欧州ツアー

2012-08-23 09:35:45 | 日々のこと

パリ滞在、4日日目に事件は起きました。

 

滞在したアパルトマンは、マドレーヌ寺院と目と鼻の先にあって、ちょっと歩けば、すぐにセーヌ河を渡ってルーブル美術館に辿り着きます。

とても便利な立地条件ですが、当然、物騒な事件とも紙一重です。

 

この日は、一日自由だったので、ロダン美術館に行ったり街歩きをしていました。

雨の中、パリの街中をたくさん歩いて、帰宅すると・・・

空き巣に入られていたのでした。

 

警察や鍵屋を呼んで、ことが済んだのは半日後、午後11時くらいにやっと

ちかくの三ツ星ホテルで一息をつきました。

アパルトマンの現地スタッフの取り計らいで、その日うちにホテルに移されました。

結局、何も盗まれてはいませんでしたが、パリでの一人身に起きた突然の事件にかなり動揺しました。

 

翌日、パリ滞在5日目は、ホテル・リッツの地下厨房で行われる菓子講座に参加しました。

さすがは名門のリッツ・エスコフィエです。

濃紺の分厚い絨毯の廊下を通って地下に案内されると、迷子になるくらい広く、素晴らしいキッチンが広がっていました。

この日は、苺をテーマにしたお菓子を習いました。

大きな銅鍋で苺の甘く煮ます。

こういう大きな教室ではたいてい同じだと思いますが、ほとんどはシェフのデモンストレーションが中心に進められていきます。

けれど、その道を極めたプロの手さばきを間近で観察出来ることは、とても貴重です。

パリではほとんどの製菓材料が日本で自分が日ごろ使うものの半値、それに近かったりしてかなり興奮しました。

とくにふっくらと上質のバニラビーンズを惜しみなく使うのは納得です。

このお値段ですもの・・・

サクっと、そしてしっかり弾力のあるブリオッシュ生地でカスタードクリームを挟んだ「トロペ・ジェンヌ」

フランボワーズのパフェなどなど

4時間あまりで3品作りました。

ルノートルでもそうでしたが、講座が始まる前に、お茶と焼き菓子がテーブルに置かれ

それを頂きながら、スタートします。

日本でも、ちょっと「ハイソな教室」だと、こんな粋なはからいがあります。

 

ルノートルは生徒3人だったことあり、アットホームな雰囲気でしたが

リッツはシェフの助手を務めるアシスタントもいて、広くプロの厨房での威圧感もありました。

 

リッツの豪華なしっかりした紙の手提げ袋を抱えてホテルに戻り

夕方、オペラ座近くの空港からのバス停留所まで夫を迎えに行きました。

 

つづく

 

 

 

 


欧州ツアー

2012-08-22 17:55:38 | 日々のこと

初日から二日連続で、ルノートルの菓子講座を受講して、三日目は何も予定のない自由な一日でした。

格式あるサロンのプティ・デジュネをしてみようかしらん・・・とあれこれ調べて行ったのですが

結局、朝食に3000円近く払うのは、贅沢?もったいない!、と、まともな考えに達したので

この日も狭いアパルトマンで、作ったお菓子と日本から持参したドリップパックのコーヒーの朝食となりました。

 

パリに行ったからには、製菓道具・材料を買いたいと意気込んでいたので

連日、メトロ4番線 les halles まで乗り継ぎ、「MORA」、「A SIMON」、「G. Detou」に通い詰めました。

 

「G. Detou」は製菓材料屋さんです。

小さなお店ですが、所狭しといろいろな材料が棚にきちんと整列されています。

ルノートルのシェフのお墨付きです。

 

パリの6月はけっこう寒い。

日本と違って湿度も低いから?としか考えようがないのですが普通にドライフルーツの横にチョコレートが並んでいたり。

チョコレートってチョコレート部屋に置かないの?と思ってしまうのですが、ここでヴァローナのジヴァラ・ラクテ4kgに

出会ってしまい、ほかのメーカーのチョコレートも数キロ単位で迷うことなく購入しました。

 

帰りは、両手に10㎏近い荷物を抱えてメトロに乗ったのでした。

そして、この後、2週間近くの4カ国を移動しての旅において、かなり、厄介な荷物となったのでした。

 

つづく

 


8月の朝ごはん

2012-08-20 15:49:32 | 日々のこと

                    

 

ブルーベリーとミニトマト、ゴーヤをたくさん収穫しています。

昨年まで、ブルーベリーはパイかジャムにしていたのですが

今年は、マフィンにしたら割と好きな食感と甘さで6個ずつ焼いては朝食にしています。

そこで気づいたのが型のこと。

アルミやブリキの方にグラシン紙を敷いて焼いていましたが

このグラシン紙を節約したくてシリコン型で焼いてみました。

シリコン型で焼くと、水分がこもるのか、なんだか、蒸しパンのような弾力。

カリッとしてフワッという食感はありません。

写真とは違いますが、シュトロイゼルをたっぷりかけて焼きあげます。

 

