引き続き某社へ送ったスケッチです。
この三枚は今だ未公開で、今日が一般への初公開となります。
こうしたキャラクターのスケッチ画がまだたくさんありますが、今の水準でどのような評価
があるのか、よく分っていません。
●男性
英雄とかかれていますが、いわゆるヒーロー(主人公)ではなく、英雄的な役割
をになったキャラクターのことです。
学生時代に石膏像のデッサンを本に生み出したキャラクターで、非常に古い
キャラクターの一つです。このような彫りの深いデザインは、80年代には全くの
異端であり、同人漫画でも受け入れられがたいものでした。
しかし、今世紀にもなると素人でもこうした立体的な顔の作りを当たり前のように
受け入れる環境になり、多少は報われた感じを受けています。
●老人
これを描いた当時、NHKの深夜枠などで音楽と映像を流す環境ビデオ
のような番組があり、その中に登場する老人をモデルに描きました。
ヨーロッパの村の酒場に村の老人たちが集まり、地酒で一杯やっていると
雨が降ってきて、(露天なので)皆逃げ散ってしまうと言う10分くらいの番組でした。
その後、近所の文房具店によく似たじいさんがいるのを見つけて、ちょっと驚いた
のは良い思い出です。
●女性
このキャラクターは漫画の為に描きました。専用の銃もデザインし、
漫画は途中まで製作した記憶があります。
しかし、実力不足を痛感し、発表も持ち込みもしませんでした。
専用のスナイパーライフル・ロングボウは、ストレートプル方式の
ブルパップライフルに、自衛用の消音SMGを組み合わせた銃です。
アニマ5 とありますが、これはユング心理学における男性の心理の中に
ある理想的な女性像に由来します。当時の日本の創作物の女性像は、
アニマ1~アニマ2が大半であり、その打破に挑む目的がありました。
正し、アニマに五段階類別をしたのはユング心理学の書籍の中でもごく
限られた文献だけですので、これが普遍的な意味合いを持つとは限りません。
●マッチョ
おまけです。 ガングレイヴO.D.と言うTVゲームのために描かれた兵士です。
生態改造された3m近い兵士と言う設定で発注されました。そして、かなり破天荒な
武装設定とともに4点ほどの違ったマッチョがあります。
先日、そのゲームの廉価版が出たらしく、プレイ画面動画を見る機会がありました。
ポリゴンの制約と遠くに現れるターゲットである為、細かいディテールは意味がなく、
設定画で描くとき気を使うのとは違った、もっと思い切ったボリューム配分が必要
であったと感じました。
マッチョの設定画は公式設定資料集に掲載され、既に発表されています。