山岳会の読書会に参加してきました。
今月は 平塚晶人さんの著書『二人のアキラ』で 著者が読書会に参加してくださりお話をたくさん伺うことができました。(最初に文芸春秋社から出された時は『二人のアキラ、美枝子の山』というタイトルだったそうですが ヤマケイ出版から出された時には『二人のアキラ』に改題されたそうです。)
私は日本の登山の歴史についてはまったく素人なので存じ上げない方だったのですが ひとり目の『アキラ』は松濤明さんという26歳で亡くなった伝説のクライマーで もうひとりの『アキラ』は山岳映画を撮られた奥山章さんです。『美枝子の山』の美枝子とはふたりと交流のあった山田美枝子さんです。
平塚さんは美枝子さんに約1年間取材をし、往復書簡という形式でこの作品を作られたそうです。
美枝子さんの知っている松濤さんと東京で別の人に取材した彼では 内容が違うことがあったため両方の松濤像を描くために 著者と美枝子さんのやりとりという形が一番よかったのだそうです。
平塚さんは 山での『読図』に関する著書も多いそうです。
日本の山岳史を残すためにこの本は大きな働きをしたのではないでしょうか。
それにしても 著者から直接お話を伺う機会というのは貴重な時間でした。