試しに使ったお得感たっぷりのお値段の中力粉で焼いた胡麻のパン。

油脂はごま油です。

ごま油の濃い風味はなくミルキーな優しい甘さになります。

 

 


シュー・ア・ラ・クレーム

2012-08-06 11:23:04 | 日々のこと

                                 

シュークリームは、いまだにそう得意ではありません。

「こんもり丸く形良く美味しそうに膨らむ」

というのが、かなり難しい。

業務用オーブンとの違いや、生地の配合、作り方の技術ももちろん大事ですが

この業務用オーブンには最終的に、どうやっても敵わない、と実感しています。

販売のお菓子製作に使っているオーブンは、小型業務用平釜ですが

これでも限界を感じます。

 

だからあまり作りません。

でも、時間とお金をよそに置いて、きちんと良い材料で作ったシュークリームは

頬っぺた落ちるほど、美味しいと思います。

 

実家に久しぶりに姪たちが来ているので20個近く焼いて持って行きました。

クッキー生地を乗せて焼くと、まあ、こんもり膨らむのであまり失敗がありません。

甘さは控えめです。

 

 


欧州ツアー

2012-07-16 13:44:08 | 日々のこと

 

6/7 ルノートル二日目のレッスンで作ったショコラとケイク。

他にプラリネペーストを作りました。

 

前日のタルトのレッスンに続いて、二日目はチョコレートをテーマに3品作りました。

メキシコ人、パリジェンヌ、そして東洋の私、合計3人の受講生。

3種類のお菓子を同時進行で作っていきます。

まずはシェフのデモを見るのですが、その後の実習では3人で分担して

計量を行います。

ルセットを見ながら計量すればよいのですが、今日はこの○倍で作るから・・・

とか言われると、言葉が不自由な私は、確認の為、ルセットに数字を書いて

そうだよね???と問いただします。

言葉の学習は付け焼刃にはいきません。

 

この日もフランスでの作り方、作業の仕方に驚きがたくさんありました。

特に、チョコレートのテンパリングと仕上げ。

各自、40×30くらいのプラスチックの深いトレーの中でチョコレートをカードで練るようにして

テンパリングをします。

温度計によるチェックもなし。

途中、カカオバターの粉末を足して調整しました。

さすがに長年の経験を積んだ一流のシェフなので、こんなやり方でも

きちんと要所を踏まえて作業をするので当然、美しい仕上がりになります。

近年、日本でもよく見かける、板チョコレート型に流して、ピスタチオ、キャラメリゼしたヘーゼルナッツ、オレンジのシロップ煮を飾ります。

他に、ガトーショコラよりどっしりとしたチョコレートのケイク。

また、ヘーゼルナッツを深めにローストして粉砂糖、ミルクチョコレートを合わせて

プラリネペーストも作りました。

 

この日も雨雲に覆われ、レッスンが終わるころに土砂降りになりました。

幸い、ルノートルはメトロ入り口まで近かったものの、紙袋の底が抜けて

路上にお菓子をばらまいてしまうという恥ずかしい経験をしてしましました。

 

 

 


欧州ツアー

2012-07-06 22:43:17 | 日々のこと

午前8時30分のシャンゼリゼ通り

6/6 パリ到着の翌日

シャンゼリゼに位置するパヴィオン・エリゼ内のアトリエであるエコール・ルノートルの菓子講座へ向かう。

朝のシャンゼリゼ通りは、車の往来が激しく、歩行者の足取りを無視したかのような信号に注意しながら

いつもより格段と歩幅も速度も上がる。

ルノートルのアマチュア向けの菓子講座であるにもかかわらず、日本の窓口もなし

HPからの問い合わせ・申し込みもフランス語のみ・・・

カード決済も受領のメールもフランス語・・・

次に生まれ変わるならフランス語圏、いやパリの人でありたい。

一日目のタルト3種類

さて、授業は、立派なコックコートを着た超ベテランの風格たっぷりのシェフ。

MOFの人かしらん?

進め方は、デモンストレーションがメインでしたが、4時間弱でタルトを3種類、私のような言葉の不自由な外国人が

混じって作るので、シェフの口調も手作業もどんどんスピードが上がり、ついていくのが必死でした。

タルトタタンは、フランスの小ぶりの青い林檎を豪快に山盛りに皮を剥いてソテーします。

日本で作ると、ほとんど失敗するので、私は作りません。林檎そのままで勝負ですからね。

チョコレートのタルトは、栗のペーストをたっぷり使ったムースを作って仕上げにガナッシュをかけます。

栗のペーストは分離しやすいので、こまめに加熱しながら混ぜていくものだと思っていたのですが

シェフは分離しても、そのままゼラチンを加えて固めていました。これにはびっくり。

杏のタルトは、サクッと固めのブリオッシュ生地を大きく広げて、たっぷりカスタードクリームを敷いて

その上にシロップ煮の杏を並べて焼き上げます。

以外と簡単な構造と作りのお菓子だな、と低く見ていたら、これが一番美味しかった・・・

 

