未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

珍しきかな?出張仕事。

2008年06月21日 18時37分54秒 | 江戸っ子の日

本日、久方振りにての「江戸っ子の日」にて宜しくお願い致します。

今日も蒸し暑い一日だった。そんな日にて俺は、神奈川県の厚木市にて

畳の張替え仕事をしてやがった。ぞくに言う「出仕事」(出張仕事)と呼ばれるものだぜ。

余計なお世話かも知んねぇど俺はこの仕事が大好きなんだけど、おめぇ

ここんとこでは少なくなって参りやした。昔は畳屋さんつうと、お客様の軒先やなんかで、

その場で仕事をしてやがるのが普通だったが

ここんとこでは、工場に持ち帰り仕事をするケースが主流だぜ。

俺が修行から帰って来やがった頃、よくこの出仕事に行きやした。

必ずと言っていい ほど、人々が昔を懐かしみながら、俺の仕事をみてやがった。

その方たちは決まって、畳を縫う仕草を俺にみせて、「昔は肘でこおやってああやって」と

懐かしそうに語っていたその光景が懐かしいぜ。

団地やなんかで仕事をしてやがるとボウズ達は

神君家康公御入城以来ぇ見る光景に興味津々の顔をしてやがった。

今は小型の畳を縫う機械もあるぜし

昔みてぇにビール瓶に口をつけて水を拭きつける作業も

今では、園芸用の霧吹きで代用していやす。

時代は変わり道具も進化してはるけどよ、おめぇ

仕事をしてやがる時のお客様との触れ合いだけは、昔となんら変わりがありゃしねぇ。

出仕事だっからよ味わえる感覚。仕事。触れ合いだぜ。大切にして感じて行きてぇだぁね。

 ご無沙汰しています。愛も変わらずガラが悪いのをお許し下さい。