令和2年28日、北海道知事が新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、全国に先駆けて2月28日から3月19日までの期間について、「緊急危機宣言」を出した。
そして、ホテルや飲食業などに大打撃に与え、学校は休校となり、イベントの中止、トイレットペーパーやマスクの不足などで日常生活に支障をきたしている。パンデミックになった時、人間は本性により自己中心的に行動する。それは、トイレットペーパーがスーパーから無くなったことに表われており、主義・主張には関係ない。
但し、全ての人が同じ行動をとるとは限らず、他人のことを考える人道主義者もいる。その主義を「共生主義」と言うのである。人間は、みんなお互いさまで生きており、「支えることは支えられること」である。
「十勝の活性化を考える会」会員
注)本性
本性は、人間が普遍的に持つ思考、感覚、行動などを指す概念である。社会学、社会生物学、心理学では特に進化心理学と発達心理学が人間の本性を明らかにしようと科学的な取り組みを行っている。
前近代における自然に関する科学的理解では、人間の本性は究極的でもっとも洗練されたものと考えられていた。それは人間性に対する神の関与や神聖さ、イデアが人間個人とは独立して存在することを含意していた。不変の人間性の存在は古くから議論の対象であり、現在でも継続中である。
ダーウィンは、人間にも他の動物にも本性はあっても真に固定化されていないと主張し、これは現在の科学者から広く受け入れられている。ダーウィン以前には、ルソーによって人間の順応性が主張された。19世紀中頃以降、人間の本性の存在はヘーゲル、マルクス、ニーチェ、サルトルのような思想家と社会構築主義者、ポストモダニストによって疑問を呈された。
科学的な視点では、行動主義、決定論、精神医学、心理学は相反するモデルを持っている。彼らは人間性の起源とメカニズムを説明し、また固定化された本性という概念を揺るがす人間の可塑的で多様な能力を示している。
人間行動は多様であり、全く不変の人間行動を見つけることは難しい。人間性に関する小さな、しかし科学的には重要な証拠は、行動科学者から提示されている。生物学者は行動の傾向に影響を与える遺伝子を捜している。
遺伝子の発現は環境の影響を受けるために、100%同じ傾向を与える遺伝子は存在しないと考えられているが、強く遺伝的な傾向がある行動形質は、人間の本性の一部であると考えられる。
【普遍性の議論】
全ての個人、全ての社会に類似した表情の文法がある。誰でも笑顔によって同じ事を伝えあう。また眼を使って意思を伝えあうのも共通である。魅力的な顔は左右対称性と配置の影響を受け、人種や文化に左右されず、良い環境や優良遺伝子に起因する発達の健全さや健康さの目安となっているようである。
女性は女性的で神経質そうな顔よりも、雄々しく積極的であると評価される男性の顔を選ぶ通文化的な傾向があるようである。排卵期には女性はより魅力的であると評価される。新生児は他の形状よりも人間の顔をより好み、他の人の声や音よりも母親の声を良く好む強い傾向がある。ドナルド・E・ブラウンは著書『ヒューマン・ユニバーサルズ』で全ての人間の間に共通する基本的に不変な特徴を400確認した。
【影響の大きな思想家の視点】
ルソー
ルソーがフランス革命前に書いた著作は、人は本来孤独で、政治を学んだのだと述べて西洋革命に大きな影響を与えた。この重要な点は、人間の本性は固定されておらず、少なくとも以前の思想家が考えたほど大きく存在しているのではないと言うことである。人間は、政治的で合理的で言語を持っているが、当初はそれらを持っていなかった。ルソーは人間の本性を否定しなかったが、それは不合理で道徳意識とはかけ離れた本能的な情動としてのみであった。これは19,20世紀まで、特にカント、ヘーゲル、マルクスに大きな影響を残した。
マルクス
マルクスは、人間の本性を否定し社会化と経験に全く依存した空白の石版だと主張したと見なされることがある。マルクスが環境要因を非常に重要と見なしたことは事実であるが、理論の展開の間に、人間の本性に対する強い視点を持っていた。
彼は、資本主義のもとで人が本性から引き離されると考えた。そして資本主義社会に続く、人間が個性と本性をより発揮できる社会を想定した。それは共産主義であった。
オーストリア学派
オーストリア学派の経済学思想家は1870年代から1940年代にかけてマルクスの視点に大きく反対する独自の視点を発展させた。彼らは初期の哲学者や啓蒙思想家に頼ったものではあったが、発展の過程で人間の本性に対する特徴的な視点を提唱した。
彼らはデカルトやカントのように不変の人間性が存在するが、本性のより完全な理解を通して進歩が可能だと考えた。彼らは限定合理性と限界効用の追求に関連した人間の本性を想定した。
フロイト
経済学と同時期にオーストリアでは、精神分析も立ち上がろうとしていた。創始者であるジークムント・フロイトは、マルクス主義者が「人の経済環境が知的、倫理的、芸術的態度に与える決定的な影響」に注視するのは正しいことだと考えていた。同時にマルクス主義者の階級闘争が、現代まで続いているという視点は浅すぎるとも考えていた。
階級闘争に続いて、フロイトによれば闘争は父と子の間で、一族のリーダーと反抗的な挑戦者との間で残っている。この精神に基づいてソビエト連邦を厳しく批判した。
(出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)
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