日本で作っている方が、細かいところに非常に気を使って慎重だと思いました。

でも、良い材料を使って、新鮮なうちに食べるお菓子はやっぱり美味しいのでした。

続く


欧州ツアー

2012-07-05 13:27:26 | 日々のこと

 アパルトマン6階からの朝の眺め

6/5夕方、パリに到着し8区のマドレーヌ界隈のアパルトマンの6階の一部屋に落ち着きました。

ここで6日間滞在する・・・予定でした。(この数日後に事件が起きて急遽変更となりますが、それは後ほど・・・)

 

この時期、パリは午後22時まではきっちり日が照っていて明るいのです。

でも飲食店を除いてほとんどのお店は閉店となり、美術館でさえ同様です。

明るい街で何もすることがない・・・

朝はどんより曇っていて日中も黒い雲が見えると必ず雨が降っていました。

だから絶えず、背中のリュックに携帯傘を入れての街歩きです。

 

着いた翌日の朝一番に、通りに面した窓を両手で開けたときの・・・開放感に満ちた空気・・・と思いきや

早朝7時前から巨大な清掃車の爆音と往来の激しい車の騒音に、優しくない街の現実を感じるのでした。

 

アパルトマンと目と鼻の先にあった、アルチザンのブーランジェリーが朝7時半から開いていると聞き

早速、時間5分前から店先で待機しました。

同じような待ちきれない客が数名おりましたが、3分ほど遅れて開店し、鼻息を荒くして店の中を見ると・・・

あれ、バゲットがない。

聞くと、パン・ヴェエノワならあるという。

かろうじてクロワッサンがあったので、とってもらうと温かくもない。

 

結果としては、パリの全てのパン屋が素晴らしく美味しいというわけではないということを知りました。

10数年前にパン食べ歩きで訪れたパリ。

あの頃は、たいていのパン屋が美味しかった、気がする。

 

朝食後、午後9時開始の菓子教室に向かう。

続く・・・


只今試作中

2012-05-10 13:17:12 | 日々のこと

今日はテニスの試合の予定で5時半に起きて朝の家事をしたのですが

昨日の雨でコート不良ということになり、あっさり中止になりました。

現地に行かないと分からないなんて理不尽。

 

せっかくなので、軽く1地時間ほどジョギングをして過剰摂取の糖分とモヤモヤを燃焼させました。

帰ってから、初夏のお菓子セットに入れようと思って昨日、試作したお菓子をつまんでみたら

なんか違う、これでいいのか、いいよね、でもこの食感は危険(あまり受け容れられない)かも・・・・

と小さなメレンゲの焼き菓子とはいえ、イタリアンメレンゲなのでかなり甘いのに6個も確認するように食べてしまいました。

 

さっきのジョギングが泡になった瞬間。

 

このままでは初夏どころか、真夏になってしまうと突っつかれながらも

まだ確定に至っていません。

 

取り寄せるお菓子というのは、待つ楽しみ、箱を開ける楽しみ

そして、手作りの安心出来る味が売りだと思うので

もう少し試作して、お知らせする予定です。 

 

 

 

 

 

 

 


薔薇はバラ

2012-05-09 12:18:13 | 日々のこと

昨年暮れに植え替えたので、今年は、どの鉢も蕾がたくさんついています。

早いものは、もう一輪、二輪と咲き始めています。

バラはやっぱり真紅よね・・・

と思っていましたが、こんな可憐なピンクのパラも素敵じゃありませんか。

部屋に飾ったら、さぞかし、素敵だろうと思ったけど

儚く優美な立ち姿は自然のままの方が良いと思って庭で愛でるだけ。

 

庭のブルーベリーもたくさん花をつけたので

今年も大収穫になりそうです。

真夏にサクサクのパート・ブリゼに甘酸っぱい果実のパイ。

無花果のパイもいいかしらん。

 

 


ようこそバラ園へ

2012-05-06 21:56:40 | 日々のこと

連休が終わりました。

間に納品と発送があったので、特別にどこかに出かけたわけでもありません。

連休中に二つ試作しました。

そして、あっさりボツになってゴミ箱に消えていく甘い切れ端たち。

連休後に試作再開です。

 

通販の送料をもう少し安く出来ないか・・・と思って

いろいろ頑張って、いえ、かなり頑張って

とても少し

お得になりました。

 

これから真夏に向けて、そして真夏も冷たい飲み物に美味しいお菓子

極上のお菓子で優雅な時間を・・・

と展開していきたいなと考えております。

 

6月は教室と販売をお休みします。

今月、教室に来た方たちは、きっと庭のバラに驚くかな、と期待しています。