(「カフェ」1949、東京都美術館「藤田嗣治展」購入したポスター画より転載)
19日(水)、東京都美術館の「藤田嗣治展」に行ってきました。(藤田嗣治:
wikipediaより)
先月のPさんのブログで紹介されていて知ったのですが、涼しくなった時期にと思い、それと東京都美術館ならシルバーデーの無料招待日があるので、その日にと思って予定していました。それが19日の水曜日でした。
(「キュビスム風静物」1914 Yahoo画像検索より)
無料招待日で、大混雑になるかもしれないと覚悟して出かけましたが、予想どおりでした。館外まで行列が続くことはありせんでしたが、館内で1時間待ちでした。
展示室内は入場制限をしていたので、さすがに大混雑ということはありませんでしたが、早く観ようとすれば人の頭越しとなるため、列の最後についてノロノロ行進で、その分じっくり観ることは出来ました。
結果、行列待ちから鑑賞終了まで4時間、しっかり疲れました。でも、展示内容は充実していました。時間を追って、テーマごとに整理された展示品は120点を超え、これまでポーラ美術館を中心に、藤田嗣治の作品は沢山観ていますが、これほど系統だって観たのは初めてで大満足でした。
(「ドランブル街の中庭、雪の印象」1918 Yahoo画像検索より)
藤田の作品と言えば、乳白色の下地(1920年以降確立したとのこと)に、輪郭線を活かして対象を明確に表現する、というのが特徴と思っていますが、面白かったのはパリに渡った(1913)ころの初期の作品です。当時の画壇の作風や親交の深かったモディリアーニの影響を受けた作品群が藤田作品としては新鮮に感じました。
(「二人の少女」1918 Yahoo画像検索より)
特に、気になったのはこの作品です。
(「パリ風景」1918 Yahoo画像検索より)
絵の横にこんな内容の解説がありました。「この絵はパリの南のはずれ、ヴァンヴ門という場所で描かれています。この門はパリ市街へ入るための門であり、そこでは入市税が徴収されていました。その税官吏としてあのアンリ・ルソーが働いていたということです。ルソーも藤田と同じようにヴァンヴ門あたりの風景を描き残していとのことです。」そう言われて観ると、この絵ルソーっぽいです。大好きなルソーの影響を受けたかもしれない作品、できれば絵葉書ぐらいはほしいと思ったのですが、初期の作品でさほど有名な作品でもないのでしょうね。ありませんでした。
なにやら、くだらないお話が多くなりました。このあと時間を追って、主にYahoo画像検索で見つけられた作品を順次ご紹介していきます。
「乳白色の下地」の作風が確立した時期の作品。
(「バラ」1922 購入したポスター画より転載)
(「私の部屋、目覚まし時計のある静物」1921 購入したポスター画より転載)
(「五人の裸婦」1923 Yahoo画像検索より)
1930年ごろ南米に行ったころの作品
(「ラマと四人の人物」1933 Yahoo画像検索より)
1949年渡仏の準備のため一時ニューヨークに滞在した時の作品(冒頭の「カフェ」もその時の作品)
(「美しいスペイン女」1949 Yahoo画像検索より)
パリに戻って以降の作品
(「姉妹」1950 Yahoo画像検索より)
この絵はポーラ美術館で何度か観ています。
(「機械の時代」1958-59 Yahoo画像検索より)
(「小さな主婦」1956 Yahoo画像検索より)
藤田は1960年に押絵本の「小さな職人たち」を出版していて、ポーラ美術館でも観ていますが、この絵はその押絵本のはしりとなる作品のように思えます。
1959年フランスでキリスト教の洗礼を受け、洗礼名「レオナール・フジタ」の署名の宗教画作品
(「礼拝」1962-63 Yahoo画像検索より)