hiroべの気まま部屋

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父からの手紙:第18回(1992年12月)

2013-10-02 10:20:45 | 父からの手紙
 父からの手紙18回目をお届けします。

 父の字は自己流の崩し字で読めない字が各所にあります。次のように一部加工しましたので
ご承知置きください。

 ①句読点もない文章のため、句読点は適当に補いました。
 ②誤字、脱字はそのままとしました。旧漢字も可能な限りそのままとしました。
 ③略字、当て字は「カタカナ」表記としました。
 ④個人名は、関係者しかわかりませんが、一応仮名(イニシャル)としました。
 ⑤一部私の説明を追記しましたが、追記部分は‘  ’で囲みました。

 1992年12月 父80歳

 “義母から贈答品に対する返礼”

 拝啓

 本年も愈々(?)残り少なく成って参りました。相変ず御無沙汰致し居り申訳有りません。

 此の度は、美味しい煎餅御送付戴き美味しく頂戴致しました。

 老人クラブ秋旅行が、長野の湯田中温泉行きが先月有りましたが、SI“三兄”達が、飛騨路の
高山と下呂の中程の小坂から東に二、三里入った湯屋温泉に(飛騨川支流小坂川沿い)連れて行って
くれるとの話、御好意にあまえて婆さんと二人で行って来ました。

 丁度、前に眞紅な紅葉が川に映えて正に美観、其れに部屋から其れを見ながら食べる食事も、
実に美味、団体旅行に無い家族旅行の楽しみ満喫させて貰ひました。

 帰り中央高速で恵那山トンネルぬけて、昼神温泉にマワりました。山々の紅葉が実に美しく、
雄大な自然の紅葉美に打たれました。

 先般、ラジオでしたか、予報に依れば、此の冬はやゝ寒い由(昨年が暖か過ぎた?・・・)、
元々冬は寒いが当然、私の子供の頃はもっともっと寒かった様に想える。
併し、私には風邪を引く事は入院と通じて居ると想ねば成らぬので、十分注意する心算ですが。

 皆々様も向寒の折、くれぐれも御体大切にされ、明るく佳い正月を迎えられます様。

 乱筆平に御許し下さい。

 IE“義母”様                             SK“父”
 HM“私”
 ME“妻”





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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
albiさん (hiroべ)
2013-10-03 08:56:02
確かに、岐阜の湯屋温泉、私も行ったことないのですが、これからいい時期ですね。
行ってみたくなりますね。如何ですか?

昔の人ですから、当たり前なのかもしれませんが、やたら気遣いの人でしたね。父は。
時節の挨拶状などはよく出していたようでしたし、親戚への挨拶回りも
よくしていたようでした。

ともかく本が大好きで、書くことも好きだったんだと思います。
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なんだか・・・ (albi)
2013-10-03 08:14:21
秋の風景が目に浮かぶようなお手紙ですね。
お上手な景色表現に驚きます。
文章がお上手(拍手)
やはり、お父様は筆まめなお方だったのでしょうか!?
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屋根裏人さん (hiroべ)
2013-10-02 21:59:18
おっしゃるように、塩尻からはいずれも比較的近場ですね。
実家は愛知県で、岐阜も長野も隣接県です。
昼神温泉などは、塩尻より愛知の方が近いですね。

ともかくやさしい父でした。
古い手紙ですが、父が喜んでいるのが想像できて、読んでいてホッとします。

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釉さん (hiroべ)
2013-10-02 21:46:29
父は長年、職業病の珪肺症(肺に細かい石のかけらが溜まって起こる肺の病気)で、
苦しんでいたので、冬の寒さには敏感だったのです。

手紙は20年前ですから、もう温暖化は始まっていたのんでしょうかね。
それでも、確かに私の子供の頃でも、やたら寒かった記憶がありますね。雪も多く降りましたし。

ともかく、東京や横浜に比べると、愛知の冬はかなり寒いんですよ。



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距離が近くなって・・・ (屋根裏人)
2013-10-02 21:11:53
このようにブログの中に私が仕事やいろんな関係で
出歩いた土地の名前がたくさん出てきますと、なんとなく
私との距離が縮まったような近親間を覚えてしまいました
いいものですね うらやましい親子でしたね
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今の季節に ()
2013-10-02 17:11:29
ピッタリはまるお便りですね……
紅葉を愛で、お兄様とのご家族旅行をお喜びのご様子が
よくわかりますね~~

「元々冬は寒いが当然、私の子供の頃はもっともっと寒かった様に想える。」
昨今のありさまをご覧になったらなんておっしゃるでしょうか……
もっともこの冬は寒くなると予報が出ていますが……
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