人は見えている世界、視界が全てであり現実である。
我々の生活は、様々な視界の連続で成り立っている。朝起きてから寝るまで、人は目まぐるしく視点を変え、視座を移しながら行動する。
自宅の食卓から眺める庭、住宅の佇まい、駅のプラットホーム、電車の窓からの景色、会社のデスクから見るフロア。日々無意識のうちに視界から無数の情報を得、印象を受けている。
毎日目にする視界はその人の脳内で記録更新を繰り返し . . . 本文を読む
ここ10日ほど、連日四十雀の鳴声に意識が集中している。
思うに育雛時期までにメスを得られなかった若いオス鳥ではないか。朝早くから、5種類ほどの鳴声パターンを取り混ぜ、喉も裂けよとばかり高く啼くのだが、いっかなそれに応えるメスの声はない。
四十雀のペアは、すでに雛の巣立ちを終えていて、発情期でも無いこの季節では、オスに興味を示すメス鳥はいないはずだ。それでも、四十雀は朝、昼、晩、 . . . 本文を読む
今朝セミの初鳴きを聴いた。セミの梅雨明け宣言だ。当地に限って言えば、何十年もの私的観察により、セミのほうが気象台の発表よりも確度が高いことが明白になっている。
気象庁も国の役所だから、様々な方面に配慮して、気象学的な見解や判断をストレートに出せないのだろう。特にこの20年、気象庁は地震予知予算を握る政治の影響を受けて変質が著しい。そこは、かつて気象予報の広報を一手に担っていたNHKとよく似て . . . 本文を読む
フウランの花
私がこの小さな、花が日が落ちると甘く芳しい香りを放つ日本固有のランを知ったのは、ここ数年前のこと。若い頃から植物が好きで、それまでは様々な野生の草花や園芸種を数多く栽培していたが、フウランには縁がなかった。
あるとき、さる神社の神職のお宅で、柿の古木に自然に着生したフウランを20株ほど分けていただいた。初めての栽培なので、ネットでいろいろ調べてみると、朧げながらこ . . . 本文を読む