トドママのあるがままに

難病指定を受けている母親です。
笑顔を忘れないように、そんな思いだけでつらつら書きます♪

アトピー(たまごアレルギー一蹴の巻)

2021-03-25 14:19:00 | 日記

娘の最初のアトピーの皮膚科の先生は、口調が特徴的で、捉え方によっては怖い先生でした。

 

つたつたつたと独特の足音をたずさえ、大変に低くゆっくりとした口調で、表情は変わることなく淡々と話します。

「はい、今日はどんなかんじー?」

非常に混雑した皮膚科さんでしたが、私が丁寧にゆっくり答えても、さえぎったりされることもなく、ふんふん、と聞いてくださいました。それを踏まえて見立てて薬を処方し、処置の仕方を指示されます。

先生のその落ち着きぶりは確かにちょっと怖いかもしれません。

近所の方で怖くて通えないという方もいらっしゃるほどでした。が、少しずつですが、とにかく良くなるので、私はありがたいなあと思って通っていました。 

そんなある日、娘はまだ赤ちゃんで離乳食の頃でしたので、手でご飯を食べたりしていました。

ご飯中に、卵の入った器をひっくり返してそれが洋服にしみてしまって、あらあら!とこちらが片付けていても本人は気にせず、みたいなそんなことがありました。

もういいや、とばかりにゆっくり片付けをしていて、服を脱がせたら、肌がめちゃくちゃでした。

うわ!

なんかぼつぼつしたものとか、赤く腫れているところがありました。ミミズ腫れのようなものやとにかく一見してひどい状態でした。

「たまごだ!」

食物アレルギーか。卵が食べられなくなったらかわいそうだなあ。とぶつぶつ思いながらも、アナフィラキシーみたいな症状はなかったので、次回受診の時にご相談しようと思って、しばらく卵を除去していました。

 

次回受診の時に、先生に報告したところ

「あのねえ、そりゃ、触りゃなにか出ちゃうこともあるでしょうよ。お腹とか腕なんて皮膚も薄いんだから。」

え?そういうものなの?

「まさか、食べるのを除去しているんじゃないでしょうねえ。このまま除去したら、本物のたまごアレルギーになっちゃうから、ちゃんと食べさせてよね。はい。」

と、こんな感じで、一蹴されてしまいました。

とりつく島もないとはこのことか!と思うほど、先生は呆れ返ってこの話をしている感じでした。

そんなことで完全除去なんて、ばかじゃないの?とでも言い出しかねない雰囲気で、本当に馬鹿げたことと思っているのだろうと感じました。

 

へえー、そういうもんなのかあ。と、半信半疑でありつつも、先生を信じるしかない!と、もう一度白身からあげることにしました。

驚くことに、娘は生卵はちょっと微妙な時期があったのですが、結果加熱した卵は問題ありません。(生卵で吐いたりしたことがあるので、アレルギーだったとは思います。)

あのまま除去していたら、どうなっていたのでしょうか。かと言って、危険がなかったかと言えばウソになるし。でも結果的に良かったと思っています。

情報が溢れる中で、何を取捨選択するのかは本当に難しいです。何が正解かわかりませんから、その時必死に選んだ結果をあまり後悔しないようには気をつけています。

このことは、治してくれている先生が言うんだから、という信頼一本だけの決断でしたが、そういう勘も時には役に立つのだと知りました。

娘のたまごアレルギーは何とか回避できたのかな、と、この怖い皮膚科の先生に密かに大感謝しています。


アトピー(黄色ブドウ球菌説の採用)

2021-03-25 02:27:28 | 日記

アトピーというものに関してもまた、私は全く知識はありませんでした。

かゆみや痛みがあるということ、特に原因がわからないこと、保湿が重要であるということ。

それくらいだったのです。

学生時代に、

「アトピーだったから、今もね、ワセリンは手放せないの」

と、友人が手などに塗っていたのを、大変だなあと思って見ていたのははっきり覚えていますが、それ以上の追求はしませんでした。それほど基礎知識もなかったのです。

 

娘は、乳児湿疹からのアトピーという診断名に切り替わり、強烈なステロイドやアレルギー薬の服用などもしました。

知識は育児関連の本でしか得ていませんでしたので、それで十分だと思っていました。

ところが、私自身が免疫系の病気になりましたので、アトピーについてもちょいと情報を仕入れてみましょうか、とネットを検索しました。

ネットの情報は確かに不確かなものもありますが、とっかかりとしてはとても有用ですよね。

そんなはじめの一歩すら踏み出さずに何年も経過していました。

 

すると、アトピーの中には原因があるものもある、という説がいくつかあることを知りました。

え?そうなの?

