魂柱

2007-07-14 12:05:25 | 音楽

夕べは、県立美術館ホールで、イタリア、クレモナ在住弦楽器製作者、松下敏幸とチェロ奏者藤原真理、レクチャーコンサートがありました。台風接近にもかかわらず399席は満席でした。レクチャーでは、ストラディヴァリウスの魅力や楽器製作のもろもろの話を聞くことができました。レクチャーのおわりに、松下氏が持参のチェロを使って、魂柱をずらして音色を聞き比べがありました。私は長くアマのオーケストラに居たとはいえ、打楽器で、ほかにはファゴットをさわったぐらいで、弦楽器の知識がなく興味深いものでした。それから弦楽器製作者がする楽器の調整は、機械的なものでなく、奏者に実際に弾いてもらって一体となって行うということも頷けました。藤原さんの愛器は、ストラディヴァリウスかどうか聞き取れませんでしたが、バッハが12才のころの製作で、およそ300年以上も経っていることも知らされました。演奏曲目は、J・Sバッハ:無伴奏チェロ組曲第1番と第3番のほかに黛敏郎の「文楽」、人形浄瑠璃の三味線、尺八がそのチェロから奏され素晴らしく感動しました。楽器の製作者は天上で「なに、文楽」って、さぞかし驚いたのではないでしょうか。このコンサートは、高知の中村市で四万十音楽祭を運営されている方達の企画で、その友人からの案内で行けましたが、高知市民としても感謝の気持ちでいっぱいです。