散歩の道すがら、風に舞うこいのぼりをみて、はるか昔、自宅の庭に竹竿をたて泳がしていたこいのぼりが、仕事から帰ると消えていた。どこか風で飛んだのかと探したがわからずあきらめていたら、近所の児童施設の職員と就学前ぐらいの男の子が、こいのぼりを持ち去ったことを謝りにきた。数日後再び同様のことになったので、差し上げますと申し出たら、それは子供のために好ましくないと強く言われた。男の子の動機や心情を知る由もなかったが、翌年、当方から届けたこいのぼりが施設の庭に舞っていて安堵したことがあったのをふと思い出した。