先の私の誕生日にいただいた五葉松の盆栽です。今日は会議も学習会もない無い日、庭師は五葉松に向かっていました。
上が頂いた時の枝ぶりです。
今は剪定の時期ではないのですが、いくらか剪定をしました。
前枝(手前に出ている枝)を切り取りました。こうすることでこの樹は初めて盆栽になりました。
前枝を切り取ると幹の様子(幹模様)が見えてきます。
盆栽で一番大切なことはまず幹模様が良いこと、次に大切なことは枝模様です。他にも葉の様子とか樹皮の様子など大切なことがありますが、先ずは幹模様が大事です。そのために盆栽は前枝を取り除いて幹模様が見えるように作ります。
幹模様が見えないものは「鉢植え」と言います。
そして幹模様が見えるようになったので、次は枝模様の工夫です。
左の枝が小さく見えるので、針金をかけてのばしてあげました。いくらか格調があがりましたが、今日はこれ以上はできません。
春の暖かい陽が来たら、枝先の葉をすかしたり、切りつめたりして新しい芽を吹かせ、葉が密にある枝を伸ばします。この盆栽はまだ樹冠ができていません。樹冠部も枝がたくさんあって葉がたくさ必要です。今は樹頂部の枝は2本しかありません。葉のある部分の1/3位の所を切ると、そこから新しい芽が3本は出てきます。それが伸びたらまた切りつめて枝を増やして樹冠部を作ります。
今日は、この盆栽の将来を考えてみました。
我が家には黒松はたくさんあるのですが、五葉松は1~2本しかありません。頂いたこの五葉松は最初から小さな樹形(幹模様)に作られています。ですからこの盆栽はこれから大きく大きく育てることはできないのです。
私の黒松は大きくなり過ぎてお世話のできなくなった方から頂いた(おあずかりした)盆栽が多いのです。
私も持てなくなったらどうしようと思うのですが(地植えにします)、この五葉松の盆栽は長くお付き合いできる盆栽です。
盆栽を育てるとは、樹の生命力やその樹姿の成長と付き合う息の長い作業です。自然と付き合い、学び、楽しんで育てていこうと思います