商店や医院学校などが主街道沿いに
並ぶ三方原台地の平坦面と、佐鳴湖へ流入する段子川(だんずがわ)を擁する広い谷地との比高は約30m。谷から台地上に出るには、縁辺の懸崖を斜行する坂道を登り降りしなくては用が足せない。
1kmほど離れた知人の家へアサガオの鉢を届けた帰り道、ヤブミョウガの群生地の前を通り過ぎた。

湿り気の多い土地に自生するツユクサ科の地味な植物で、花の無い季節にはそれと気づかず通り過ぎてしまう。
この坂道は散歩コースに当たっていて、個人的にリス坂と名づけていた。タイワンリスが有害外来動物に指定され捕獲対象になるに及び、木立の中や電線を走るリスの愛らしい姿を見かけなくなった。

坂を降り切ると、 乗用車やバスの往来する県道を挟んで、古くから「兎坂」と土地の人が呼び習わしている坂道がある。坂道の先は住宅が谷地を埋め尽くしている。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます