昨年の日記で、開運なんでも鑑定団で、クラシックギターに高値がついたことを載せました。
昨年の鑑定団に出たギターです。
この鑑定額がなんと 1000万円。 びっくりです。
今回の鑑定団では、このように高額がついた物が、その後どうなったのかということでした。
まずは、400万円の価格がついた、ワイン。
これがどうなったかと言うと、2家族4人で、立派なレストランでフランス料理を食べながら飲み干したとのこと。 ワインの使い方?としてはしごく当たり前の方法ですが、売ったりぜずに飲み干した。 立派です。
さて、このギターは、もともと売りたいと言うことでしたので、買い手を探していた様です。
1000万円のギターとなれば簡単には買い手はつかないだろうし、売る時にはそれよりかなり低い価格になると思われたのですが、なんと提示金額で買うと言う人が現れました。
小さな音楽ホールを借りての引き渡しでしたが、ホールに座っているのは買い手です。 遠くから写した映像では、クラシックギタリストの福田慎一さんに見えたのでした。 福田さんは日本でもトップクラスのクラシックギターの第一人者で、実は昔このギターを借りてCDに録音したことがあるそうで、そのこともあってこのギターの価値にプレミアがついて1000万円にもなっていたのです。
このギターの説明をすると、サントス・エルナンデスと言う人の作品です。 この人は有名なスペインのラミレス工房で働いていたので、作品はラミレスブランドで売られていましたが、その後独立してサントス・エルナンデスとしてギターを製作していました。 ラミレスはギターの世界ではバッグのルイビトンの様にトップブランドでしたが、音の良いものはエルナンデスが作った物だろうと言われるほど、すごい人です。 1941年作だそうです、私が生まれる前だ。
ですから、クラシックギタリストにとって、サントス・エルナンデスは歴史上の逸品になるわけです。
さて、このギターを買った人は、福田慎一さんではありませんでした。 80歳代の建築関係のお仕事をされていた方。
そして、この方がギターを弾かれるのかと思いきや、全くギターは弾けませんとの事。
ではどうすのかと言うと、好きなギタリストに使ってもらいたい、ということでそのギタリストが登場。
ルナ憲一さんとおっしゃる方で、私は知りませんでしたが、アントニオ古賀さんと一緒に舞台に出られていた方です。
と言うことはクラシックギタリストではなくて、演歌系の演奏ですが、それだけではなくて、ラテン系やクラシックの曲も弾かれている様です。 一人で独奏も色々されているマルチな方。
この方に、このギターを渡して、音楽ホールですから、テレビ的にも何人かの客を入れて、演奏してもらいました。
曲は「アルハンブラの想い出」 トレモロの曲です。
ということで、サントス・エルナンデスの音色を聞くことができたのですが、会場の客は素晴らしい綺麗な音で感激したと言っていました。
でも、私的には、やはりエンターテインメント的な音の出し方だったので、少しがっかり。 申し訳ないですが、クラシックギターが本職の人に弾いてほしかった。 何と言っても、歴史的なクラシックギターの楽器ですから。
最後にルナ憲一さんが、このギターの所有者になられた建築家の方に、ギターをいただけるんですか? と言うと、差し上げません、とはっきり断られていました。
でも、ルナさんのために1000万円出してこのギターを買われたのですから、ずっとルナさんはこのギターを使わせてもらえるんだと思います。 良いな〜
このギターは50年以上前に買ったもの、やまの・てるじ氏の1968年作の楽器です。 当時かなり無理をして買ったのですがサントス・エルナンデスはこのギターが数十本も買える価格です。
この写真を人に見せたら、笑顔!!と言われてしまいました。
先日のマリンバの先生、顔出しOKとのことで顔出ししました。 私の渋い顔と違って心が洗われますよ。