初秋の南禅寺 2020-09-19 06:37:46 | 2020 花 初秋の南禅寺散策です。 天授庵 ここは毎年色づきが早いです。 法堂 三門 水路閣 最勝院 百日紅 ハマカンゾウ 方丈拝観入口 境内には多くの萩が植えられていますが、今年は特に開花が遅れています。 金地院 重要文化財 東照宮 11月南禅寺文化講座は開催するようです。 南禅寺順正
絶滅危惧の花 サギソウ、ミズアオイ、松村草、着せ綿、水虎の尾 2020-09-18 16:50:42 | 2020 花 絶滅危惧種に指定されている初秋の花です。 サギソウ(鷺草) ラン科サギソウ属 花の開いた様子がシラサギが翼を広げた様に似ていることが名前の由来です。 なかなか美しい花で、私の好きな花の一つです。 本州、四国、九州に分布していますが、生育環境は低地の湿地に限定されます。 長野県では伊那谷と木曽谷のみに自生地があり、愛媛県今治市の「蛇池のサギソウ」は県自然百選の一つに選定されています。 愛媛県宇和島市の「サギソウ自生地」は1968年(昭和43年)、県の天然記念物の指定を受けています。 また、190円日本の普通切手デザインのモデルになっていました。 一方でサギソウは環境省レッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定されています。 開発による湿地の消滅、栽培目的の採集などで自生地が減っています。 京都では産地は山城地域南部を除きほとんどなく、絶滅寸前種です。 ミズアオイ(水葵) 北海道、本州、四国、九州に分布、湖沼、水田、水路などに生育します。 万葉集では「水葱」(ミズアオイの別名)として求愛の歌に詠まれてきました。 また、青紫色の花は染物に利用されたそうです。 かつては水田雑草としてよく見られましたが、水路の改修や除草剤の使用などで個体数が減少しています。 環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されています。 京都ではサギソウ同様絶滅寸前種です。 マツムラソウ(松村草)は イワタバコ科マツムラソウ属の常緑の多年草です。 日本では西表島と石垣島に分布しています。 環境省レッドリストで絶滅危惧IA類 (CR)に指定されています。 キセワタ(着せ綿) シソ科メハジキ属の多年草 北海道、本州、四国、九州に分布、山地や丘陵地の草原や草地に生育します。 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されています。 京都は野生のものは絶滅している可能性があり、絶滅寸前種指定です。 ミズトラノオ(水虎の尾) シソ科ミズトラノオ属の多年生植物 湿地や休耕田などに生育する湿生植物です。 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されています。 京都はほとんど見かけなくなっているとして絶滅寸前種です。
平野神社 十月桜開花、ムラサキシキブ、酔芙蓉、リコリス 2020-09-18 06:01:42 | 2020 花 桜の名所平野神社です。 そろそろ十月桜が咲く頃ですが、開花しているでしょうか。 2018年の台風21号で倒壊した拝殿はまだ再建中です。 本殿 十月桜咲いていました。 コヒガン桜の園芸品種で、10月頃から春まで花を咲かせます。 さくら苑ではムラサキシキブが色づきました。 シロシキブです。 酔芙蓉 芙蓉 リコリス ノアサガオ 季節外れの八重山吹
京町屋 左京(3)小川邸、喜多邸、大槻邸、吉村邸、対岳文庫、鄰雲軒、 臥月亭 、齋藤家 2020-09-17 17:44:47 | 京都の町 町屋・建造物 京都の町屋、左京区の第3回です。 今回も町屋より登録有形文化財が多いです。 小川家住宅主屋 登録有形文化財、京都を彩る建物認定第109号 左京区鹿ヶ谷 大正/1922 鉄筋コンクリート造2階建、銅板葺、建築面積156㎡ 敷地の北東に位置する建築面積156㎡,切妻造,銅板葺のRC造2階建。外壁は薄茶のドイツ壁風仕上げで,腰を擬石張とし,玄関や2階窓周り等をタイルで飾るっています。 我が国のRC造住宅の早期の事例になり,庭園と共に鹿ヶ谷界隈の歴史的景観を形成しています。 左京区鹿ヶ谷に建つ2階建ての近代洋風住宅。大正11年(1922)に建てられました。 設計は武田五一。わが国の鉄筋コンクリート造住宅のさきがけです。 武田五一が設計した数少ない現存する住宅として貴重です。 喜多家住宅主屋 登録有形文化財、京都を彩る建物認定第110号 左京区北白川 大正/1926 木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積75㎡ 京都で最初期に形成された郊外住宅地,北白川疏水通の東側に位置する藤井厚二の設計になる住宅です。 木造2階建,真壁造で,桟瓦葺の屋根を巧みに架け,和風の端正な外観に変化をもたせています。 平面構成は合理性に富み,内部は和洋折衷の手法で纏められています。 大槻邸 歴史的風致形成建造物 左京区 北白川 吉村家住宅主屋 登録有形文化財 左京区松ケ崎 昭和前/1929 木造2階建、瓦葺、建築面積132㎡1棟 通りに北面し、多数の入母屋屋根を複層させた外観です。 玄関ホールを兼ねた広い廊下を中心に、北東に数寄屋意匠を加味した客間をおき、南側に家族向けの広間や食堂を洋間です。 家族のための部屋配置を重視する近代的な住宅です。 