ブルーベル鉄道で見た、緑の蒸気機関車はどう思いましたでしょうか?
日本の機関車と全く異なる。 おもちゃみたいで全然迫力がない。
まあ、そうなんです。 いわゆる流線型で、イギリスでも変わり種の一つではありますが、日本でも流線型が流行ったことはあります。 このD51だって、なめくじドームで、流線型を意識していますが、C55の流線形ほどではない。
これは流線形ではないC55です。 こうやって比べると煙突が飛び出していないのは蒸気機関車らしくない。 パイピングがないのも蒸気機関車らしくない、 第一、ロッド周りのバルブギヤが見えないので力強さが無い。
ですよね、でもね、そう言う機械的なものは不細工だと思う国民気質でしょうか、仕方がないですね。
煙突が無いのではなくて飛び出してないんです。 まるで電車のような屋根があるような形、運転台の上の屋根も変に丸い。
前から見ると、まさに屋根があるような形です。 これを見て分かりますか? 何でこんな形なのか。
鉄道を知っている人なら分かると思いますが、煙突が飛び出してない、角が丸い屋根らしき形。 これから考えられることは、建築限界です。 この機関車は車両建築限界いっぱいの大きさで作られているのです。
煙突が飛び出すと建築限界を超える。 もう高さも横幅もいっぱいまでの設計なのです。 だから屋根の角も丸くなっている。 これは単なるデザインだけではなくて、できるだけ大きな出力のある機関車で、かつ風の抵抗のあるタンクやパイピングなどもカバーして、高速で走るためのデザインです。
そして、高速で走る機関車はデザインが綺麗でないとスマートでは無い。 テンダーまで一体となったデザインで作られていて、石炭を炊いて走れば良いと言う、単なる機械としてのデザインでは無いのです。
ということで少しは見直しましたか?
皆様方、イギリス形も興味を持ってみてくださいね。 蒸気機関車を考えたのはイギリス人ですから。 蒸気機関車発祥の地の機関車には敬意を持って接しましょう、なんです。
こうやってみると格好良いでしょう?
今日も私のレイアウトを走り回っています。