竹田ゆかりのブログ

竹田ゆかりの活動記録
教育問題や時事問題に関する思いなど 

発掘現場で、522人の子ども達学ぶ。

2016-06-03 11:54:56 | 日記
由比ヶ浜発掘調査現場で、522人の子どもたちが学ぶ!

現在、由比ガ浜こどもセンター建設地で、発掘調査が行われており、
3月13日に見学させていただいたことは、ブログでも紹介している。

その時点での発掘は、鎌倉時代の表土までのものであり、担当者からは、
「子ども達に興味・関心を持ってもらえるほどの物が出ていない…」との理由で、
学校等への声掛けはなされなかった。

しかし、その後、掘り進める中で、奈良・平安時代から中世にかけての遺跡から、
見学に値する遺物が出たということで、近隣小学校に声をかけて見学会を持つことになった。

まず、5月13日に、市民を対象に見学会が行われ、私も楽しみにして参加した。
人骨や馬の骨、かまど跡、竪穴住居跡などがはっきりと見られ、
これならば、児童生徒たちにとって、すばらしい学びができると思った。

しかし、その日担当者から、
「学校の子ども達が見学するまでに、人骨は取り除く…」と説明された。
理由は、
「子どもたちへの精神的な影響を考えて…」とのことだった。

「何故だろうか、そもそも何百年も前の人骨である。自分たちの住む地面の下から、
生活の跡や、先人の人骨が出てきた事実を目の当たりにすることは、社会の資料集で学ぶより、
よほど実感を持って学びを深めることができるのになあ」
と、その判断がどこでなされたのか、疑問であった。

「小学6年生は、社会の資料集の中で、人骨の埋葬のされ方、発見の状況から、何があったのか、歴史の事実を学んでいるのですよ」
と説明したのだが、
「それは写真ですから…」と担当者から言われてしまった。

教育的配慮の基準をどこにおいているのか、学校現場の実態を把握して判断していただけないものかと感じた。

しかし、その後、どこでどう判断が変更されたのか、小学生6年生248人は、
発掘されたままの現場を見学することができたと聞いた。
(幼稚園保育園の子ども達274人の見学の折には、シートがかぶされたとのこと)

よかった。これほどまでの大規模な発掘は、今後なかなかないであろうから。

その日、NHKの取材が入り、ニュースで放映されたとのことを学校関係者から聞いた。

インタービューに応えた子どもたちの感想は、
「僕のうちの近くに、大昔の人が住んでいたなんて嬉しい。」
「近くで遺跡が見られた、身近に感じた。」
「近くに遺跡があって、鎌倉を誇らしく思う。」
「鎌倉中に遺跡があるということを初めて知った。」
と答えていたのこと。

発掘現場で学ぶことが、どれほど子ども達の心をゆさぶり、学習が深まるか…。

一般質問で市の姿勢を質して丸3年。
鎌倉で育ち学ぶ子ども達を、議会からより一層応援していきたい。