対岳文庫 登録有形文化財 左京区岩倉上蔵町 昭和前/1928 鉄筋コンクリート造平屋建、瓦葺、建築面積69㎡ 鉄筋コンクリート造平屋建で、桟瓦葺です。 東西棟の主屋に切妻妻入の玄関を突出し、外壁は上部をスクラッチタイル貼とし、腰を洗出しとしています。 内部は陳列室と収蔵室に分かれ、床板敷で、壁を板張としています。 簡潔で軽快な意匠で、武田五一の手になる小品の好例です。 鄰雲軒(国指定史跡 岩倉具視幽棲旧宅) 建物の名前は昭和7年(1932)に東伏見宮周子(岩倉具視の孫) 臥月亭 景観重要建造物、歴史的風致形成建造物 左京区 吉田 不正確な画像です。 齋藤家住宅 登録有形文化財 左京区吉田 大正/1924頃 木造2階建、銅板葺、建築面積90㎡ 大正末期から昭和17年頃にかけて神楽岡北東傾斜地に8ブロックに分けて,主に京大教官を対象に建設された28件の借家の内の1件。 木造2階建銅板葺の瀟洒な和風の外観を持つ。2階に独立の子供部屋を持つ点に特徴がある。設計者は前田巧。 京町屋外観の特徴 屋根 一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。 横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。 格子 格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。 家の商いや家主の好みでデザインが異なります。 上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。 ばったり床几 元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。 店の間の外観 軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。 虫籠窓 表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。 防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。 犬矢来 竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。 直線的な町屋の表情を和らげてくれます。 各種建造物指定の説明 国・登録有形文化財 緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。 登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。 京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。 景観重要建造物 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。 指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。 歴史的意匠建造物 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。 歴史的風致形成建造物 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。 指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。
中秋の名月 法然院白砂壇 2020-09-17 06:12:45 | 京都めぐり 今年の中秋の名月は、10月1日です(昨年は9月13日)。 一足早い中秋の名月の法然院白砂壇です。 講堂 キノコがニョキニョキ 安楽寺
北嵯峨野稲刈り進む、彼岸花(曼珠沙華)咲く 2020-09-16 06:30:39 | 京都めぐり 1年で一番美しい黄金色の稲穂が広がる北嵯峨野の田園です。 10日ほど前までは稲刈りが始まっていなかったのですが、昨日朝はかなり稲刈りが進んでいました。 これからの本格適な台風シーズン前に稲刈りを終えてしまうようです。 案山子 頭を垂れる稲穂 今年は昨年より確実に稲刈りが進んでいます。 高温続きの影響で稲の生育が早いのでしょうか。 稲刈りシーズンに入るとサギが増えます。 田んぼの畦道に彼岸花(曼珠沙華)が咲きはじめました。 コスモスも咲きはじめです。 オオケダケ あちこちの田んぼにサギがいます。 広沢池
京町屋 左京(2)茂庵、安楽寺、百石斎、大野邸、伽藍下鴨、 山ばな平八茶屋 、清風荘 2020-09-15 17:09:55 | 京都の町 町屋・建造物 京都の町屋、左京区の第2回です。 今回も町屋以外が多いです。 茂庵(旧谷川茂次郎茶苑)旧点心席 登録有形文化財 左京区吉田神楽岡町 大正/1912-1988 木造2階建、銅板葺、建築面積64㎡ 数寄者谷川茂庵が営んだ吉田山荘の独立して建つ食堂で,2階建,寄棟造,銅板葺で基壇上に建つ。軸部,小屋組等全体に丸太で構成され,東側面1階は壁面を後退させ懸造のようにみせる。棟両端に鳥形の鬼瓦をのせるなど,趣味性の強い,かつ優れた意匠の建物。 待合 田舎亭 安楽寺山門 登録有形文化財 左京区鹿ケ谷御所ノ段町 明治/1892 木造、茅葺、間口2.2m、袖塀付 寺地南西隅の緩い石段を上がったところに西面して建つ。八角円柱の本柱と面皮の控柱を立て,丸太の桁を回し,小丸太の垂木を扇に配して軒を構成し,屋根を寄棟造,茅葺とする。