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やっと春らしくなってきました。
「あ、春!」と思ったら一気に桜が満開になって、そしていつも通り強い風が吹きました。
1000年に一度の大災害にみまわれた日本ですが、それでも春はやってくるのですね。
訪問の道すがら桜のトンネルを見上げれば、短い間ではあるけれど、桜の季節に出会い見送った、懐かしい人々を思い出します。
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桜の花が終われば、そのあとから次々と草花が咲き競うのです。
まぶしい光が薄緑色の若葉を透かして、色とりどりの美しい季節がやってきます。
待ち続けた春・・・。
早く、北の国にも春が訪れますようにと祈りながら、桜のトンネルを見上げれば、青い空がさくらの枝の向こうに、果てしなく広がっていました。
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このところ、介入が難しくてなんとかサービスをうまく導入できないかと、タイミングを見計らっているケースが多くて、問題のケースの周りで関わるチームが右往左往しています。
ご本人が全く周りの提案を聴く気がない場合は、もうご本人の意思として見守るしかないのですが、ご本人の意思とは関係なく、介護者の方がまったく聞く耳を持たない場合がとても大変なことになります。
ぎりぎりでネグレクトだったり、ある意味虐待に等しかったりするからです。
現行の法律では、ご家族がいてとりあえず衣食住が確保されていれば、その質がどんなものにせよ特別な介入をすることはできません。
まして、認知がありご本人がヘルプを出せなければ、本人も納得していることになってしまいます。
往々にして、こういう場合介護するご家族にコミュニケーションの障害があったり、パーソナリティに問題があったりしますので、ケアマネや看護師、ヘルパーなどは、連携し合ってなんとか状況を改善させられないかとチャンスをうかがっています。
今日もそんな事例でケアマネとあれこれ算段をし、チャンスがあったので一挙に受診、デイサービスの見学まではもって行くことが出来ました。
ケアマネさん頑張ってくれました。
ただ、いつも迷います。
私たちから見て、どんなに劣悪な環境でほったらかしに見えても、当の本人にとってそれが日常で、それを苦痛とも感じないのなら、それはそれでいいのじゃないかと・・。
たとえ多少の苦痛があっても、そこに居ることが安心なのかもしれないと。
自分達の価値観。
一般的にとか、普通はこうであるべき、とかに惑わされないようにと気ずかいながらも、気が付けばやはり自分たちの価値観で見ていることがあります。
だからと言って、あまりにそこからかけ離れた場所に、意思決定が困難な人をそのままにしていいのか?
いつもいつも、そこの答えは出ません。
とりあえず、何かあったら即対応できるような準備だけはしておきたいと思っています。
こんな時こそ、阿吽の呼吸で連携できる地域の仲間がいることは、とてもありがたいことだと思います。
まあ、晴れた日もありゃ雨もあるってことですが、いつでも携帯の傘くらいは持っていられるキャパは欲しいですね。
夕方になって、訪問の帰りにちょこっと遠回りをして帰ってきました。
海軍道路の桜が気になったからです。
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ところが、ものすごい突風で畑のど真ん中にある海軍道路は、まるで砂嵐で桜どころではなくなっていました。
途中からものすごい土煙で、畑の方はまるで砂漠。
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でも、桜の季節の突風は、本格的な春の前触れです。
この風の向こうから、きっと暖かな春が来ますよ。
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