10月11日(日)、あきる野市の菅生一座公演を見に行ってきました。
この日の公演は、「菅生一座野口邸公演」というタイトルで、
開催場所は菅生高校近くの「野口邸」という個人宅の庭先でした。
この地区の名主さんの家です。すごい門構えですね。
明治22年に建てられた母屋の、座敷の縁側をせり出して舞台にしています。下手側には花道もあります。
周辺に飲食店やコンビニはありませんので、会場内には臨時の売店が営業中。飲み物や豚汁のほか、地元の野菜も販売されてました。
この日のプログラムは、12時から始まり、菅生高校吹奏楽部も出演しました。
私は、1時過ぎにに到着しまして、13:20からの子供歌舞伎「白浪五人男・稲瀬川勢揃の場」から見学しました。
花道に5人のチビっ子が登場して、一人ずつ口上を述べます。
捕り方に囲まれ、最後の大見得を切ると、拍手喝采でおひねりも飛び、幕となりました。
つづいての出し物は、爆笑時代劇「水戸黄門漫遊記~菅生村イノシシ騒動の巻」。
菅生一座さんでは、歌舞伎公演のほかに、オリジナル脚本による水戸黄門の劇を毎年行っています。「イオンモール」「西多摩霊園」「細谷火工」などなど、地元ネタのアドリブ連発で、楽しい劇でございました。
畑を荒らすイノシシ役は、座長の野口氏。70代とは思えないキレのある動きで、アドリブの「菅生の畑ランキング」のネタには爆笑でした。
つづく演目は「大黒舞」。こども座員たちがお菓子撒きをしました。
最後は歌舞伎公演「佐倉義民伝~印旛沼渡小屋の場」でございました。このお芝居は、下総国の佐倉惣五郎が藩主の圧政と領民の窮状を、四代将軍家綱に直訴した史実をもとにしたものです。
最後は、役者・裏方勢揃いでご挨拶。
「シャンシャンシャン、シャシャシャン、シャン」の七つで締める、その名も「歌舞伎締め」で締めくくりでした。この手締めは、秩父歌舞伎「正和会」さんから教わったものだそうです。
農家の庭先で、一杯やりながら芝居を見る。
あの雰囲気は、初めて体験する人には、ものすごいカルチャーショックだと思います。
あれだけの大所帯をまとめて、運営していくのは本当にたいへんだと思いますが、
ぜひ、次の世代へと継承していっていただきたいです。
菅生一座さんの次回公演は、来年1月9日、羽村市生涯学習センターゆとろぎで行われます。