数寄屋風の造りで特徴ある彫物を付すなど景観構成上欠かせない意匠を凝らした門。 安楽寺本堂 登録有形文化財 左京区鹿ケ谷御所ノ段町 江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積111㎡ 本堂は境内北寄りに南面して建つ。一重,宝形造,本瓦葺,裳階付の前堂の背後に,後設の切妻造,桟瓦葺の正堂を張り出す。前堂は方1間格天井の身舎周囲に化粧屋根裏の庇を回した形式で,正堂は鏡天井で須弥壇を構える。江戸後期浄土宗本堂の展開を示す遺構。 安楽寺書院(客殿) 登録有形文化財 左京区鹿ケ谷御所ノ段町 江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積96㎡ 本堂の東に位置し,渡廊下で連絡する。桁行約13.7m,梁間約7m,切妻造,桟瓦葺で,南に下屋を付す。南北に3室を並べ(もとは15畳2室),東西及び南に縁を回す。奥の主室には床・違棚を備え,丸太や色土壁を用いて,簡素だが数寄屋風の座敷に造る。 百石斎(旧田邉朔郎書斎) 登録有形文化財 左京区浄土寺真如町 大正/1917頃 鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺、建築面積25㎡ 琵琶湖疏水を計画・設計した田邉朔郎の設計による鉄筋コンクリート造2階建の書斎。内部にキングポストトラスを用いる。土蔵造風であるが,妻面に各階二つの窓を配すと共に小庇を四面に周し,採光に考慮する。RC造を得意とした田邉の堅実な作風が窺える。 大野邸 歴史的風致形成建造物 左京区 岡崎円勝寺町 伽藍下鴨(旧映画監督の家) 歴史的風致形成建造物 左京区 下鴨宮崎町 山ばな平八茶屋 景観重要建造物 左京区 山端川岸町 清風荘 重要文化財 左京区田中関田町 大正/1914 木造 清風荘は鴨川の東、今出川通の北側に所在します。 西園寺公望の京都私邸として住友家が建設したもので、大正元年に主屋が完成し、大14年までに附属の建物が整えられます。 敷地の西半に主屋を中心として建物を配し、東に離れ、北に土蔵と納屋、附属屋、南に茶室、西に正門を設けています。 主屋は各部屋を大小の中庭を介して接続し、二階座敷からは東山を望めます。 いずれの建物も上質の数寄屋建築で、私邸らしい落ち着いた室内意匠です。 設計は住友家出入りの八木甚兵衛(二代)により、茶室や供待などを数寄屋大工の上阪浅次郎が手掛けています。 清風荘は、端正な意匠の数寄屋住宅であり、一体として整備された附属施設も残されており、近代和風建築の精華の一つとして重要です。 京町屋外観の特徴 屋根 一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。 横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。 格子 格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。 家の商いや家主の好みでデザインが異なります。 上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。 ばったり床几 元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。 店の間の外観 軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。 虫籠窓 表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。 防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。 犬矢来 竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。 直線的な町屋の表情を和らげてくれます。 各種建造物指定の説明 国・登録有形文化財 緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。 登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。 京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。 景観重要建造物 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。 指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。 歴史的意匠建造物 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。 歴史的風致形成建造物 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。 指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。
萩の寺常林寺 2020-09-15 06:24:11 | 京都めぐり 萩の寺として知られている出町柳の常林寺ですが、今年は異常高温続きのせいか開花が遅れています。 例年ならそろそろ見頃はじめですが、今年は開花が少ないです。 撮影日 9月14日 駒札 昨年9月14日投稿の常林寺 やっと朝晩が過ごしやすくなってきましたので、ぼちぼち開花も進むと思います。
