竹田ゆかりのブログ

竹田ゆかりの活動記録
教育問題や時事問題に関する思いなど 

教員生活を終えて(4)

2012-11-25 01:46:08 | 日記


「子どもたちがのめり込む学習」それは、問いからスタートする学習。といってもその問いは、できれば教師が用意する問いではなく、教師が提示した内容から、生徒たちが「おや?なんでだろう?」と自ら感じて、学び始める学習のことです。
 それを、毎時間設定するのは至難の業です。ですから、時にはこちらから問いを提示することもありました…。(実は、その方が授業の進みが速いのですけどね。)

 さて、中学校三年の理科も残りわずかになったある日、どういうわけか生徒たちがざわざわし始めたのです。
そして、ある生徒が、「先生の授業…つまんねえ~」と大声をだしたのです。23歳になったばかりの私は凍りつきましたよ。
確かに、その時は1年間のまとめの授業をしていたように思います。私の表情を見て、教室がしい~んとなりました。

何秒立ったでしょうか。
教室の静けさをやぶって、「そんなことないよ。先生の勉強の教え方、…僕はいいと思うよ。ミツバチが交尾する時、なんで空高く飛ぶのかって…そういう話、本当に楽しかったよ…」という声がしたのです。
もう、40年も前の話なので、その続き、彼がなんといったか忘れましたが、彼に救われ、命からがら授業をつづけたように思います。
初めての、生徒からの洗礼でした。 生徒って、子どもって優しいなあ…と思いました。

 私の教師生活は、まわりの先生に励まされ、子どもたちに助けられて続いてきたように思います。
教師生活の思い出は尽きないので、また折にふれ書いてみたいと思います。
次号は、今現在の日々の思いをつづりたいと思います。

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教員生活を終えて(3)

2012-11-22 00:34:17 | 日記




その日の夕方、なんと教頭先生と学年主任の先生が心配して家まで訪ねて来てくださったのです。
一日ぐっすり寝て体力を回復していた私は、びっくりするやら恐縮するやら…。
働き始めて1か月半にダウンした新米教師に、どれだけ学校は心配されたでしょうか…。
次の日学校に出勤した私に、「大丈夫ですか」「頑張りすぎたんじゃない」「無理しちゃだめだよ」のいたわりの言葉が、心に沁みました。
それまで、孤軍奮闘していた私は、「一人じゃない、優しい先輩がそばにいる」と思えて、力が湧いてきました。
1年目の私はそんな風にして教員生活をスタートすることができたのです
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教員生活を終えて(2)

2012-11-16 05:40:53 | 日記


 教員生活のスタートは、千葉市立千草台中学校。3年生の理科と1年生の国語を担当することになりました。(これには驚き)大学卒業したての私は、教育実習で学んだ「子どもたちがのめり込む授業づくり」に、正にのめり込んでいきました。毎日5~6時間、家で教材研究をして、朝6時に家を出て、7時に学校に到着。理科準備室で実験準備をして、8時に職員室の席に着く。こんな毎日で、さすがに昼ごろには眠くなり…トイレで寝てしまうこともありました。(10分ぐらいだったかな)そんな日が続いた5月の半ば頃、とうとうダウンしてしまいました。すると、その日の夕方…(続く)
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教員生活を終えて   

2012-11-07 04:31:48 | 日記


長い教員生活のゴールは、思い起こせば、まさに30人31脚で倒れこむような状態でした。
しばらくは、ゆったりとした時間を心行くまで楽しんでいました。
自分の住む町に、こんなにきれいに咲く桜の木があったのか…と夕日に映える花びらをいつまでも眺めていたり、
料理番組を見て、いそいそと食材を買いに出かけたり…、

しかし、日に日に感じるようになったことがあるのです。
それは、「一生の仕事として、教育という子どもにかかわる仕事を選んで本当に良かった」ということ。
もっと気が付いたことは、「実は、自分は教育という仕事を通して世の中を見ていた。物事を考えていた」
「自分の存在を感じ、生きがいを感じていた」ということに気付いたのです。
本当にいい道を選んだなあ…と思いました。

では、なぜ教育を通して生きがいを感じることができたのだろうか…。
改めて、思ったのですが、それは、「教育というものが、子どもの権利を守る仕事」だったからなのかなあ…と。
あるいは、「子どもが一人の人間として生きていくための、一生にかかわる権利」言い換えれば「子どものライイン」
ともいうべきものに関わることができたからなのかなあ…と思ったんです。
もちろん、教材研究も楽しかったし、何より、子どもと心通わせることの充実感もありました。(続く)
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