道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

神の存在を教えてくれた人

2025年02月17日 | 随想
私は60年近く前の20代の頃、病気で市内の病院に入院していたことがある。入院中のある日の深夜、救急の患者が搬送されて来たらしく、慌ただしい足音がして、看護師や医師が私の居た病室に出入りした。患者は私の隣のベッドに寝かされ、点滴や酸素吸入が施されている様子だった。翌朝、目醒めて隣を見ると、80歳ぐらいの老人が、酸素マスクをつけ横たわっていた。高熱を発しているらしい。その老患者は、ひとり暮らしで、風邪 . . . 本文を読む
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価値観の不一致

2025年02月15日 | 随想
かつては離婚理由に「性格の不一致」が真っ先に挙げられていたものだが、それが荒唐無稽な暴論であることが一般に理解されるようになって、その後は「価値観の不一致」という理由をよく聞く。これも老生に言わせると、前者と変わらない暴論であるように思う。価値観も性格の影響下にあり、個性というものの本質上、一致などある訳がない。人間というものは、自分が好きになった人と同じ価値観を共有したいもので、つい無いものねだ . . . 本文を読む
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虎落笛(もがりぶえ)

2025年02月13日 | 自然観察
今日2月13日、当地は快晴の空に、今年最大級の虎落笛の音が鳴り渡った。午前8時からお昼近くまで、虚空が吠え続けていた。風速は9mを超えていただろう。虎落笛(もがりぶえ)とは、冬の乾燥した季節風が竹の柵や垣根に衝って振動し発する音のことで、冬の季語とか。「空っ風」の強い遠州で、冬の訪れを告げる虎落笛は、高圧電線を鳴らし轟々と凄い音を発する。「春一番」の虎落笛?も、それにひけをとらない。音はおどろおど . . . 本文を読む
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女性の魅力の多様性

2025年02月09日 | 人文考察
日本語には女性の魅力を表現する多様な言葉が用意されていて、選択に迷うほどである。それだけ男性の側から見た女性の魅力には、様々な態様があるということだろう。大きく分けて女性美には、麗・艶ふたつの形容がある。【麗】綺麗・美麗・豊麗・婉麗・・・【艶】清艶・優艶・妖艶・濃艶・嬌艶・凄艶・・・麗にも艶にも、実に多様な形容語が付く。これらの言葉は中国に古くからあった言葉なのか、明治漢語の部類に属す造語なのかは . . . 本文を読む
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エンターテイメントの品質

2025年02月06日 | 随想
テレビ主導のエンターテイメントが、全般的に社会的貢献度を低下させていると見るのは、私だけではないだろう。映像・音楽・演芸・スポーツ・ゲーム・遊戯・旅行・公営競技等々、今やテレビはエンターテイメントの放映なしでは成り立たない産業と言っても過言ではない。今日の民放テレビ局は、もはや報道機関としての存在意義を失い、エンターテイメントに依拠しなければ、スポンサーを獲得できないのだろう。そこにかつて在ったジ . . . 本文を読む
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