草夾竹桃、大毛蓼、鶏頭、千日紅、黄花コスモス、百日草、クササンタカ、ムクゲ 2020-09-14 18:55:26 | 2020 花 クサキョウチクトウ(草夾竹桃) 不明 オオケタデ(大毛蓼) ケイトウ (鶏頭) センニチコウ(千日紅) キバナコスモス(黄花コスモス) ヒャクニチソウ(百日草) クササンタカ フウセントウワタの花 ネコノヒゲ アネモネ トレメントサ ムクゲ終盤です。
長月の仁和寺散策 2020-09-14 06:22:36 | 京都めぐり 私の定番の散策コースになっている仁和寺です。 広い境内と伽藍を歩くだけですが、五重塔が好きで昔から気に入っています。 時刻は8時前、観光客が訪れる時間帯前です。 二王門 桜は葉を落としはじめています。 中門 御室桜の上に風よけネットがつけられています。 台風に備えての対策のようです。 金堂 鐘楼 大黒堂 御影堂 九所明神 五重塔 百日紅 帰りの中門と二王門 御殿入口 双ヶ丘
京町屋 左京区(1)西川家土蔵・主屋、吉田山山荘、旧三井家下鴨別邸、野村碧雲荘、上西家 2020-09-13 17:48:37 | 京都の町 町屋・建造物 今回から左京区です。 1929年(昭和4年)に上京区から分区した区です。 京都市の東北部を占め、南北に長い特徴があります。 東は滋賀県に接し、南は三条通を挟んで東山区に接しています。 南部は住宅地や文教地区になっている一方、北寄りの岩倉は田畑も多く残り、北部は山間地で林業が盛んです。 東山慈照寺(銀閣寺)・南禅寺・下鴨神社・平安神宮、鞍馬寺・貴船神社・三千院・岩倉具視幽閉跡・修学院離宮などが有名です。 京町屋は上京区、中京区、下京区より圧倒的に少なく、4回で終わります。 西川家住宅土蔵 登録有形文化財、歴史的風致形成建造物 左京区岡崎円勝寺町 昭和前/1927頃 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積11㎡ 主屋の南東側に南北棟で建つ。土蔵造二階建、桁行三・六メートル梁間三・一メートル、切妻造桟瓦葺で、西面の戸口に庇と鉄扉を設ける。 外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、二階南面に窓を穿つ。南面壁を主屋の塀と一連の意匠として瓦屋根を葺き、屋敷構えを整える。 西川家住宅主屋 登録有形文化財 左京区岡崎円勝寺町 昭和前/1927頃 木造2階建、銅瓦葺一部瓦葺、建築面積184㎡、門及び塀付1棟 内装を和洋折衷とした応接間を通り沿いに配し、左右に門と塀をのばす。 後方に渡廊下を介して建つ居住部は、中廊下式で庭に面して座敷を並べて縁を通し、数寄屋意匠を加味しつつ、幅広の板材を多用するなど贅沢な造作とする。市街地に残る上質な和風住宅。 吉田山荘(旧東伏見家住宅)旧門番所 登録有形文化財 左京区吉田下大路町 昭和前/1932頃 木造平屋建、瓦葺、建築面積12㎡ 表門の南側に建ち、桁行四メートル梁間三メートル、木造平家建、入母屋造桟瓦葺である。東道路側は石積基壇上に建ち、外壁は漆喰塗で腰を竪板張とし、西面に戸口を設け、東面窓に格子を建てる。柱上に舟肘木を置き、軒は疎垂木で軽快な意匠の建物である。 吉田山荘(旧東伏見家住宅)本館 登録有形文化財 昭和前/1932 木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積237㎡ 左京区吉田下大路町 吉田山南麓に建つ木造二階建、建築面積二三七平方メートル、入母屋造桟瓦葺で、東を玄関とし、中廊下の南に居室を配し、南西を平屋の離れとする。 和室を主とするが、ステンドグラスや二階東面のベランダなどに洋風意匠を加味した、良質な近代和風邸宅である。 吉田山荘(旧東伏見家住宅)表門 登録有形文化財 左京区吉田下大路町 昭和前/1932頃 木造、銅板葺、間口3.9m、左右袖塀付 敷地東辺南寄りに開、一間一戸平唐門、銅板葺である。門口は三・九メートルで柱間に板戸を吊り、円柱上に女梁と男梁、桁行中央にも男梁を置いて蟇股と舟肘木で棟木を受ける。左右の土塀は漆喰塗で下部はモルタル洗出し。優美で格調のある表構えを見せる。 旧三井家下鴨別邸 玄関棟、主屋、茶室 重要文化財 左京区下鴨宮河町 大正/1925 木造、建築面積105.89平方メートル、入母屋造、南西隅袖塀付、桟瓦葺 旧三井家下鴨別邸は、賀茂御祖神社の南側に所在する。 大正14年に、明治13年建築の木屋町別邸の主屋を移築し、あわせて玄関棟を増築し完成した。 主屋は、三階に望楼をもつなど開放的なつくりで、簡素な意匠でまとめられている。 また玄関棟は、和風意匠を基調としつつ椅子坐式の室内構成として天井を高くするなど、近代的な趣をもつ。 茶室は、次の間に梅鉢型窓と円窓を開けるなど特徴ある意匠になる。 旧三井家下鴨別邸は、近代京都で最初期に建設された主屋を中心として、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えが良好に保存されており、高い歴史的価値を有している。 主屋 茶室 野村碧雲荘 旧館(北泉居) 重要文化財 左京区南禅寺下河原町 大正/1921頃 木造、建築面積456.67平方メートル、一部二階建、桟瓦葺一部檜皮葺、西面門・南突出部西面門及び塀付、東面廊下蔵に接 野村碧雲荘は,実業家野村徳七が京都南禅寺に建てた和風別邸で,敷地北辺に沿って大玄関及び能舞台,大書院などが並び建ち,琵琶湖疏水の水を引き込んだ池を囲み,花泛亭などの茶室を配している。 