非正規ミドル
およそ、30年前。中学校があれていた頃。
私は、中学校の教師をしていた。
毎日、校舎のどこかのガラス窓が割れ、他校とのけんか対応に追われ、
しかし、生徒たちと、よく話もした。
授業は抜け出し、掃除はさぼり、ズボンは校則違反。
ある日、彼らに、「はたらく」という言葉について話したことがある。
「はたらくということは、『はた』を『らく』にするということなんだよ」
「はたらくことで、誰かを支えることになるんだよ」
「はたらくことで『支え合う社会』をつくっているんだよ」
すると、彼らの一人が、
「先生、いいこというね!」といった。
その彼らは、今年42歳。
私の話にうなづいた彼らは、今、『支え合う社会』の一員となれているだろうか…。
非正規職から抜け出せない「非正規ミドル」がふえている。
はたらくということを、「支え合う社会」をつくるための営みととらえるならば、
正規職の仕事がないために、やむを得ず非正規職を続ける人々を生み出してはいけないと思う。
ますます広がっていく格差に見て見ぬふりをし、
「一億総活躍」という言葉でしりをたたき、
労働者を「生かさず殺さず」働かせる社会では、
たとえ富を得ようとも、誰も幸せになれない。
およそ、30年前。中学校があれていた頃。
私は、中学校の教師をしていた。
毎日、校舎のどこかのガラス窓が割れ、他校とのけんか対応に追われ、
しかし、生徒たちと、よく話もした。
授業は抜け出し、掃除はさぼり、ズボンは校則違反。
ある日、彼らに、「はたらく」という言葉について話したことがある。
「はたらくということは、『はた』を『らく』にするということなんだよ」
「はたらくことで、誰かを支えることになるんだよ」
「はたらくことで『支え合う社会』をつくっているんだよ」
すると、彼らの一人が、
「先生、いいこというね!」といった。
その彼らは、今年42歳。
私の話にうなづいた彼らは、今、『支え合う社会』の一員となれているだろうか…。
非正規職から抜け出せない「非正規ミドル」がふえている。
はたらくということを、「支え合う社会」をつくるための営みととらえるならば、
正規職の仕事がないために、やむを得ず非正規職を続ける人々を生み出してはいけないと思う。
ますます広がっていく格差に見て見ぬふりをし、
「一億総活躍」という言葉でしりをたたき、
労働者を「生かさず殺さず」働かせる社会では、
たとえ富を得ようとも、誰も幸せになれない。