)
高橋さんと須永博士。
この写真は高橋さんのご自宅です(*^^*)ステキですねえ!
以前はお店をしていたそうなのですが、しなくなり、店舗だった部分を改修して、こんな素敵な地炉(いろり)のある空間にしたそうです。
びっくりしたのが、高橋さんの住むこの辺りは雪が深く、冬の間は仕事が無いので東京に出稼ぎに行く人が多いそうです。こういうお話しは聞いたことがありますが、高橋さんは40年ほど前、冬場に東京などで焼き芋をリヤカーで売っていて、そのあとリヤカーから軽トラックに変わり・・・と話をされたとき、あ!!!私がS&B食品で働いていた20数年前、板橋の中仙道でトラックの焼き芋屋さんを見たことがある!!と思い出しました(*^^*)
あぁ、その辺りも行ってたよ。との事!
私の見た20数年前のトラックは高橋さんではないでしょうけれど、そんなふうにして、新潟あたりから来てた人だったのかも・・・なんて、思い出していました。
すみません、話が脱線しました(^^;
須永博士と高橋さんの初対面で、お互いを語り、お米に対する想いもお聞きし、それから棚田へ向かいました。
道の途中にも、山の斜面を棚田にしてある場所が何ヵ所もあり、大きなカメラを持った方が何人もいました。
その山をさらにのぼってゆき、着いたのが「留守原の棚田」
写真スポットの立看板もありました。
こんな奥深い山の中でお米を育てるのは、そんな簡単な事では無いでしょう!車も無い時代に、ここでお米を育てるのは、どんなにご苦労がいったでしょうね!
写真に見える小さな小屋。
田植えの時期、稲刈りの時期はここに寝泊まりをして作業していた時代があったそうです。
すごいなぁ~!
今はまだ田植え前で、このような景色でした。
植えられて、そして育ってゆき、ここが黄金色に染まる風景を想像してみると・・・
また見に来たくなります!!
向かいの山には、まだ雪も残っています。写真の光が反射しているところが、雪があります。
ご案内いただいて、素晴らしい田んぼを見せてもらった後、松之山温泉の地炉に戻り準備開始!!
村山さんの同級生の方々にお手伝していただき、着々と準備が進みます!