夢中で読みました。

もう八方塞がりに近かった私としましては、状況や症状から、娘のアトピーは「黄色ブドウ球菌」によるもの、という説を採用してみることにしました。

ま、確かに家族はびっくりですよね。

ある日突然朝起きたら「今日から、黄色ブドウ球菌説採用!」と宣言され、また具体的な手法は特に書かれていないのですが「考えたから」と「帽子なし!日焼け止めなし!」などと宣言されるのです。

寝っ転がってゴロゴロ過ごしてるだけのはずが、突然新たな情報を仕入れた!とデンと腰を据えて話すのですから、一体全体、頭がおかしいと思われても仕方がありません。

まーた、トドママの奇抜な提案と行動が始まったと。

しかし、こう!と決めたらテコでも動かないことを家族は知っているので、仕方ないなあという空気感バリバリの中、娘のアトピー治療は新たな局面に入ったのです。

 

本説は、シンプルです。

黄色ブドウ球菌の増殖によって皮膚がダメージを受けている、というもの。

メカニズムはアレルギーと一緒です。

細菌そのものが出す毒素による攻撃と、普通にその細菌に対して体がアレルギー反応を起こしているというもの。

いずれにしても対策は、細菌の除去です。

とにかく除去、を試みました。

シャンプー剤にもこだわり、とにかく洗い流すこと、そして衣類はそのほとんどをワンシーズンで処分することにしました。

汗を流し、その汗をお風呂で流す、そして、保湿。1日に3回お風呂、そんな生活でした。

 

ある程度の効果は見られたのですが、頭打ちになり、あまり進展がないなと思っていた矢先。

破天荒な我が父が、娘を海に連れて行こうと言いました。

この提案は「海に入れば、アトピーなんぞ治ってしまうわい」みたいな、若干根拠に乏しい話でしたが、娘は大喜びでしたので、目的はともかく、楽しませてもらいなね、とばかりにお願いしました。

その際、私は、帽子なし、日焼け止めなし、汗は必ず拭くこと、をお願いしました。

 

たまたま私が入院していた頃にその海行きは連日決行されました。4日ほど行ったようです。

海に連れて行った結果。

娘は驚くほど焦げて、完全に別人でした。

母が、驚くほど日焼けしているから、驚かないでねと笑いながら電話で教えてくれていましたが、驚かない方法は全くありませんでした。

こりゃすごい!

聞くと、わんぱく娘は日に4時間以上も海の中で泳いだり歩いたり走ったりしまくったらしく、破天荒なおじいちゃんもヘロヘロだったそうです。

よく見ると、父も黒焦げです。

ありがとう。お父さん。

 

で、これで、実の所アトピーはかなり良くなりました。

さすがに海ひとつでこんなに良くなるとは、と私もびっくりしましたが、よし、という何か確信からの納得みたいな、地に足のついたような感覚の喜びが広がりました。

これを受けて、「海の水ではなくて、太陽の光による紫外線療法だね」と主人は偉そうに分析していました。

あんなに「眉唾もの」扱いをしていたのにー、とじろりと見ますと、「いや、だって、君はほら、いつだって奇抜なんだよー。」と、たじたじに狼狽えています。

もちろん、鬼嫁のトドママは、「今回は君の考えがたまたまあってただけだもん」という言い訳の中ではあるものの「疑ってごめんよ」と言わせるまで論破しました。

こんな塩梅で、医師の国家試験をくぐり抜けた主人に、ど素人の母親が知識で勝利するのですから、熱意と根気と情熱と執念と、とにかく諦めなければ何とかなるもんだなと、経験できました。

だからこそ、今の自分にも何か自分でできることはないかと探せるんだと思います。

 

今もなお、ステロイド薬を持ち歩いていますし、保湿剤を塗って、という生活は続いていますし、洗濯や衣類のことなどはそれこそ神経質にケアしていますが、正直病気に勝った!と思っています。それほどまでに改善しました。

トドママの勝利宣言を、ここに。えいえいおー!


アトピー(神経質なママの出現)

2021-03-24 14:44:11 | 家族

私の娘はアトピーです。

ほぼ生まれつきに等しいと思うのですが、1ヶ月検診の時にはひどい状態で、乳児湿疹と診断を受けました。

それから今に至るまで、あれやらこれやら、とにかく治療が続いています。

 

ただ、幼稚園のお母さんや先生方にも一様に言われてきたことがあって

「こんなに白くてぷるんぷるんの肌なのに!?」

「アトピーとは思えない!」

と言われました。

それはまさに、私の努力の賜物であります。(自画自賛!)

