2020年9月3日付け「北海道新聞」夕刊に、日本の子どもの幸福度調査の結果が、以下のように載っていた。
『国連児童基金(ユニセフ)は3日、先進・新興国38カ国に住む子どもの幸福度を調査した報告書を公表、日本の子どもは生活満足度の低さ、自殺率の高さから「精神的な満足度」が37位と最低レベルだった。
「身体的健康」では1位であるが、経済的にも比較的恵まれているにもかかわらず、学校のいじめや家庭内の不和などを理由に、幸福を感じていない実態が明らかになった。
教育評論家の尾木直樹さんは、日本の学校現場を「いじめ地獄」と表現、偏差値偏重による受験戦争加熱も相まって、「子どもの自己肯定感が低く、幸福感が育たないのは必然的だ」と指摘した。
報告書は、経済協力開発機構(OECD)と欧州連合(EU)の加盟国を国連などの統計を用いて分析。
一定のデータが集まった38カ国を「精神的な幸福度」「身体的健康」「学力・社会的なスキル」の3分野で指標化した。使われたのは2015年~19年の統計で、世界的な新型コロナウイルス流行前。
総合順位での1位はオランダ、2位デンマーク、3位ノルウェー。日本は20位で、最下位はチリ。米国は36位だった。
精神的な幸福度は、生活満足度と自殺で指標化。1位がオランダ、最下位がニュージーランド。
具体的には、15歳の子どものうち生活満足度が高い割合はオランダが90%と最も高く、最下位はトルコの53%。日本は62%だった。15~19歳の10万当たりの自殺率はギリシャが1.4人と最も少なく、日本はその約5倍の7.5人。 (後略)』
この記事を読んで、日本の子どもたちの自殺率が、ギリシャの5倍の高い値に驚いた。自殺には至らないが苦悩する子供たちも相当数に及ぶことだろう。私は教育学者ではないので、その原因については分からないが、自殺者の予備軍である「引きこもり」とも関係があると思った。
昨年4月、内閣府では自宅に閉じこもっている「引きこもり」が推計で、15~39歳が約54万人、40~64歳が約61万人いるとの調査結果を発表した。
日本は経済的に豊かなのに、どうしてこんなにも自殺者や引きこもる人が多いのだろう。きっと、子供も大人も“生きづらさ”を抱える世の中であるのだろう。
臨死経験した私のような身体障害者としては、命はひとつしかないので大切にしてほしい。生きたいと念じつつ死を迎える人、その死を悲しむ人達のことも考えてほしい。この世に命を授かることは奇跡的なことなのである。
今の子どもたちは、スマホゲームなど仮想世界に接する時間が多く、自然と接する時間は少ない。現実の世界ではリセットはできない。人の痛み、共感を感じなくなっているのではないだろうか。だから日本の学校現場は、「いじめ地獄」なのである。日本の将来を担う子供たちが健やかに成長するために、家庭、地域、社会環境を含め、教育について国民の総意が喫緊の課題だと思う。
「十勝の活性化を考える会」会長
注) 生きづらさ
生きづらさを抱える若者の社会的支援の取組みについて
第1回青少年問題調査研究会 20181009 中央合同庁舎第8号館416会議室 生きづらさを抱える若者の 社会的自立に向けた支援について
(出典:yahoo検索より、データ膨大のため割愛)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます