十勝の活性化を考える会

     
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優しさとは・・・

2019-10-09 05:00:00 | 投稿

 

先日、令和元年827日付け「北海道新聞」夕刊の『今日の話題』欄に、以下の記事が載っていた。

 

『言葉を失うとはこういうことを言うのだろう。京都市伏見区の京都アニメーション第一スタジオ。35人が亡くなり、34人が重軽傷を負った凄惨な犯罪の現場に立つと、形容しがたい重い空気に押しつぶされそうになる。

「どれだけの支援が必要となるかわからない。準備をしっかりと進めなければ」。

(中略)

人づくりを創業精神に掲げ、地域を大切にしてきた「京アニ」の作品は、国内外のファンを魅了した。その多くが異口同音にいう。「救ってくれた京アニさんに恩返しがしたい」と。作品の舞台を中心に各地で支援の輪が広がる。募金活動、千羽鶴、メッセージカード募集。「自分にできることは何か」、「供え物は迷惑にならないか」。試行錯誤が続く。

京都犯罪被害者支援センターの冨名腰事務局長が、心がけていることがある。相手の立場に自分を置き換えて寄り添うことだ。支援とは与えるものではない。被害者と支援者の関係は対等ということだろう。大切なのは相手を思う想像力だ。きっとそこに、人が優しくなれる理由がある。』

 

私はこの記事を読んで、次のように思った。今の日本人には、本当の優しさが少なくなってきているのではないだろうか。その理由には、高度資本主義にも原因があるのではないだろうか。

資本主義は、資源を効率よく利用し、限りなく利益を追い求めるものである。利益を追い求めた結果、「こと」より「もの」、他者との比較、自己中心等により、本当の優しさを失ってきたのではないだろうか。

このことは、連続テレビ小説「なつぞら」の高視聴率にも関係している。その理由は、日本人に優しさがあった古き良き時代や助け合って生きてきた時代を、懐かしく思う視聴者が多いからだろう。

 

私は日本で生まれ育ったので、社会主義国家がどんなものかはよく分からないが、社会主義国も市場経済化し、資本主義も社会保障に注力している。更に将来的には、共助的な「共用主義」(集団主義)も資本主義に加わってくると思う。現に、カーシェアリング、シェアハウスなどが始まっている。そうすることによって廃車の数やゴミも減って、地球温暖化の進行が遅くなるかも知れない。 

地球温暖化と比べればゴミのような小さい話であるが、「思いやり」や「共助」が重視されるような社会になってほしいものである。

「十勝の活性化を考える会」会員

注) 社会主義

 

資本主義の矛盾を批判し、これを克服して新たな社会を建設しようとする思想と運動の総称。この思想は、資本主義とほぼ同時に生れたといえる。すなわち、資本の原始的蓄積過程におけるさまざまな矛盾の発現に対し、平等社会を夢み、資本主義を批判した T.モア、T.カンパネラなどがそれである。

資本主義が産業資本主義段階に入ると、サン=シモン,R.オーウェンらが出て、資本主義の矛盾が私有財産制にあることを指摘し、それを廃した平等社会を主張した。

その後,19世紀なかばになると、マルクス、エンゲルスが出て,資本主義も過去の社会と同じように一歴史社会であり、労働者階級の力を媒介にして、社会主義に取って代られる社会であることを、唯物史観のもとに明らかにした。マルクスの『資本論』は、その経済学的根拠を証明しようとしたものである。

なおマルクス主義において、社会主義という用語は狭義には生産手段の共有がみられるものの、なおも一定の社会的不平等の残存する段階をさして、共産主義の前段階を社会主義と位置づけることもある。その後、社会主義は,マルクス主義を主流に展開したが、ロシア革命以後、基本的にはレーニン主義と社会民主主義に分裂、現在にいたっている。

 

(出典:ブリタニカ国際大百科事典 )




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