あっという間に娘の皮膚は切れたり膨れ上がったりして出血します。

それはそれは典型的なアトピーで、耳の下のところ、指、関節の折り曲げるところといった皮膚が軒並み弱く、首などはちょっと乾燥すると黒くなってきます。

今、このご時世で少し困るのは、アルコールを多用することです。

アルコールは皮膚の乾燥を招くので、今のように多用することはアトピーの治療中の娘にとっては病気を悪くするようなものです。

そもそもアルコールが傷口に染みて痛いこともあるようで、ほぼ全ての指から出血しました。アルコールありきの学校生活も当初はとても大変そうでした。

 

朝、なんでもなく出発したのに、帰宅した時にはバンドエイド。

ちょっと汗をかいただけのはずが、夜のお風呂ではぼつぼつがいっぱい。

そんなことが往々にしてあります。

 

赤ちゃんの時はもっと酷くて、頭まで真っ赤でした。顔は鬼瓦のように赤くひび割れ、腫れて膨れ上がって、目も細くなってしまいました。

こんな風に肌が非常に弱いのですが、毎日汚れを落として保湿する、それを繰り返していると肌は次第にもちもちとしてきました。うるおいのある白い肌が出現しました。

大変に喜ばしい成果であることに変わりないのですが、これがまた厄介なことになるのです。

アトピーの子がこんなに綺麗な肌なはずがない、と。だから、信じられないと。

褒め言葉の場合は大変にありがたいのですが、逆のことがありました。

何かお願いをしたりする際には少し面倒なのです。

たいしたことないのに、厄介なことをお願いしてくる、神経質なお母さん、ということになってしまいました。

 

例えば手を洗った後にヒルドイドという保湿剤を本人に塗らせたくて幼稚園に持たせると「え?」という反応になることもありました。

この程度で?なんでケアしなくてはいけないの?と。

ほかにも、砂場遊びならともかく、ただ部屋で塗り絵をしていただけなのに、指から血が噴き出てきました、どうしたのでしょうか?と言われると

「はいー、大丈夫です、アトピーなので。」

と適当に流して、すでにしてあるはずの説明を繰り返すのが面倒になることすらありました。

その後、担任の先生はようやくすごく向き合ってくれましてですね。娘の皮膚とアトピーについて勉強してくれました。最初にそんなお話があった時はびっくりしました。もう寄り添ってくれる人はいないと思っていたので、こんなこともあるもんだなあと嬉しい衝撃でした。

 

要するにですね、なんで今現在の状況が「平気そう」だからと言って「平気なはず」という状況判断なり認識になってしまうのか、は私の永遠の課題になりそうです。

私も外見上、元気そうなので「病気ではないはず」となってしまいました。

見た目で何もかもが判断できたら、人間ドックはいらないはずです。

パッと判断されてしまうだけならともかく、きちんと説明しても「えー?」と疑われてしまうのはとても悲しいことです。

その場でみたことだけで、大袈裟なとか、たいしたことはないとか、そういう判断をしてはいけないなあと今は思うのです。最近気づいたのですが、そもそも話を聞いても「そういうことが大変なんだ〜」と理解するので精一杯です。自分の意見は持たないようになってこれたかなと思います。

ということで、私は病気になってから?母になってから?やたらおばかで神経質な人、という顔を持ち合わせる人になりました。


青い空

2021-03-20 14:03:14 | 日記

アパシー、終わりました。

自分の思考が、明るくなってきたので、大丈夫かなと思います。

むしろ、ちょっと楽観的過ぎやしないかと不安になります。

悲壮感たっぷりで不安になり、楽観的になったらなったで不安って。まったく、不安にならない時っていつなんでしょうね。感情だけは無駄に忙しいなあと、青く澄んだ空を見あげながら思いました。

 

そういえば。

以前、父が幸運の雲だよって写真を送ってくれたことがありました。

友人が道で見つけた花を写真で送ってくれたことがありました。

そして一瞬見えたよって虹の写真を送ってくれた友人もいました。

そんなことをぼんやり思い返しては、ありがたいなあと思いました。

 