建設年代は,大正6年から昭和3年にかけて建設された。数寄屋大工北村捨次郎が手掛け,木造平屋建,桟瓦葺を基本とし,良材を用いた瀟洒なつくりで,高度な数寄屋技法を用いている。 野村碧雲荘は,借景をいかした庭と調和した近代和風住宅建築として重要であり,特徴ある茶室なども揃って残り,高い価値がある。 西門と管理事務所 美術館 上西家住宅主屋 登録有形文化財 左京区浄土寺西田町 昭和前/1934 木造2階建、瓦葺、建築面積164㎡、パーゴラ付 吉田山東方の神楽岡通沿いの角地に建つ。東西棟の北側に切妻を張出し,東端部に和室を付ける。内部は中廊下式。腰には褐色タイルを波状に張り,菱形桟の窓,く字形に張出す出窓等,多様な窓形式を用いるなど,装飾に意を凝らしたスパニッシュ様式の住宅。 京町屋外観の特徴 屋根 一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。 横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。 格子 格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。 家の商いや家主の好みでデザインが異なります。 上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。 ばったり床几 元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。 店の間の外観 軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。 虫籠窓 表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。 防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。 犬矢来 竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。 直線的な町屋の表情を和らげてくれます。 各種建造物指定の説明 国・登録有形文化財 緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。 登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。 京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。 景観重要建造物 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。 指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。 歴史的意匠建造物 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。 歴史的風致形成建造物 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。 指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。
長月の祇王寺 美しい青苔 2020-09-13 06:10:07 | 京都めぐり 長月の祇王寺です。 まだまだ青苔が美しいです。 祇王寺に生えている苔 ハイゴケ(這い苔) 比較的身近に見られる大型の蘚類。 日当たりの良い道端や岩の上、土手、山地、樹幹の下部などで黄緑色のマットをつくります。 スギゴケ(杉苔) 茎が細めの葉がその周りにならんでいるようすが、スギの枝のように見える。地上に密生して群落を作る。 コツボゴケ(小壺蘚) 湿った土の植えや、倒木の上に自生しています。透き通るような緑色が綺麗です。特に水を与えたときに葉がキラキラと輝くように見えます。また仮根が発生しやすいので、着生として楽しむこともできます。 ヒノキゴケ(檜苔) 山地の林の中の湿った腐植土上、谷沿いや沢の斜面のような湿度の高い場所によく大きな群生を作ります。 スギゴケと対照的な柔らかさ、色目の美しさはほかと異なる趣の絨毯を作ります。 シノブゴケ(忍苔) 林床の湿った倒木上に自生しており、マット状にひろがる。繊細に枝分かれする姿が美しく、小さなシダのようにも見える。仮根が発生しやすいので、着生として楽しむこともできます。 新しく葺き替えられた山門 竹林 草庵の中 祇王寺向かいの檀林寺土塀
彼岸花、白花曼珠沙華、狐の剃刀、リコリス 2020-09-12 17:34:29 | 2020 花 彼岸花 白花曼珠沙華 キツネノカミソリ(狐の剃刀) 夏水仙は最後です。 リコリス 貴船菊 ハマアザミ サフランモドキ シオン サンショウバラ
長月の嵯峨野竹林の道 2020-09-12 06:13:07 | 京都めぐり 9月長月の嵯峨野散策です。 竹林の道 コロナ以降、観光客が少ない状況が続いています。 天龍寺北門から大河内山荘まで歩きます。 大河内山荘 若い方々の撮影です。 昨年までは何組もいましたが、今はこの通りです。 落柿舎 空地の草が黄金色に 百日紅 鶏頭 二尊院