3連休の中日の日曜日は、1月からの後期キルンワーク講座の初日でした。
今年に入ってから猛ダッシュで作った「友の会」展用の作品を、フューズの窯入れの為持参しました。
「なんとか間に合って良かった。」とワクワクしながら、作品の入ったコンテナを搬入し、
「友の会展の作品、私はオーストリアをテーマに作る事にしたの。」
と言いながら、ルンルン気分で、電気炉にセット。
(今回の友の会展は、「世界の国を旅する」がテーマなんです。)
「これなんだか解る。」
と言うと、すかさず「唐草模様。」
まぁ確かに・・・。
「オーストリアと言えば、ウイーンの・・・。」とヒントを出しても、
「ウイーンと言えば、音楽でしょ。」 やっぱりそう来るか・・・。
「ベルヴェデール宮殿の・・・。」と言うと、
「なんだ、宮殿かぁ。」
「えっと宮殿じゃなくて、その宮殿にある、クリムトの絵なんだけど・・・。」
「・・・。」
「クリムトの「接吻」っていう絵知らない。」
「・・・。」
なんだか急に意気消沈。
一人位は、「そうだ、そうだ。確かにクリムト。」と盛りあがってくれると期待してたのに、完全にテンション下がっちゃいました。
クリムトが、ピカソやゴッホやミロの様に、「絵画に興味の無い人でも、みんなが知っている画家」っていう訳じゃないせいなのか・・・。
はたまた、この作品がクリムトを感じさせないのか・・・。
あ~あ、がっくり。
急に無口になって、もくもくと作業を続ける私でした。
オーストリアへ行った時に買ってきたこのカップ。
ほらね。 って皆に見せれば良かった。
いいや、みんなに解って貰えなくても、自分だけで浸ってるから・・・。と、気を取り直して・・・。
しばらくクリムトにかかりきりだったので、講座の作品作りがおろそかになり、今回の窯入れは、2点だけです。
高温用の絵具を買ってみたので、絵付けのリベンジと、
フュージングを始めたばかりの頃に作ったこのお皿、
以前から赤バージョンも作ってみたいと思っていたので、てっとり早くささっと作ったこの作品。
前は、板ガラスを乳鉢で砕いて泡入れしたのですが、今回は、ストリンガーとガラスフリットで泡入れしてみる事にしました。
ああそれと、おまけがあった。
家にある小型電気炉「雪ん子」で箸置きを作る時に、余ったスペースで作ったアクセサリー。思った仕上がりにならず、工房の加工室で、気に入らない部分を削りまくったこの作品。
削った部分を艶っとさせる為に、もう一度低温で窯入れする事にしました。
さてさて、クリムトを含めて、どんな作品に仕上がるか。
楽しみ、楽しみ。