いろんな人に支えてもらいながら、私はこうして今日も空を見上げることができています。

その空は、とてもきれいだなと思える、これもとても幸せなことです。

私の病状が悪い時は、同じ空でもとてもどんよりして重く感じることがありました。

何で確信を持ってそんなことが言えるのかと言いますと、実は検査入院をした時に、気づきました。

検査前、大体1時間くらい前には今日は曇りだなと思っていた空が、まるで常夏のハワイにきたかのような晴天に変化したのです。

看護師さんに「今朝は曇っていましたのに、今はよく晴れましたね。」と言いました。

すると、「そうですか?あまり変わりはありませんけれども」と返ってきたのです。

え?どういうことだろう?と思って気象データとかを調べてみたところ、確かにあまり変化は無いようなのです。

その後、変わったのは私の脳みそだと知りました。

そして、私はよくなるんだと、戸惑いの中に喜びを見出したことを思い出しました。

去年の今頃は、光に過敏で症状が悪化するので、サングラスが手放せませんでした。空はただひたすらに眩しく、辛いものになっていましたが、それでもやっぱり青い空が見たくて、何度もサングラスを外しました。

 

ここに書くことで、読んでくださる方々がいること。

連絡をわざわざくれて、私を励ましたりしてくれる方々がいること。

感謝しかありません。

 

私と同じように少しでも楽になってくれる方がこのブログを通じていてほしい、どこかで苦しんでいる方々にも何か。。

今、ない頭で一生懸命考えています。

でも、とりあえずだとしましても、みんなの優しい思いも、私の思いも、どこかに優しい形で届きますように。


普通はない!

2021-03-19 13:49:13 | 日記

だからお前さんは、一体何を考えているのかと、自分でツッコミを入れる私です。

カテゴライズと言葉。について考えてきたことを書きます。

 

最近ずーっとぼんやり生活しているのですが、頭の中は猛ダッシュ中で、あれこれ考えているんです。

外見はさいっこうにおバカで間抜けで、まるで何も考えていないかのような感じです。

と、さも考えていることを正当化するような発言をしましたが、この考えていることに意味があるのかないのか。ここはかなり疑問です!だから、結局のところ何も考えていないような気もしています。でも書きたいから、書きます。意味は、求めないでくださいね笑

 

以前より、自分の中でさっぱりわからなくなっているのが「普通」という言葉です。

普通の教育

普通の人

普通な毎日

これ、何なんでしょうか。

よく、会話の頭に「普通はね」という言葉が来て、私の現状を否定されることがありました。その時に私は「普通ではない」のだと自分を戒め、自分を責め、自分は「普通」になろうと頑張ったのです。

しかし、普通では無いと責めることは簡単でしたが、しばらくして目標が全くどこにあるのか定かではないことに気がつきました。

普通って何よ。私は何を目指して歩けばいいのよ。と。

そして、いろんな人に聞いてみましたところ、私が一番しっくりきた考え方は「普通というものは無い」というものでした。

普通という言葉はあるけど、実態はない。面白いですね。

じゃあ、何で普通という言葉はあるのでしょう?

 

それは人間が簡単に考えることができるように、というよりも考えなくて済むように、物事を伝えるのが楽なように言葉を作った、という考えを私は勝手に採用することにしました。

これがカテゴライズ。

人間が楽をしたいがために言葉を作ってカテゴリー化した。

しかし、そのカテゴリーを作ったがために苦しめられてることがいっぱいあるんですね。一体全体、人間は頭がいいのかお馬鹿なのか。

 

で。

何が言いたいかというと。

みんなそれぞれ。普通な人はいなくて、個性とかそういう言葉があるからめんどくさくなってますけど、多様性しか本当は世の中に存在していないということなんですね。

 

だから、普通を目指して頑張るということは変なことで、それと同じく普通を基準にして人をはじき物にしたりしてはいけないよなあと思うのです。

そして、私はなんとなく普通じゃないと言われると劣等感を覚えていたのですけれども、一生懸命「多数派ではない」と変換してですね、少数派なんだ、うん、と事実を受け入れるだけにするようにしています。自分を責めないように、責めないように。

 

娘は私のような母親に育てられて、「普通じゃない」出来事をたくさん経験して「普通はしない」苦労をたくさんしている、と考えていました。

普通に育てたかったんですね。

でも、周りをみても誰一人同じ教育を受けた人はいないです。なあんだ、と。ちょっと安心しました。

今は娘にとってこの母親をうまく利用して育ってほしいなあくらいの他力本願も加わって、気楽に一緒に過ごすことができるようになりました。

 

とはいえ、今日も娘は忘れ物をしまして、どうしたものかと頭を抱える私。

「普通の子は、一度言われたら忘れ物なんかしないよ、もう」と、相変わらず「普通」の概念に囚われて、変な文句を言い、「だから、普通って何なのよ!」と盛大なツッコミを入れる私でありました。